日本語の表記には主に「漢字」「平仮名」「片仮名」が用いられます。日本語を学ぶ外国人はこの3種類を覚えなくてはならないので大変だといわれています。中でも特に難しいのは「片仮名」だそうです。
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■日本語を学んでも片仮名は難しい!
海外旅行に行ってヘンな日本語表記を見つけると、その多くは片仮名ではないでしょうか。日本語を学んだ外国人で「片仮名は苦手」という人は多いようです。
というのは、日本語で書かれた文章を読み書きする際に重要なのは、まず漢字と平仮名。片仮名は主に外来語を表記するときに使われますからどうしても後回しになりがちです。また、片仮名はシンプルな形になっているため、類似した形、例えば「ソ」と「ン」、フォントによっては「リ」などの見分けが難しいのです。
そのため、ネイティブでない人が片仮名で表記するとおかしな日本語表記ができあがることになります。実際に海外であったという「おかしな片仮名表記」をご紹介します。
■みそ汁のヘンな表記
ミリスープ
ミン汁
ミソツル
ミリツル
「ソ」と「ン」、「ソ」と「リ」だけではなく、「シ」と「ツ」も混同されやすい片仮名です。「ミリツル」までいくともう何がなんだか分かりませんね。
■いかがなものか? なヘンな表記
ツーザーサラダ ⇒ シーザーサラダ
クソームスープ ⇒ クリームスープ
アノレミホイル ⇒ アルミホイル
エレペーター ⇒ エレベーター
エレバーター ⇒ エレベーター
コツント ⇒ コットン
デラツクス ⇒ デラックス
メニューで見掛けてもあまり頼みたくない「クソームスープ」ですが、誰か教えてあげないと日本人に不評なままになってしまいそうです。「エレバーター」などは、「惜しい! もうちょっとだったのに」と思ってしまいますが、この表記を見つけたときの脱力感たるや並大抵ではないでしょう。
●「ル」を分解!?
「ル」を「ノ」と「レ」で代用してしまうというのもヘンな表記にありがちです。こうなるとネット用語の表記みたいですが、それほど片仮名は難しいのですね。
●「ベ」「ペ」の区別は難しい!?
「濁音」「半濁音」の書き分けも難しいようです。「ベ」と「ペ」、「パ」と「バ」などは混同されがちで、海外旅行に行ってこのような日本人向け表記の間違いを見つける人は少なくないでしょう。どっちでもいいだろう! という大らかな気持ちで表記しているのかもしれません。
●小さい「ツ」だってば!
さらに、「促音」を小さく書いて表すのもなかなか理解されないようです。「ツ」を並字で表記しているのを海外でよく見掛けないでしょうか? 上の「コツント」や「デラツクス」などはその例ですが、字は合ってるし、なんて思うのでしょうね。
海外における日本語表記の間違いを集めた『日本語でどづぞ −世界で見つけた爆笑「ニホン」誤集 』(著:柳沢有紀夫/中経の文庫)という名著があります。その中には香港で見つけた、
「エしペーターで1階へどラざ」
という傑作な間違い表記が報告されています(同著P.14より引用)。
この例では、「レ」と「し」、「う」と「ラ」も混同されているわけで、平仮名と片仮名の使い分け、似た文字を見分けることはかなり難しいことがうかがえます。
日本人なら小さいころから片仮名を学んでいますし、またシンプルな文字ですから「片仮名は、外国人でも簡単でしょ!」なんて思いがちですが、実はそうではないのです。
もし海外の面白い表記間違いをもっと知りたければ上で紹介した『日本語でどづぞ』をお薦めします。ぜひ手に取ってみてください。
⇒『日本語でどづぞ −世界で見つけた爆笑「ニホン」誤集 』
http://urx.nu/i3J8
(高橋モータース@dcp)
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