きものスタイリスト 森 由香利の袴選び塾

更新:2017/06/09

卒業式

着物・袴をえらぶ


自分のイメージの伝え方

自分のイメージが定まっていないと、呉服屋さん、レンタルショップの店員さんの意見に流されてしまいがち。着物のプロにお任せする部分はお任せしつつも、自分の意見もしっかり伝えることが大切です。

雑誌等の切り抜きやスマートフォンの画像を見せると伝わりやすいということもありますが、イメージを固めすぎるとそれにとらわれすぎて選びにくくなることもあるので、少し余白を残すほうがよいと思います。

もうひとつ注意したいのは、イメージのすれ違い。店員さんにはっきり伝えたつもりが"かわいい"の定義が違うということもありえます。かわいい、カッコいいなどのふわっとした抽象的な言葉は避け、パステルがいい、パキッとした色がいい、和花の柄がいいなど、明確なキーワードで伝えましょう。

袴コーディネートのポイント

コーデのポイントとなるのが、袴の上にチラリと見える半幅帯。少ししか見えないからと手を抜かず、バランスのよい色を見つけましょう。

着物と袴の色になじませるのか、差し色として入れるのかは好みでOK。ただ、半幅帯の色は顔に影響を与えやすいので、明るい色を選ぶのが無難です。顔が暗く見える色や、ペールトーンなどのぼやけやすい色は上級者向けかも。

また、着物がクールなときは赤などを入れて甘さをプラスしたり、キュートなものにモスグリーンを入れてカッコよさをミックスするなど、イメージのバランス調整ができるのも半幅帯コーデの楽しさです。

胸元に重ねる伊達衿は、着物や袴、小物などに入っている色から1色取るのが基本。ゴージャスにしたいときは、刺繍入りの半衿で遊んだり、色数を増やして色のマジックを楽しんで。

着物&袴の選び方

着物は好みより、表情が明るくみえる顔映りのよいものを選んでください。その分、顔から遠い袴は好きな色・柄を選んでOK!

体型などで意識する点を挙げるなら、肩幅が広い人は肩周りに柄が多いほうが、肩が気にならなくなります。あまり色白でない方は少しビビッドな色や、現代的な柄のほうが似合いやすいと思います。背が高く痩せ型の人はグラデーションになっている袴が間が抜けなくておすすめ。

また、上下を柄×柄で合わせる時は、少し注意して。着物も袴も柄が多いとなると、全体にまとまりがなくなるので、どこかに余白を作りましょう。また、髪飾りや帯飾りのつけすぎも、やりがちなNGポイント。和装コーデは"引き算"も大事。あれこれ盛りすぎず、今日のメインアイテムはコレ!とポイントを1つに絞って、うまくバランスアップしてください。

試着の重要性、試着時の注意点

着物はネットやカタログだけで決めると、色が合わなかった、意外と地味だったという失敗が起こりやすいもの。レンタルや購入の前は、必ず試着をしましょう。

判断基準は、顔が明るく見えるかどうか。右肩、左肩にそれぞれ1枚ずつ着物をかけて、比べるのが分かりやすい方法です。まずは鏡の前で横を向いて1着目を見たら、次は反対の横を向いて2着目をチェック。パッと顔が明るく見えたほうが、あなたに似合う色です。

どれを選べば良いか分からなければ、1着は自分が好きなもの、もう1着はお店の方に似合いそうなものを選んでもらい、比べてみましょう。自分では選ばない色が、思ったより似合うということもあります。

実際に着てみたら、柄の面積や袖の長さを見て全体のバランスを確認。試着時は、基本手ぶらで問題ありません。ただし、半幅帯や伊達衿などを自分で用意する場合は、実物を持っていき、一緒に合わせておくほうが安心です。

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