旅行中に雨が降って来たらどうする? 雨でも楽しい旅行にできるコツ 3ページ目
雨の日の楽しみ方は、国によっても違いがあります。最後に、国別の楽しみ方をご紹介しましょう。これで、外国での雨の日も楽しく過ごせるはずです。
<イギリスでは傘をさす人が少ない>
イギリスは雨の多い国。ロンドンでは年間140日が雨といわれ、ほぼ1年の半分近くが雨降りです。それにも関わらず、ロンドンで道行く人はなぜか傘をさしていない人が多い。一体、どうしてなのでしょうか?
これはにわか雨が多く、2時間くらいで止むから。少し雨宿りすればすぐに止むと考えている人が多いのです。日本のように1日中降るというわけではないので、とりあえずショッピングモールや美術館へ避難しましょう。「ハロッズ」は1周するのに2時間はかかりますし、「大英博物館」もざっくり見て回るだけで3時間は必要です。見終わったらもう、雨は上がっているかもしれませんよ。
<フランスやイタリアなども傘をささない>
フランスやイタリアも、イギリス同様に傘をささない文化です。コートを着て雨対策をする考え方が一般的で、小学生などの通学では危ないという理由から、傘をさての通学が禁止されている学校も。いずれの国でも、美術館や博物館などで過ごすなど時間を有効に使いましょう。また、カフェでゆったりくつろげば雨もあがってくるので、雨の季節の旅行になりそうな場合は、あまり過密なスケジュールは避けると良いでしょう。ゆとりを持った方が、ストレスも少なく過ごせるかもしれません。
<雨でもニューヨークは見どころ満載>
ニューヨークは雨の日でも比較的移動が簡単で、さほど苦にはなりません。メトロが張り巡らされていて、たいていの場所へ移動できます。そんなニューヨークで雨に遭ったら、「グランド・セントラル駅」に行きましょう。現在の駅舎は1913に改修された3代目で、42丁目側の外壁に据えられた時計のガラスはティファニー。大理石の床と正座が描かれた天井の荘厳な美しさ、そこを行き交う人の多彩な顔ぶれ。さらに巨大ショッピング街と、一日いても飽きません。
また、「メトロポリタン美術館」や「アメリカ自然博物館」などへ行くのも良いアイデアです。とにかく広く、本気で廻ると1日では見切れないほどです。あまり欲張らず、「今日は彫刻コーナーを攻める」「次回はエジプト方面を中心に見る」など目的を持つ良いでしょう。入場料が非常に安いのも特徴で、雨の日もお得に楽しめます。
<フィリピン、シンガポール、台湾などアジア諸国>
基本的には1日に2時間ほどザーっと降り、それからすぐに止みます。降っている最中はそれこそバケツをひっくり返したような大雨になるため、傘は役に立ちません。レインブーツも水没してしまうほどの水たまりで溢れるでしょう。アジア旅では、足もとは濡れても平気なビーチサンダルなどを選びましょう。また、空が暗くなってどんよりとしてきたら、とにかくどこか屋内へ避難を。市内全域が同時に雨ということはなく、10キロ先は晴れていることも珍しくありません。天気予報をチェックし、すでに雨が過ぎ去った場所へ遊びに行くのも有効な方法です。暑い国なので、多少濡れてもみんな平気そうな顔をしています。逆に建物内の空調が効いて寒いため、温かいものをとって風邪を引かないように対策しましょう。
<韓国にも梅雨がある>
韓国にも梅雨があります。日本と同様に6月末〜7月末頃までは、終日細かい雨が続くでしょう。逆にそれ以外の季節は雨がほとんど降らないので、旅行時期を選ぶことが可能です。雨の日はメトロ直結の「COEXモール」や「タイムズスクエア」など、駅直結または近くの巨大モールで1日楽しむことができます。食の街でもあるソウルはメトロでの移動が快適。駅近のお店も多いため、食事を楽しむのに安心です。
<雨をエンジョイし倒すインド>
インドでは雨期と乾期があり、乾期には雨が1滴も降らず40度を超える猛暑が数ヶ月続きます。そのため、雨は人々に恵を及ぼすものとして、非常に良いイメージをもって迎えられています。乾期が過ぎて訪れる最初の大雨では、子供たちが歓声を上げて走り回り、車やバイクを止めてずぶ濡れになりながら踊り出す若者達も。日本とは全く価値観が異なり、それもまた楽しみとなるでしょう。
旅行で雨に降られてしまうと、憂鬱に感じるかもしれません。しかし、最初から雨対策を取っていれば、楽しく有意義に過ぎせるものです。雨だからこそ楽しめるアクティビティもたくさんありますので、ぜひ楽しくすてきな旅にしてください。
執筆者:浦辺あずみ(ナレッジ・リンクス)