【手話で広がる世界】「早稲田大学 手話さあくる」が語るコミュニケーションの魅力
こんにちは!学生ライターのきゃみです!
大学生の醍醐味と言えば…サークル!各大学、様々なサークルがあり、何に入ろうか悩みますよね。「何か新しい挑戦をしたい!」「技術を身につけたい!」「言語に興味がある!」と思っているそこのあなた!"手話サークル"があることをご存知でしょうか。
「silent」や「オレンジデイズ」などの人気ドラマやデフリンピック、ニュースの手話通訳などで、手話を目にしたことがある人も多いのでは。
そんな手話を学んでいるサークル、それが「早稲田大学手話さあくる」です!
今回、早稲田大学手話さあくるの3名(山田さん、竹田さん、田中さん)にお話を伺いました!
「早稲田大学手話さあくる」インタビュー
Q.早稲田大学手話さあくるの活動内容について教えてください。
山田さん:1年目は、基本的な単語や表現を学び、2年目以降は、下級生に単語や表現を教えるというのが基本的な活動になります。年度の後半になると、「手話劇」という手話で劇をするイベントがあって、それに向けての準備を行います。1年目のメンバーが出演して、上級生は話の内容を作ったり、サポートをしたりしています。また、年に3回合宿があり、外部向けだとワークショップを実施するなど幅広い活動を行っています。
Q.皆さんが早稲田大学手話さあくるに入ったきっかけを教えてください。
山田さん:サークルを探すときに“技術を身につけられるサークル”に入りたいと考えました。手話サークルと速記サークルで迷いましたが、最終的に手話サークルを選びました。
――実際に入ってみてどうでしたか?
山田さん:これまでは手話に触れたことがありませんでしたが、『silent』というドラマで手話が使われていることは知っていました。実際に勉強を始めてみると、とても面白かったです。
竹田さん:私は、大学に入ったら何か新しいことを始めて、自分の可能性を広げたいと思っていました。そんな時、偶然インスタグラムで手話サークルを見つけ、新歓に参加しました。そこには聴者だけでなく、難聴者・ろう者・留学生など、さまざまなバックグラウンドを持つ人たちがいて、手話という共通言語で会話している姿を見て、とてもかっこいいと感じました。私も手話で話せるようになりたいと思い、入部を決めました。
――留学生もいるんですね。
竹田さん:そうです。言語に興味を持っている留学生が多いですね。
田中さん:私は幼い頃から手話に触れる機会があって、少し興味があって。大学でも手話を学べる機会があったらいいなと思って、探してみたら手話さあくるがあったので、入りました。
――実際に入ってどうでしたか?
田中さん:手話という、新しい言語を学ぶことがすごく面白くて……。元々、言語を勉強することが好きなので、すぐに続けたいという気持ちになりました。
Q.手話で会話する時に、心がけていることや意思疎通の難しさなどありますか?

山田さん:声でのコミュニケーションでは、声のトーンから感情がなんとなく伝わりますよね。でも、手話では声という情報がなくなるので、普段より表情を大きくすることを意識しています。例えば、『嬉しかったんだよね』という手話を真顔で表現すると、本当に嬉しいのか、ただ言っているだけなのか分かりません。だから、気持ちがしっかり伝わるように、顔の動きを大げさなくらいに付けるよう心がけています。
――手話表現ってどのくらい数あるんですか?
山田さん:手話も言語なので、新しい単語がどんどん出てきて。例えば、「マイナンバー」を「個人番号」と表現したり。実際にどのくらい使われているかは分からないのですが「マイナ保険証」はマイナちゃんの表現をすることもあるらしいです。

田中さん:心がけてることは、手の動きを大きくゆっくりするとか、表情ももちろん大げさに、ちゃんと見えるように工夫することが大事ですね。たくさん手話表現を学ぶことが大事だと思います。
Q.手話の難しさはありますか?

竹田さん:「大学1年生から手話を勉強し始めたので、伝えたいことがあっても自分の手話力が追いつかないことがよくあります。そこで、今知っている表現を使ってどうにか伝えられないか考えながら手話をしています。やはり、どれだけ手話表現を知っているかが重要だと思うので、YouTubeで手話動画を見たり、サークルの企画に参加したりして、表現のインプットを意識しています。
――毎日インプットを繰り返しているんですか?
竹田さん:週2回サークルに参加すると、自然と身につく部分もあります。サークルで勉強したり、資格試験用の本を買って学んだりして、スキルアップを目指しています。
山田さん:私は日本語のダジャレが好きなんです。でも、日本語のダジャレをそのまま手話で伝えるのは難しい。例えば『布団が吹っ飛んだ』は、言葉の音とかけ合わせが面白いですよね。でも手話では“音の面白さ”を表現できないので、うまく伝わりません。面白いことを思いついても、そのままの面白さで伝えるのは難しいなと感じています。(笑)
――確かに(笑)。コミュニケーションは短い時間で判断しながら、相手のことを考えて言葉を選ぶので難しいですね。
山田さん:事前に準備して話す場合は、自信を持ってニュアンスを近づけられるんですが、すぐに言いたい時は語彙力が足りなくて、思うように伝えられないことがあります。特に、意味だけを伝えればいいわけではない場面が難しいですね。
Q.手話を通して学んだことはありますか?
山田さん:コミュニケーションの手段が多いことに気づきました。私は英語が苦手ですが、海外では“英語ができるかどうか”より“コミュニケーション力があるかどうか”が大事だとよく言われますよね。実際、ろう者の方と話すとき、大学から手話を学び始めた自分と、ろう者の方の手話力には大きな差があります。でも、手話だけでなく、筆談や口の形を読むこと、ジェスチャーなど、いろいろな方法があります。結局、伝えたいという気持ちがあれば、方法はいくらでもあるんだなと思います。
竹田さん:手話やろう者の方々の背景を知ることができたのは、とても良かったです。同じ事柄でも、人によって感じ方がさまざまだということも分かりました。それに、コミュニケーションに対する積極性も身につきました。
田中さん:コミュニケーションの楽しさを改めて感じました。イベントや交流会を通して、多くの人と手話で話せるようになったことは、私にとって大きな収穫です。もともと人との交流には積極的ではありませんでしたが、手話を使って、これまであまり話せなかった人とも話せるようになりました。
Q.日常生活で活かせることはありますか?
山田さん:気をつけていることの一つは『情報保障』です。耳が聞こえにくい人がいる環境で、私が声だけで伝達事項を話すと、聞こえる人には伝わりますが、聞こえにくい人には何も分かりません。これでは情報保障ができていない状態です。全員が同じ情報を持ち、理解し、共通認識を持てることが重要だと思います。サークル活動でも、確認を取りながら、全員が理解できるよう心がけています。
竹田さん:以前は、思いついたことをすぐ口にしていましたが、今では一度考えてから話すようになりました。『この言い方でいいかな』とワンクッション置いて考える習慣が身につき、日常生活でも活かされています。
Q.手話を勉強する際はどんな方法がいいですか?
田中さん:ろう者の方と話すことが一番だと思います。自分一人で勉強する時は、動画を用いることが多いです。
竹田さん:インプットとアウトプットの両方が大切だと思います。最も良いのは、動画で手話を学んだうえで、早稲田大学の手話さあくるのような“対面で手話を使えるコミュニティ”に参加することです!
Q.皆さんの将来の夢ややりたいことはなんですか?
山田さん:手話さあくるで学んだ「情報保障」などを活かして、身近なところから格差をなくすことを広めていきたいですね。
竹田さん:サークルでは、手話を学ぶだけでなく、ワークショップや手話劇など、チームで協力して目標を達成する活動を行ってきました。こうした経験を通じて、コミュニケーションを取りながら一つの成果を作り上げる力を身につけることができました。この学びは、仕事でも活かせると考えています。チームでの連携や、相手を理解しながら進める姿勢は、どんな職場でも重要なスキルだと思います。
田中さん:福祉分野で働き、手話や聴覚障害のある人々に関する施策に携わりたいと考えています。
Q.同世代の方(大学生)に向けてメッセージをお願いします。
山田さん:手話ができるようになると、コミュニケーションに自信がつくだけでなく、普段“当たり前”だと思っていることを改めて考えるきっかけにもなります。
また、自分の成長を実感できる機会にもなるはずです。
竹田さん:新しいことを始めるために、まずは色々調べてみることが大切だと思います。
その中で『コミュニケーションを楽しみたい』『新しいスキルを身につけたい』『言語を学びたい』という方は、ぜひ手話サークルに参加してみてはいかがでしょうか?
田中さん:日常生活では、興味のあることに一直線に取り組むことも大切ですが、それに加えて、少しでも興味を持ったことにも目を向けて、学んで挑戦してみることが重要だと思います。手話は、実は日常の中に意外と多く存在しています。ぜひ興味を持って、チャレンジしてみてください!
手話を学んだから分かる「情報保障」の重要性
インタビューをして、特に印象に残ったのは「情報保障」という言葉です。耳が聞こえにくい人がいる場面では、声だけで伝えるのではなく、文字や手話など、複数の方法で情報を共有することがとても重要だと改めて感じました。全員が同じ情報を理解し、共通認識を持てる環境づくりが欠かせません。
今回取材した 「早稲田大学手話さあくる」 は、大学・学年・年齢を問わず、大学生なら誰でも参加できるサークルです。大学生の皆さん、そして来春から大学生になる皆さん、ぜひ一度SNSをチェックしてみてください!
取材・文:きゃみ(ガクラボメンバー)
編集:マイナビ学生の窓口編集部
協力:早稲田大学手話さあくる
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