Webライターってどんなお仕事? ライターさんに聞いてみた 2ページ目
Tさん(40)はもともと、雑誌や書籍を手がけてきたライター。ここ数年、書いていた雑誌が休刊したり、書籍の仕事が減ってきたりしたことを受け、Webの仕事を増やしてきました。「Webは安すぎて、とても暮らしていけません。取材原稿だって紙媒体の1/10くらいの金額ですし……」というTさん。
主婦のKさん(29)は子育てのため休職中。家計の足しにとクラウドソーシングで見つけたWebライターの仕事をしていますが、1時間頑張っても数百円という結果に「いくら自宅でできるとはいえ、やればやるだけ疲れる一方」と言います。美容についての記事を書く仕事ですが、書く内容を考えたり、調べたりしている時間が意外にかさむと気づいたのは後になってのことでした。
■原稿料は下がり続けるか
案件によって差はありますが、Webライターの原稿料が下がってきているのは確かです。原因の一つが、テキストの需要が急増したこと。オウンドメディアにキュレーションサイト、ニュースメディアなど、テキストが掲載される場も劇的に増加しました。クライアントは限られた予算の中で大量のコンテンツを作ろうとします。これらに応じるライターがいると相場が下がり、さらに安く提示する企業があり……といったスパイラルがあり、現在に至っているのです。ただ、「高くても良いものを書けるライターを」と回帰する流れも生まれています。
■Webライター、正しいなり方は?
制作会社やニュースメディアで日常的に募集されているので、一定の文章力があれば門戸は開かれています。制作会社であればほとんどが登録制。案件次第でオファーが来ます。ニュースメディアであれば、定期的にある程度の量を書く必要があります。一点注意したいのは、何を目指してWebライターになるのかによって案件を選ぶこと。単純にお小遣い稼ぎ目的、書くことが好きだからという理由であれば、どれを選んでも良いでしょう。
ただ、デビューしやすいWebライターを足がかりにものを書いていきたいのであれば、安すぎる仕事はおすすめしません。質が問われないということは適切な指導も入らないため、ライターとしての腕も上がらないのです。選択肢がたくさんあるからこそ、自分を安売りしないようにしたいものです。