訪問のお礼メールの書き方 営業に必須のメールテクニックとは【例文つき】

更新:2022/12/27

電話・メール


営業職のみなさんは日々多くの営業先を訪問することでしょう。取引先にアポを入れ、会社を訪問しミーティングを行う……新規取引先を開拓するための営業となると、アポを入れて、先方に時間を取ってもらうだけでも大変だったりしますね。

訪問後は、時間をもらえたことに感謝して「お礼メール」を送っておくのが得策です。今回は「営業訪問のお礼メールの書き方」について、訪問先での取引先とのやりとりを踏まえたケース別にご紹介します。

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営業訪問のお礼メールって必要?

営業訪問のお礼メールとは、貴重な時間を割いてくれた相手に対して感謝の意を示すためのもの。このお礼メールですが、絶対に送るべき義務的なものではありません。昼間の営業活動が終わって社内業務に追われるなか、面倒と感じることもあるでしょう。

ですが、お礼メールを出すことによって、その後の商談にプラスとなる可能性があることは事実です。特に次のようなケースではお礼メールを出すべきでしょう。

・初めての会社への訪問
・長いブランク後の訪問
・自分が担当者として初めての訪問

一方、訪問する相手先が長いお付き合いのある取引先なら、毎回お礼メールを送るのは逆に違和感があります。必要に応じて、用件とともにお礼を伝える程度で問題ないでしょう。

営業訪問のお礼メールを出すメリット

営業訪問のお礼メールには、次のようなメリットがあります。

●相手の気持ちを和らげ、好印象を与えることができる。

●訪問でつまずきがあったとしてもリカバリーできる。

●打合せで出てきた課題への対応を伝えることができる。
⇒次回の訪問へ繋がりやすくなる!

ビジネスにおいて、取引先との「円滑なコミュニケーション」はとても大切。時には大きな商談を左右することだってあります。お礼メールもそんなコミュニケーションの一環と考えるべきです。

特に相手にたくさんの商談相手がいるなら、あえて少し印象に残るようなメールに仕上げると覚えてもらいやすくなります。例えばその日に話した内容を自分なりに噛み砕き、「貴社の〇〇が魅力に感じました」など具体的に伝えると好印象です。

それから、打合せでのつまづきをリカバリーしたり、課題への対応を伝えたりと実用的に使えるのもお礼メールのメリット。もともとは感謝の意を伝えるためのものですが、それと同時に「次回の訪問に備える」「次回の訪問の機会をつくる」ことも意識するといいでしょう。

営業訪問のお礼メール 4つのポイント

営業訪問のお礼メールを送る際の注意点を、4つのポイントにまとめました。

1.訪問後スグに送る!

訪問のお礼メールはまず「タイミング」が大事です。訪問後スグに送るのが基本。社に戻り、終業まで時間があったら送るように心掛けましょう。遅れても翌営業日の朝には相手に届いていないと効果は薄れます。

2.謝意を丁寧に伝え、簡潔にまとめる

本文は簡潔にまとめますが、最初に感謝の意を伝える文言を持ってきます。また、メールの中身が訪問のお礼であるとスグに分かるように、subject(件名)は「本日の訪問の御礼」といったものにしましょう。「本日の訪問の御礼【ABC商事】」のように自分の社名を入れるパターンもよく見られます。

3.訪問でもらった課題へ対応する

訪問で課題をもらった場合には、その対応も入れます。スグに回答できないものである場合は「いただいた事項につきましては、1週間以内にお返事を差し上げるようにいたします」といった文言を入れておきます。このように「どのような対応を予定しているか」「どのように進行しているのか」を伝えることで、相手に安心感を与えることができます。

4.次回の訪問のための布石を打つ

次回の訪問への布石を打っておくことも大切。訪問で自分が持っていった提案がうまく相手にハマらなくても、「本日のミーティングでは貴社のご意向をお伺いできましたので、次回はより良いプランをご提案できます」と次回につなげていきます。訪問でうまくいかなかった場合には特にこれが重要になります。

では、訪問のお礼メールのサンプルを見てみましょう。

営業訪問のお礼メール例文ケーススタディ

ここからは、営業訪問のお礼メールの例文をご紹介していきます。他の業務もある中でお礼メールを作成しなければならないため、やはりスピードを意識することも大切。ある程度テンプレート化しておいて、個々の案件ならではの文言を入れていくといいです。

個々の文言がないと「定型文で送っているな」と思われてしまう可能性があるためご注意ください。それから当たり前のようですが、誤字脱字は最後にしっかりチェックしましょう。

例文1:基本のお礼メール

subject:本日のMTGの御礼
株式会社□□ △△部
○○ 課長 (←まず宛名を書く)

お世話になっております。
本日訪問させていただきました株式会社△△の山田太郎です。(←最初に名乗る)

この度は貴重な時間を賜り、誠にありがとうございました。
長時間、また丁寧にご対応いただけたことに感謝申し上げます。

今回、貴社の取り組みやご意向について伺うことができ、とても貴重な機会となりました。これをご縁として、今後も貴社のお役に立てるプランをご提案していけたらと考えております。

では今後とも、何卒よろしくお願い申し上げます。
まずはお礼のご挨拶とさせていただきます。

*****署名*****
株式会社△△ □□部
山田太郎
TEL03-1234-5678
(先方から連絡しやすいよう、署名は丁寧に)

相手が「課長」「部長」などの肩書を持っている場合、「課長」「部長」には尊敬の意味が入っていますので、「○○課長」「○○部長」と書いて大丈夫です。「○○課長 様」と書くのはNG。二重の尊敬語となってしまいます。会えたこと、時間を割いてもらったことに対する謝意、その縁を大事にする気持ちを相手に伝えましょう。

例文2:訪問先から課題をもらったとき

subject:本日のお打合せの御礼
株式会社□□ △△部
○○ 様

お世話になっております。
本日訪問させていただいた株式会社△△の山田太郎です。

この度はお忙しい中、貴重なお時間を頂戴し誠にありがとうございました。

さて、お打合せの中でご質問いただいた納期の件ですが、どれぐらい早められるかを弊社製作担当と協議いたします。
概ね2日後くらいには、回答を差し上げられるかと存じます。

できるだけ貴社のご意向に添えるよう精進して参りますので、何卒ご検討いただけますと幸いです。他にもお問合せ等ございましたら、お気軽にご連絡くださいませ。

ではまた、改めてご連絡させていただきます。
本日はありがとうございました。

*****署名*****

訪問先から課題をもらった場合には、そのことについての対応を入れなければなりませんので、最初に持ってくる謝意については重くなり過ぎないようにします。課題への対応に時間がかかる場合には、その期間がどのくらいになるか明確にしておくのがいいですね。また、その課題に対して「頑張る」という姿勢を文言として盛り込んでおきましょう。

例文3:打ち合わせでは提案が実現できなかったとき

subject:本日のご訪問の御礼
株式会社□□ △△部
○○ 様

お世話になっております。
本日ご挨拶させていただきました株式会社△△の山田太郎です。

本日はご多忙の中、ご提案の機会をいただき誠にありがとうございました。○○様とお話しすることができ、貴社について理解を深める機会となりましたことを感謝いたします。

今回のプランは残念ながら貴社のお考えにそぐわなかったように拝察いたしましたが、本日の打合せをふまえて貴社のご意向に合わせたプランへと組み替えることも可能です。

後日、改めて新プランをお持ちしたいと考えておりますので、もし宜しければまたご対応いただけますと幸いです。

では引き続き、何とぞよろしくお願いいたします。
略儀ではございますが、まずはメールにてお礼申し上げます。

*****署名*****

相手の人に会って話をする機会を得られたこと、自分の知見が深まったことに対する感謝の意を表する部分を最初に持ってきます。今回のプレゼンが空振りであっても、そこで諦めず次につなげられるような文章を入れるようにします。また、あくまでも取り急ぎのお礼であることを強調しておくのが良いでしょう。

例文4:打ち合わせで不平・不満が出たとき

subject:本日のMTGの御礼
株式会社□□ △△部
○○ 様

お世話になっております。
株式会社△△の山田太郎です。

先ほどは貴重なお時間をいただき、誠にありがとうございます。
お忙しい中、弊社からの提案にご対応いただけましたこと、感謝申し上げます。

今回焦点となりました価格の件ですが、さらに良いご提案ができるよう社内で再調整させていただきます。新たなご提案まで、いま少しお時間を頂戴できますでしょうか。

改めてご連絡差し上げますので、その際は宜しくお願い申し上げます。
略儀ではございますが、まずはメールにてお礼申し上げます。

****署名*****

こちらから持参した提案に対して不平・不満を言われても、そこは相手からの「対応」また「助言」と言い換えましょう。感謝の次には要件です。上記の例では「価格の調整」ですね。すぐに解決できないような事項も多いですから、お礼メールでは「お時間をいただけますか」としておくといいでしょう。

まとめ

ここまで、営業訪問のお礼メールの書き方をご紹介しました。お礼のメールは初めての訪問先であればできるだけ送った方がベター。忙しい中で貴重な時間を自分の訪問に使ってもらえたことに対して、感謝の意を伝えることが第一です。

ほかにも用件があれば含めることができますし、メールを見て「ああ、あの人だな」と再認識してもらえる効果も期待できます。1からメールを作るのは大変ですが、今回ご紹介したような例文をテンプレートにして、自分ならではの文章に仕上げていきましょう。

文:マイナビ学生の窓口編集部

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