Excel先頭の0が消えてしまう! 0を消さずに表示するには?

更新:2022/11/28

ITスキル


Excelでナンバリングをしたいと思っても、「001」と入力すると先頭の「0」が消えて「1」と表示されてしまい困っていませんか。また、単一の「0」も表示させない設定になっていることがあり、入力したはずが表示されない、なんてことも。今回は、Excelで「0」が消えてしまう現象と解決方法をいくつかご紹介します。

Excelで先頭の0が消えてしまう現象とは?

名簿や作品登録など目録を作っていて、「001」のように「0」をつけて表示させたい場合がありますよね。ところが、Excelでは普通に入力すると先頭にある「0」が自動的に消えてしまいます。実際の例で見てみましょう。

(1)「001」と打ち込みます。

Excel 先頭の0 消さない方法

(2)エンターを押すと、「00」が消えて「1」と表示されます。

Excel 先頭の0 消さない方法

「00」を表示させたいのに、これでは困ってしまいますね。そういった場合の回避策をご紹介します。

【基本】先頭の0が消えないようにする入力方法

先ほどの例のように「001」と入力したらそのまま「001」と表示させるための入力方法は、

・「0」 の前に「'(アポストロフィー)」を挿入
・セルの書式設定で「文字列」にする

この2パターンがあります。順番に見ていきましょう。

「0」の前に「'(アポストロフィー)」を挿入

「0」 の前に「'(アポストロフィー)」を挿入すると、数値ではなく文字列として認識されるため、先頭の0も表示することができるようになります

(1)「Shift+7」でアポストロフィーを入力したいセルに入れます。

Excel 先頭の0 消さない方法

(2)「001」など「0」が先頭になる数値を打ちます。

Excel 先頭の0 消さない方法

(3)エンターを押しても「0」は残ったままです。簡単ですね!

Excel 先頭の0 消さない方法

ちなみに、入力した「'」はシート上には表示されませんのでご安心ください。

セルの書式設定で「文字列」にする

もう1つの方法として、セルの書式設定から入力することもできます。

(1)任意のセルを右クリックし、「セルの書式設定」を選択。

Excel 先頭の0 消さない方法

(2)「表示形式」で「文字列」を選択し「OK」をクリック。

Excel 先頭の0 消さない方法

文字列に設定すると、たとえ数字であっても文字列として扱ってくれます。そのため入力した通りに先頭の0も表示されるようになります。

(3)そのまま入力すると「0」も反映されるようになりました。

Excel 先頭の0 消さない方法

既存のデータの先頭に一括で0をつける方法

ここまでの方法は、1つずつ入力していく時や、これから新しく入力していこうという時に有効な方法です。ですが、既に入力ずみのデータがあって、その頭に一括で0をつけたい時もありますよね。ここでは、既存のデータの頭に一括で0をつける方法として、

・数値のまま一括で先頭に0をつける
・文字列として一括で先頭に0をつける

この2種類をご紹介します。

数値のまま一括で先頭に0をつける

数値のまま一括で0をつけていくには、「セルの書式設定」「ユーザー定義」を用います。

(1)例えば次のような表で、0をつけたいセルを全て選択します。

エクセル 一括で0をつける 数値

(2)右クリックで「セルの書式設定」を選択

エクセル 一括で0をつける 数値2

(3)「表示形式」の「ユーザー定義」を選択。0を含め3ケタにしたい場合は「種類」のところに「000」と3ケタ入力し「OK」。

エクセル 一括で0をつける 数値3

(4)なんと!先頭に0つきの3ケタで表示されました。

エクセル 一括で0をつける 数値4

文字列として一括で先頭に0をつける【関数使用】

次は、文字列として一括で0をつける方法です。RIGHT関数を使用していきます。

Point!
RIGHT関数は、セル内データの右端から指定されたケタ数だけ文字を表示してくれます。
構文は「=RIGHT(文字列,文字数)」

例えば元の数値「1」→「001」と3ケタにしたいなら、まず「1」に「00」を付け足すことで「001」とし、右端から3番目までを表示するよう指示してあげます。

ちょっとややこしいので実際にやってみましょう。

(1)先ほどと同じ表で、まずは数字の隣のセルをクリック。関数を入れていく方法はいくつかありますが、ここではすぐ上の「fx」をクリックしましょう。

文字列 先頭に0を表示

(2)数式の検索欄でrightと入力し、RIGHT関数が見つかったら選択して「挿入」。

文字列 先頭に0を表示2

(3)数式を作っていきます。「文字列」はここではB2セルに、先頭の0を2つ付け加えるという意味の「”00”&B2」と入力。「文字数」は3ケタにしたいので「3」として完了

文字列 先頭に0を表示3

出来上がり式は「=RIGHT(”00”&B2,3)」となります。
※実際の数式は全て半角で入力します。

(4)うまく「001」と表示されたら、そのC2セルを選択→右下の隅にポインタを合わせ→黒い十字になったら下にドラッグすると一括でコピーできます。

文字列 先頭に0を表示4

この方法だと、元データの隣の列に、0付きデータが出来上がることになります。元データは必要に応じて幅をなくして隠してしまうといいでしょう。出来たデータは文字列なので、数値とは違って左に寄っていることが分かります。

Excelで単一の0が消えないようにする方法

ここまで、「012」など基本的に0以外の数字も含めたデータの「先頭の0」について解説してきました。ここからはセル内のデータが「0」だけの場合を取り上げます。

例えば別の人が作ったエクセルファイルを引き継いだ場合など、設定がカスタマイズされていて「なぜか0が表示されない」という現象が起きることがあります。データが0の場合でも表示させたい時の対処法を説明します。

ファイル全体の設定を確認する

まずはファイル全体の設定をチェック。ゼロが表示される設定になっているか確認します。

(1)「ファイル」→「オプション」→「詳細設定」へと選択

(2)「次のシートで作業するときの表示設定」からワークシートを選び、「ゼロ値のセルにゼロを表示する」にチェックが入っていることを確認します。

セルの書式を標準に戻す

上記の設定で直らない場合は、ファイル全体ではなく個別に0を表示させない設定になっていることが考えられます。ここでは書式設定を「標準」に戻す方法を試してみましょう。

「ホーム」タブに下図のような数値の書式があります。ここを「標準」にすればOKです。

まとめ

エクセルの「先頭の0」や「単一の0」を表示させる方法について見てきました。「とにかくこのセルを012と表示させたいの!」といった場合には、まず基本のやり方としてアポストロフィーを覚えておくと便利です。アポストロフィーは小さくて見づらいですが、キーボード上では数字の7のところにありますので、一度使ってみてはいかがでしょうか。

文:マイナビ学生の窓口編集部

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