Excelで複数の条件を検索する方法は?【画像付きで解説】

更新:2023/08/17

ITスキル

Excelの検索で複数条件がある場合、いくつかの検索方法が考えられますが、ここではVLOOKUP関数を使ったやり方をご紹介します。

VLOOKUP関数とは「表の1列目で知りたい値を検索し、その○つ隣の値を答える」というもの。

覚えるまでは少々ややこしく感じるかもしれませんが、一度マスターすれば会社での事務作業や名簿管理などさまざまな場面で役立ちます。

今回は、この「VLOOKUP関数」を使った複数条件検索について画像付きで解説します。

この記事を読んで、会社での業務を円滑に進められるようになりましょう!

Excelで複数条件の検索ができるVLOOKUP関数について

たとえば「Aクラスの田中さんについてのデータが知りたい」というように、「クラス」+「名前」といった複数条件で検索したいとき、ありますよね。

Excelで複数条件検索をする場合は、VLOOKUP(ブイルックアップ)関数を利用する方法が初心者は使いやすく便利です。

●VLOOKUP関数とは?

指定された表の1列目で知りたい値を検索し、その○つ隣の値を答えてくれます。

特徴は、表の1列目で検索をかけるということ。そのため1列目に複数の検索条件を入れ込んでおくことで力を発揮する関数です。

VLOOKUP関数は、どちらかというと応用的な関数になるため最初はとっつきにくいかもしれません。ですが何回か操作するうちに上手に使いこなせるようになるでしょう。

●VLOOKUPの名前の由来

Vは垂直や縦を意味する「Vertical」、LOOKUPは英語の探すの意味である「look up」が由来です。

複数条件検索をVLOOKUP関数で実施する際の数式

VLOOKUP関数の数式は以下の通りです。

=VLOOKUP(検索値,範囲,列番号,[検索の型])
※かっこやカンマは半角

ひとつずつ解説するとそれぞれ以下の意味があります。

・検索値:検索条件の値やキーワードのことで入力必須
・範囲:検索する範囲のこと。検索値が左端に来ていることで実行される
・列番号:前項の「範囲」のなかで、どの列のデータを答えるか
・検索の型:完全一致(FALSE)またはTRUE(一番近いデータ)を入力する
※検索の型は必須ではなく、絞り込みがさらに必要な時に入力

説明文だけだとイメージしづらいため、次からは具体例を用いて解説していきます!

【Excel】VLOOKUP関数を用いた複数条件検索を画像付きで解説

今回は講演会名簿の表から「会員ID」と「名前」を条件指定して検索する、という設定です。複数条件にすることで、確実に個人を特定することができます。

VLOOKUP 複数条件 検索

ここでは、「会員ID=a4」の「名前=田中さん」を検索して、講演会に何回出席しているかを求めます。この条件は、あらかじめA2セルとB2セルに入力しておきます。

1)E2セルに「=F2&G2」と入力してEnter

VLOOKUP 複数条件 検索1

このように、会員IDと名前を併せたものを表の一番左の列に作成します。

全てを手入力しなくても、「=」と入力した後にそれぞれのセルをクリックすれば自動で入ります。

2)E2セルを下方向にコピー

VLOOKUP 複数条件 検索2

今作ったE2セルを選択し、セル右下にカーソルをあてて「+」になったら下にドラッグするとコピーできます。VLOOKUP関数では、この列に検索をかけていきます。

3)C2セルを選択し「fx」マークからVLOOKUP関数を選択

VLOOKUP 複数条件 検索3

答えを出したいC2セルを選択してから、VLOOKUP関数を入れていきます。

上記のやり方のほか、直接セルに「= vlookup」と打ち込んでいくことも可能です。やりやすい方を選択しましょう。

4)検索値に、複数条件であるセル「A2&B2」と入力

VLOOKUP 複数条件 検索4

あらかじめ入力しておいた条件を、検索値のところに指定してあげます。「&」を使うことで、複数の条件を結合させることができます。

5)範囲に、データ範囲のセル「E2:H15」を選択

VLOOKUP 複数条件 検索5

ここは表全体を選択します。

6)列番号に、表の左から4番目を表す「4」を入力

VLOOKUP 複数条件 検索6

今回求めたい「出席回数」は、表の左から4番目の列にあります。そこで、列番号には「4」を入力します。

7)検索方法は、完全一致(絶対参照)を表す「FALSE」を入力し「完了」

VLOOKUP 複数条件 検索7

8)複数条件を指定した検索結果が表示されました。

VLOOKUP 複数条件 検索8

完成した数式は次のとおりです。

=VLOOKUP(A2&B2,E2:H15,4,FALSE)

会員IDがa4の田中さんが出席した回数が18回であることが、C列に表示できました。

【Excel】複数条件検索を活用できるシチュエーション

今回は講演会の出席回数を調べるという例で複数条件検索をご紹介しました。

その他にも、以下のような場面で使えますので参考にしてみてください。

・在庫管理で商品名から単価などの値を算出したいとき
・顧客名簿から住所や電話番号を抽出したいとき
・受験者名と番号から合否結果を出したいとき
・請求書作成時に項目番号に対応する項目名や価格を出したい場合など

まとめ

今回はExcelのVLOOKUP関数を使った複数条件検索のやり方について画像付きで解説しました。

複数条件検索はデータの重複によるミスを防いでくれる上、作業にかかる余計な時間を減らしてくれる便利な機能です。

Excelを使い慣れていないと難しいかもしれませんが、この記事を参考に使い方を覚えて、大量で複雑なデータを取り扱う際などに、利用してみてください。

(マイナビ学生の窓口編集部)

Excel関数の基本まとめ

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