【大学生のおすすめ書籍2選】「あの物語が、私を支えてくれた」有川浩さんの作品から考える聴覚の世界
こんにちは!出版甲子園実行委員会です。
皆さんは、物語に支えられた経験はありますか?
自分と同じ境遇の登場人物が懸命に生きる姿は、私たち読者に勇気を与えてくれますよね。
今回は、そんな物語の力を感じられる、有川浩さんの聴覚障害をテーマにした本2冊をご紹介します!
『レインツリーの国』
この本は健聴者の主人公と、聴覚障がい者であるひとみさんの恋愛についての物語です。実は元々、有川浩さんの『図書館内乱』の中に登場する、架空の小説でしたが、書籍化を希望する声に応え、出版に至りました。
耳が聞こえないひとみさんの苦悩を、主人公は完全に理解することはできません。そのため、本書の中で2人は衝突を繰り返します。
しかし主人公は、理解しきれない部分を抱えながらもにひとみさんと向き合い、彼女のことを知ろうとします。そうして互いの違いを超えて心を通わせていく過程から、「自分には完全には理解できない相手の苦しみを、それでも想像し、寄り添おうとすること」の大切さを考えさせられる一冊です。
『図書館内乱』
『図書館内乱』では、難聴者の毬江が、先ほどの『レインツリーの国』を、そのヒロインに思い入れしながら楽しんで読むという場面がでてきます。中学3年生のとき突発性難聴にかかり、難聴者となった毬江は日常生活で様々な壁にぶつかります。そのたびに、なぜ自分が難聴者になったのだろうと絶望したり、誰かにあたりたいけど誰も悪くないからあたれない、というやり場のない思いに苛まれたりしたと思います。そんな毬江にとって、『レインツリーの国』という自身と同じ境遇の人がヒロインである物語は、大きな心の支えとなります。

人間誰しも悩みを抱えたことがあると思います。そして、その悩みの原因が自分の力ではどうしようもならないことである場合も多いでしょう。物語とは、そんな時に感じるやり場のない思いに折り合いをつけてくれる可能性があるということに気づきました。物語を読んだり聞いたりして頭のなかに浮かんだ世界は、時間がたつにつれ朧げになっていくかもしれない、けれど、いざというときに背中をおしてくれる、そんな力があるのだと感じました。
いかがだったでしょうか?
毬江にとって『レインツリーの国』が心の支えとなったように、物語は私たちの心を静かに支えてくれる力を持っています。
皆さんにとっても、そんな一冊に出会えることを願っています。
【書籍情報】
・『レインツリーの国』
著:有川浩
出版社:KADOKAWA
ISBN:978-4041034323
・『図書館内乱』
著:有川浩
出版社:KADOKAWA
ISBN:978-4043898060
文:出版甲子園実行委員会
編集:学生の窓口編集部





















