TOEICで効率的に時間配分するためのコツを目標650点と800点に分けて解説!
英語力を測る試験というと日本では「TOEIC®︎」が有名ですね。実はこのTOEIC®︎、問題量が非常に多いことが受験者の悩みの種。本当は解ける問題でも、時間がなくなって解けなかった…!なんて経験をしたことがある人も多いのでは。実はTOEIC®︎の受験は時間との戦いでもあり、時間配分が重要なカギを握っています。特にリーディングセクションで点数を稼ぐには、適切な時間配分が必須といっていいでしょう。
◆本記事のトピックス◆
・TOEIC®︎でおすすめの時間配分 王道はこれだ!
・650点を目指す人が効率的に時間配分するためのコツ
・800点を目指す人が効率駅に時間配分するためのコツ
今回は、こちらについて解説していきます。TOEIC®︎の時間配分でお悩みの方は是非参考にしてみてくださいね。
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TOEIC®︎の全体概要をおさらい
TOEIC®︎は「Test of English for International Communication」の略で、英語のコミュニケーション能力を測るための試験です。ひと口にTOEIC®︎といっても主に次のような試験があります。
TOEIC®︎ Listening & Reading Test (TOEIC L&R) |
「聞く」「読む」という二つの技能を測る試験です。 |
TOEIC®︎ Speaking & Writing Tests (TOEIC S&W) |
「話す」「書く」という二つの技能を測る試験です。 |
TOEIC Bridge®︎ Tests | 初・中級レベルの英語能力測定に照準を合わせて設計されたテスト。 ・Listening & Reading Tests ・Speaking & Writing Tests の2種類があります。 |
※TOEIC®︎ Speaking Testのみの形式もあります。
一般的にTOEIC®︎というと1つ目のTOEIC®︎ Listening & Reading Test(TOEIC L&R)のことを指します。TOEIC L&Rでは最高990のスコアで、できるだけ高得点を目指していくことになります。ここからはこのTOEIC®︎ Listening & Reading Test(TOEIC L&R)に的を絞って解説していきます。
TOEIC®︎は時間が足りない!
基本的にTOEIC®︎はどのテストでも1問当たりにかけられる時間は非常に短くなっています。例えば「TOEIC L&R」のリスニングでは、ナレーションによってどんどん試験が進行されますので迷っている時間はほとんどありません。また同テストのリーディングセクションでも、75分で100問をこなさなければなりませんから、単純計算すると1問あたりの時間はたったの45秒。
このようなテスト内容ですから、TOEIC®︎では通常の学力テストのようにじっくり考えている暇はないと思わなければいけません。英語をコミュニケーションの道具として使えるかどうかの試験ですから、瞬時に解答できて当然、ということなのかもしれませんね。
このように、試験時間がタイトなTOEIC®︎は時間配分がハイスコアの鍵を握っているといっても過言ではありません。ではこの時間配分をどうしたら良いのか、次から具体的に見ていきましょう。
TOEIC®︎リスニングの時間配分のコツ
まずTOEIC®︎リスニングセクションの時間配分について。こちらは前項でも触れたとおりナレーションが一斉に流れてどんどん試験が進行していきます。そのためあまり時間配分に悩むことはないと思われます。
ただしリスニングセクションにも実は賢い時間配分のコツがあります。それは…
各パートの最初に放送されるアナウンスの時間に「先読み」すること。
リスニングセクションはPart1〜4まであり、それぞれのパートの最初に「○○してください」というアナウンス(案内)があります。ですがこれまでに問題演習を繰り返していれば既に出題形式は分かっているはず。そこでそのアナウンスタイムを使って、後の問題の先読みをしてしまうというわけです。
=リスニングセクション:約45分間・100問=
パート | 内容 | 所要時間の目安 |
---|---|---|
Part1: 写真描写問題 (6問) |
1枚の写真についての4つの短い説明文を聞き、1つ選択。 説明文は印刷されていない。 |
約3分 |
Part2: 応答問題 (25問) |
1つの質問または文章とそれに対する3つの答えを聞き、1つ選択。 印刷はされていない。 |
約9分 |
Part3: 会話問題 (39問) |
2〜3人による会話が放送される(これは印刷されない)。 会話を聞いて、印刷された設問と解答を読み、4択から1つを選ぶ。 設問と解答は印刷されている。⇒先読みする! ※設問は放送もされる。 |
約17分 |
Part4: 説明文問題 (30問) |
ナレーションのようなミニトークが放送される(これは印刷されない)。 トークを聞いて、印刷された設問と解答を読み、4択から1つを選ぶ。 設問と解答は印刷されている。⇒先読みする! ※設問は放送もされる。 |
約16分 |
このようにしてスキマ時間を使って少しでも先読みしておくと、いざ解答する時に分かりやすいので是非実践してみてください。
TOEIC®︎リーディングの時間配分の王道はこれだ!
次にTOEIC®︎リーディングセクションの時間配分について。こちらはリスニングセクションと違って75分間を全て自由に使えるため、時間配分がとても大切になってきます。基本的な流れとしてはPart5から順番に解いていけばOK。その際に「分からないと思ったら塗るだけ塗って飛ばす」これが大原則です。
=リーディングセクション:75分間・100問=
パート | 内容 | 時間配分 |
---|---|---|
Part5: 短文穴埋め問題 (30問) |
不完全な短文を完成させるために、4択から1つを選ぶ。 |
約10分 |
Part6: 長文穴埋め問題 (16問) |
不完全な長文を完成させるために、4択から1つを選ぶ。 | 約10分 |
Part7: 1つの文書 (29問) 複数の文書 (25問) |
いろいろな文書が印刷されている。 設問を読み、4択から1つを選ぶ。 (内訳) 1つの文書パート:30分 複数の文書パート:25分 |
約55分 |
TOEIC®︎は時間に対しての問題数がとても多いため、時間配分を頭で分かっていたとしてもつい崩れてしまいがち。この時間配分のとおりに進めていくには、どうすればいいのでしょうか。目標レベル別に、解き方のコツについて解説します。
【TOEIC®︎の時間配分】650点を目指す人の解き方のコツ
Part5の「短文穴埋め問題」は、空白の前後だけで分かる問題を中心に解きます。そのためにはまず解答をパッとみて、「選びやすそうだ」と思ったら設問の空白の前後を見つつ解答。全文を理解しないと解けない問題は余力ができたらでOK。ただし深追いはしないようにしましょう。
Part6の「長文穴埋め問題」もPart5と同じ要領で解いていきます。長文とは言いつつも1つ1つの設問は独立しているためです。「文挿入問題」は理解に少し時間がかかるので、余力ができたらチャレンジ程度でOKです。
Part7の「文章問題」はまさに時間との戦い。全文を通して読んでいると時間がかかりすぎてしまいます。設問の順番は文章の流れと一致しているため、1問目なら前半を見る、2問目なら後半を見るといった具合にポイントを絞ってヒントを探しましょう。難しいと思ったら塗るだけ塗って迷わず次へ。中には簡単なものもあるはずですので「全く見ることすらできなかった」という設問は極力無くしたいものです。
【TOEIC®︎の時間配分】800点を目指す人の解き方のコツ
Part5の「短文穴埋め問題」は、早めに見切りをつけることが肝心。Part5では知識そのものを問われるため、その時点で知らないものは塗るだけ塗って次に行くことで、別の問題に力を注ぐことができるようになります。
Part6の「長文穴埋め問題」は、全文を通しで読みながら設問に答えていきます。通しで読むことで文章全体の理解度が深まるため、難易度の高い設問にも対応しやすくなります。その代わりスピーディーに読んでいく力が問われることになります。
Part7の「文章問題」も、ハイスコアを目指すなら全文を通しで読む方が有効です。その理由はPart6の時と同じで、文章全体の理解度が高まって結果的に正答率アップにつながるためです。800点以上を狙っていく場合はかなり多くの設問で得点していくことが求められますから、膨大な問題量をこなしていくための「速読力」が必須となるでしょう。
ちなみにPart7は「1つの文書パート」と「複数の文書パート」があり、そのうち「1つの文書パート」の方の後半に最難関の設問がひそんでいる可能性が高いとも言われています。ですから敢えて「複数の文書パート」から取りかかるのも1つの手。問題演習を繰り返しながら自分に合った方法を選択してみましょう。
まとめ
ということで、TOEIC®︎でおすすめの時間配分や、目標レベル別の解き方のコツについてお伝えしてきました。リーディングセクションのおすすめ時間配分はPart5から順に「10分、10分、55分」。こうしてみると、Part7の文章問題が最大の山場となりますね。
TOEIC®︎の場合、設問によって配点が高い・低いということはありませんが、そもそもPart7には全100問中54問が集中しているため、このPart7をしっかり攻略していくことがスコアアップへの近道となるでしょう。
TOEICの試験を受けると、自分の英語力がどれほどのものか、また自分に何の力が足りないのかがよくわかります。今回ご紹介した内容を意識しながら、みなさんもぜひ一度挑戦してみてください。