必見!大学生が今もらえる給付金や救済は? ファイナンシャルプランナーに聞きました
新型コロナウイルスの影響で生活に困っている人に向けて、さまざまな支援制度が進められています。その中でも学生が利用できる支援制度は何なのか、どのように申請すればいいのかなどは、意外と知らない人も多いのではないでしょうか。そこで今回は、ファイナンシャルプランナーの栗本大介先生に、大学生が受けられる給付金制度や、今後を生き抜くために大事なお金の話を伺いました。
大学生が受けることのできる給付金制度は?
まず挙げられるのが「特別定額給付金」です。国民一人に対して10万円が支給される制度で、申請は世帯主がオンラインか申請用紙で自治体に行います。
住民票を移していない場合は親御さんが申請することになりますが、もし一人暮らしで住民票を移していた場合は、学生でも世帯主となるので、自分で申請しないといけません。
また、給付金は世帯分がまとめて振り込まれるので、給付金が支給されたら自分の分を渡してもらうよう、しっかりと親に話をしておくといいですね。
2020年5月19日に閣議決定し、すでに各大学で受付が始まっている「学生支援緊急給付金」も、学生が受けることのできる給付金制度です。
最大で20万円の給付金が支給されますが、原則として家庭から自立した学生を対象にしていて、家庭の所得などの受給基準があるため、誰でも利用できるわけではない点に注意です。
申請は学生本人が大学を通じて『日本学生支援機構』に行います。5月28日に設置された「文部科学省」のLINE公式アカウントから申請が可能なので、まずはチェックしてみましょう。
また、新型コロナウイルスの影響を受け、大学独自に給付金制度を設けている場合もあります。
例えば早稲田大学では、学生に対して10万円を支給する緊急支援制度を発表しています。オンライン授業に必要なパソコン等の貸出を行っている大学もあります。
他にも、給付ではなく貸付ですが、各地域の「社会福祉協議会」が実施している「生活福祉資金貸付制度」もあります。
低所得者や高齢者の生活を支えるための制度ではありますが、新型コロナウイルスの影響で収入が激減した人も貸付対象になるよう間口が広げられているので、こちらを利用するのも一つの方法です。
申請は各自治体の社会福祉協議会にすることになります。
対象を拡大している奨学金を利用するのもあり
多くの大学生が利用している『日本学生支援機構』の奨学金制度も、生活が苦しい状況なら利用を検討すべき制度です。
『日本学生支援機構』の奨学金は貸与型と給付型の2種類があり、優先すべきは返済のいらない給付型。また、貸与型にも「無利子」と「利子あり」のものがあるため、無利子の奨学金から検討しましょう。ただ、世帯収入などの条件が定められているので、誰でも受けられるものではありません。
しかし、現在は新型コロナウイルスの影響を受けた学生が幅広く使えるよう、申し込み機会を増やすとともに、利用対象を拡大しています。例えば、新型コロナウイルスの影響でこの先の収入が減る可能性があるといった「見込み」でも申請可能になっています。
もし新型コロナウイルスで授業料が支払えない、生活ができないという場合は検討するといいですね。奨学金の申請も、大学を通じて行われるのでまずは大学に相談するといいでしょう。
新型コロナウイルスの影響で収入が減り、奨学金が返済できないという人も増えています。現在学生の皆さんも、同じような事態にならないか心配しているかもしれませんが、経済状況が厳しいことを証明できれば、奨学金の返済は先延ばし可能です。
最終的には返済しないといけないものですが、最大10年間先延ばしにできるので、どうしてもお金がない場合は返済を先延ばしにする手続きをしましょう。