漫画大国ニッポンは、これまで世界に誇る漫画を数多く生み出してきました。『マンガ』は今や日本の代名詞ですよね。しかし、読者の中には「ONE PIECE」や「進撃の巨人」など今時の漫画は読んでるけど、往年の大ヒット漫画は知らないという人、結構いるのでは? 「題名だけは聞いたことあるけど......」なんてもったいない! 昔の名作漫画には、人生の教訓や、タメになる教養がぎっしり詰まっているのです。ということで、3,000冊の漫画を所有しているという、漫画オタクのA氏(某サブカル雑誌の元編集長)に、名作漫画のあらすじと、オススメポイントを聞いてみました! なお、いずれもA氏の独断と偏見によるものなので、あしからず。
●「デビルマン」
作者:永井豪
1972年連載開始。
【あらすじ】
かつて地球を支配していたデーモンたちが、覇権を取り返しに来る話。デーモンというのは、とてつもない力を持った生命体。元々地球はデーモンたちが住んでいたのに、ちょっと冬眠に入った隙に人間たちに乗っ取られてしまったんですね。我々人間だって、突然地球がゴキブリに乗っ取られたら怒りますよね。それと同じです。デーモンたちは、自分たちの住処を勝手に支配していた人間を絶滅させようとするんです。普通に戦ったのでは到底に人間に勝ち目はない。そこで主人公の不動明は、自らデーモンと合体し、「デビルマン」となるのです。大きな力を手に入れた不動明は、人間を守るため、デーモンたちと戦っていきます。ところが、人間たちはデビルマンをデーモン側に寝返ったと勘違いし、裏切り者だと罵るんです。石ころを投げ、いじめ倒す。本当は人間たちのために戦っているのに、理解してもらえない悲しいヒーローなんですよ。最終巻は傑作。漫画史に残るラストシーンが待っています。
■こんな人にオススメ!
世の中の善悪をハッキリつけたい人。自分の正義感をしっかり持っている人。
●「エースをねらえ!」
作者:山本鈴美香
1973年連載開始。
【あらすじ】
テニスの名を借りた哲学マンガです。生きることは何か? 愛することは何か? そのすべてがここに描いてありますね。主人公の岡ひろみは、いたって普通の女子高生なんですけど、驚異的なテニスの才能を持っていたんです。それをコーチの宗方仁に見出され、どんどん強くなっていきます。ところが試合に勝ち進んでいけばいくほど、周囲の人間たちに嫉妬され、陰口を叩かれ、ひろみは孤独になっていく。才能があるからといって幸せになるわけではないということが象徴的に描かれているんです。普通のスポーツ漫画にありがちな『努力する者が勝つ』の真逆をゆく漫画ですね。ただのテニス漫画と思って読んだらびっくりしますよ。本当、人生の役に立つことばかり描いてありますから。あと宗方コーチの格好良さにもビックリすると思います。
■こんな人にオススメ!
生きること、愛することに迷っている人。宗方コーチの言葉、一つ一つがきっとあなたを導いてくれるハズです。
●「はいからさんが通る」
作者:大和和紀
1975年連載開始。
【あらすじ】
大正時代を舞台にした恋愛ストーリーです。ところがストーリーよりも何よりも、主人公・紅緒(べにお)のファッションセンスがすごい。とにかく服が可愛いんです。シーンが変わるたびに衣装と髪型も変わってますから。ブーツにギンガムチェックのスカートとか、1970年代に連載されていたとは思えないくらい尖った格好してるんですよ。もしかしたら今でいうところの『ご近所物語』とか『Paradise Kiss』に近かったのかもしれませんね。もちろん内容もかなり攻めてます。女性は家を守るという考えが圧倒的に多かった時代、積極的に社会進出する職業婦人を実に快活に描いていて清々しいんですよ。でも個人的には、女学生時代の破天荒な紅緒が好きですね。特に紅緒が、許嫁と恋に落ちるまでの流れは最高です。日露戦争や米騒動、東京大震災など、さりげなく歴史に触れているのもポイント高いですね。
■こんな人にオススメ!
この社会が理不尽・不条理だと思っている人。自分の身に納得できない出来事が降りかかっても、じっと耐え忍び、明るい未来へ進んでいく紅緒。彼女から学ぶことは多いはず。
●「ベルサイユのばら」
作者:池田理代子
1972年連載開始。
【あらすじ】
フランス革命を舞台に、主人公オスカルたちの激動の半生を描いたドラマです。このオスカルっていうのは、フランス軍人であり、フランス王妃であるマリー・アントワネットの良き理解者なんですね。しかし正義を絵に描いたようなオスカルは、国王の頼りない政治やアントワネットの浪費に少しづつ疑問を抱くようになっていく。そして最終的には王党派を裏切り、民衆のために戦うことを選ぶんです。幼い頃から親しくしていたアントワネットを裏切るんだから並大抵のことじゃないですよ。この漫画の面白いところってそこで、最初から悲劇にしかならないとわかってるから面白いんです。「タイタニック」と同じで、あれも船が沈むとわかってるから面白い。「ベルばら」も、最後には革命が達成されて、マリー・アントワネットも貴族もみんな負けてしまうことがわかってるから面白い。ちなみによく勘違いされているので念のために言っておくと、オスカルは女を隠すために男装しているわけじゃないんですよ。あれはただ単純に男装している女性。だけどものすごい美女なので、男装していても男たちにモテモテなんです。その一人が、オスカルの幼なじみであるアンドレ。決して目立つことなく地味にオスカルを愛し、支え続けるんです。この純愛も含めて、儚く切ない漫画ですね。
■こんな人にオススメ!
太いものに巻かれがちな人。自分が信じた道を突き進むオスカルを見習ってください!
◆総評
いかがでしたか? どれも読みたくなるような漫画ばかりですね! ちなみに筆者は学生時代に「ベルサイユのばら」を読んだことがきっかけで、フランス革命にものすごく詳しくなりました。絵柄や作品のイメージでつい敬遠しちゃうという人も多いと思いますが、昔の名作って教養や教訓がものすごく詰まっているんですよね。案外ハマってしまうかも? この機会にぜひ手にとってみては?
文●中村未来(清談社)
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