豆腐メンタルとは? 言葉の由来や意味・特徴を合わせて紹介
豆腐メンタルとは、その名前の通り、豆腐のようにやわらかく崩れやすい、そんなもろい精神、弱い精神を持っていることを指します。ちょっとしたことですぐヘコむ、精神面が非常に弱いことを指すこの「豆腐メンタル」について今回はその意味と特徴について紹介します。
豆腐メンタルの言葉の由来
豆腐メンタルは、『遊☆戯☆王デュエルモンスターズ』のオリジナルストーリーを見た一部のユーザーによって使われるようになりました。
『遊戯王』の登場人物である闇遊戯(ヤミユウギ)のメンタルが、冷静かつ精神的強さを誇る普段の遊戯に比べて、豆腐のようにもろく見えたことが豆腐メンタルと呼ばれる由来です。その後も闇遊戯のように、精神が弱くてもろい性格を指す言葉として一般的に使われるようになりました。
対義語として使われているのが「こんにゃくメンタル」。一見豆腐のようなもろい性格に見えるが、実は柔軟に対応できる強い精神を持つ人を指す言葉です。
豆腐メンタルの類似表現・類語
精神的な弱さを現す方法は以前からも存在していました。ここでは、豆腐メンタルの類似表現や、「〇〇メンタル」と物で喩えられた類語をご紹介します。
ガラスのハート
打たれ弱い
ちょっとした非難や逆境に耐えることも難しく、何か言われたらすぐに落ち込んでしまう性格を指します。
感受性が強い
ポジティブに捉えた表現として、外界の刺激や印象を敏感に感じ取れる人に使われます。アーティストの方に多い性格でしょう。
たまご豆腐メンタル
豆腐と言っておきながら大豆もニガリも入っていない、いわゆる見せかけばかりが達者なロクでもない人を指す意味として使われます。
もやしメンタル
他人に依存しやすい性格を表す言葉です。ひょろっとしていて自立できない様子がもやしに喩えらているのでしょう。
マシュマロメンタル
豆腐メンタルと似てふにゃふにゃした弱い性格。ただ、豆腐よりも形崩れしにくいことから豆腐メンタルほどではないけど心が弱いという場合に使用します。
また、同じ豆腐でも絹ごし豆腐の方が木綿豆腐より形崩れしやすいことから、「豆腐メンタル(絹ごし)」と表現することも。このような言葉が増えていることから、現代人はいかにストレスを抱え込みやすいかがわかりますね。
豆腐メンタルの人がもつ特徴とは?
「豆腐メンタル」とは一体どのような性格の人をいうのでしょうか。ここでは、「豆腐メンタル」であると自覚されている方の意見を参考に分析してみました。
人の目を気にする
・「人の目を気にしすぎて思い切ったことができなかったり、発言できない」(28歳女性/学校・教育関連/専門職)
・「人の目は一番精神にくる」(19歳女性/食品・飲料/販売職・サービス系)
このように他人からどう思われているかが気になってしまうのが豆腐メンタルの持ち主。完璧主義気質で、失敗した時の恥ずかしさを考えると行動できない、行動しない方がマシだと思いがち。常におどおどしているイメージがありますね。
ちょっとしたことでもヘコむ
・「すぐ傷ついてしまう」(47歳男性/ソフトウェア/経営・コンサルタント系)
・「そんなことで! と思うことでへこむ」(36歳女性/医療・福祉)
衝撃に弱い豆腐のように、ちょっとしたことですぐに傷つき、立ち直れなくなるほど落ち込んでしまうのが豆腐メンタル。行動した結果が失敗だと「やらない方が良かった」「結局何しても無駄だ」と思う傾向にあります。
断られることを恐れて誘えない
・「断られたらまた誘えばいいのにできない」(35歳男性/小売店/販売職・サービス系)
・「断られることが不安で、何も踏み出せない」(28歳女性/電機/技術職)
豆腐メンタルの持ち主は、自己肯定感が低いのも特徴。断られる=嫌われていると判断し、トラウマに感じる方も。「自分なんかが誘っても嬉しくないだろう」と相手の気持ちを深読みしてしまいます。
美容師や店員に話しかけられるのが苦手
・「コミュニケーションを恐れている」(26歳女性/学校・教育関連/クリエイティブ職)
・「私自身、彼らに話しかけられるのは非常に苦手でなるべく話しかけられない雰囲気を出している」(21歳男性/小売店/販売職・サービス系)
中でも、グイグイ話しかけてくるタイプを苦手とするようです。コミュニケーションが得意ではないので、話しかけられないようにあえてイヤホンをする人も多いのだとか。美容院でも雑誌を読み始めると、察してくれる美容師さんは多いですね。
プレッシャーに弱い
・「すぐにテンパるのでプレッシャーに弱い」(32歳男性/機械・精密機器/技術職)
・「圧力で折れる」(28歳男性/医療・福祉)
ちょっとした圧力でも、ぐしゃっとつぶれてしまうような人は豆腐メンタルでしょう。例えば、仕事で高圧的な上司に当たると怒られないか常に不安に襲われます。また、人前で発表する場は汗が止まらなくなるほど緊張に苛まれてしまうのです。
豆腐メンタルの克服方法
自分自身を受け入れる
完璧主義的な考えを持っているので、失敗した自分を責め過ぎてしまう豆腐メンタル。
しかし、この世に完璧な人間は誰一人としていないのです。
むしろ、完璧ではないからこそ人間味があるとも言えます。もし自分のことを責めそうになってしまったら、「ま、いっか」と声に出してみましょう。ダメな部分を受け入れることで、気持ちも軽くなるはず。
小さな成功を大きく褒めてあげる
豆腐メンタルの人は自己肯定感が低く、例え周囲から褒められたとしても「何か裏があるのでは」と素直に受け止められないことがあります。
自分に自信をつけるためには、小さな目標を掲げて成功体験を作ること。「いつもより5分早く起きれた」「自分から挨拶ができた」など、些細なことでも自分を褒めましょう。小さな自信の積み重ねが、豊かな心を作ります。
自分の気持ちを大事にする
相手の気持ちを深読みし過ぎる豆腐メンタルの人は、自分の気持ちを抑え過ぎてどんどんストレスを抱えます。ストレスはネガティブ思考に陥りやすいので、自分の気持ちを外に出す練習をしましょう。
もちろん、人に伝えなくても大丈夫です。毎日感じたことを日記に付けたり、趣味を楽しんで思いっきり笑ったり。ありのままの自分でいられるのはどんな時なのかがわかれば、ストレスを溜め過ぎず疲れを癒すことができるでしょう。
まとめ
豆腐メンタルについてご紹介しました。「自分に当てはまる」という方は、まず自分を受け入れて、気持ちを外に出すことを優先に考えてみてくださいね。
(文・マイナビ学生の窓口編集部)
アンケート調査時期:2014年12月8日〜2014年12月16日
マイナビスチューデント調べ
調査数:男性145名、女性295名
調査方法:インターネットログイン式アンケート
※アンケート以外の本文は2021年5月に再編集しております。