育児と仕事を両立できる職場環境。エリクソンで自動化ツールの開発・導入に取り組むママ社員の生き方
2020年 中途入社
通信キャリア向けロールアウトプロジェクトの自動化ツールの開発・導入を担当。前職ではSEとしてシステム開発の経験を活かし、自動化ツールの検証、お客様へのデモ、商用ネットワークへの導入などを経験。
自動化ツールのチームリーダーとして、チームメンバーへノーハウを共有しながら、スケジュール及びタスクを管理して、プロジェクトを進行する。
「将来の“なりたい自分”がまだわからない」という悩みを抱えるみなさんに、いろんな企業で活躍する先輩たちの姿を通してロールモデルを見つけてもらう企画「#先輩ロールモデル」。
今回は「エリクソン・ジャパン」で働く先輩社会人にインタビュー。通信キャリア向けロールアウトプロジェクトの自動化ツールの開発・導入を担当する朝比奈 澪(みお)さんに、日々の仕事内容や学生時代に取り組んだことについてお話を伺いました!
――朝比奈さんはどんな学生時代を過ごしていたんですか?
私は中国出身なのですが、向こうでは日本と同じような普通の大学生活を送っていました。専攻は生物学です。部活にはあまり参加しなかったのですが、将来は日本に行きたいという思いがあったので、日本語の勉強はすごく頑張りました。
――日本に関心を持ったキッカケは何だったのでしょう?
小学生のときに日本のアニメやゲームに興味を持ったのがキッカケです。日本は技術がある国だと思いましたし、大きくなったら日本で生活したいと思いました。
――学生時代一番頑張ったことは何ですか?
日本語の勉強だったかもしれません。大学卒業後は日本に行きたいという夢があったので、毎日オンラインのレッスンで日本語を独学していました。
――仕事で役立っている学生時代の経験があれば教えてください。
日本語以外に、英語の勉強も役に立っています。エリクソンは外資系企業ですから、通常の資料は英語です。日本でもいろんな国籍の人が働いているので、英語でコミュニケーションを取ることが少なくありません。
――何か就活前にやっておいたほうが良いことはありますか?
新卒の場合は基本スキルが求められていると思うので、コミュニケーション能力はもちろん、ワードやエクセルなどのオフィスの使い方を覚えておくといいと思います。そこにプラスで業界知識や英語力があれば、なお良い思います。
――今の会社を選んだ理由を教えてください。
エリクソンに入るまでは、違う会社でシステムエンジニアとして働いていました。SEになろうと思ったのは、将来性のある業界に入りたいと考えたのと、何か技術的なことを身につけて一生の仕事にしたいと思ったからです。
その後は結婚や出産を経て、今後仕事を続けようかどうかと悩んだのですが、エリクソンで働いている夫から「今うちの会社、社員を募集しているよ。女性でも働きやすい職場だし、在宅で子育てしながら仕事もできるよ」と誘ってもらったんです。実際に入社してみると本当に働きやすくて、保育園の送迎も優先できるので助かっています。
――今のお仕事の内容をご紹介いただけますか?
現在はラジオアクセスネットワークの基地局側の自動化に関する仕事を担当しています。基地局は電柱の上や屋上などに設置されていて、私たちが使っている携帯電話は、この電波を受信することで通信できるようになっています。
私は基地局のコンフィグレーション(設定)を行っていて、具体的な作業としてはスクリプトの作成、手順書の作成、スクリプトの実行操作、NG対応の4つ。今は70人くらいのエンジニアと働いていて、私は基地局設定の自動化システム開発と運用を担当しています。
――朝比奈さんは現在、育児とお仕事の両立をなさっているそうですが、平均的な一日のスケジュールをお聞かせいただけますか?
平日は朝の7時半頃に起きて朝ごはんを作り、家族で食べます。9時に子供を保育園に送って、自宅に戻ってから仕事を開始。保育園は歩いて2分くらいなので、すぐ仕事に取りかかれます。10時半ぐらいにチームメンバーと朝会をして、みんなのタスクの進捗を確認したり、困っていることがないかなどを話し合ってから自分の仕事に取り掛かります。
12時頃にお昼ごはんを挟んで、そのまま17時くらいまで仕事をし、子供を迎えに行ったら夜ごはんを作って、その後は子供をお風呂に入れたり寝かしつけたり……といった流れですね。仕事が残っていれば夜も少し作業しますし、仕事がないときはそのままリラックスして、夜は大体23時くらいに寝ています。
――スウェーデンは女性活躍や育児支援が進んでいる国として知られていますが、スウェーデン発祥のエリクソンならではの子育て支援や制度などがあればお聞かせください。
私は子どもが産まれてから入社したので、主に使っている制度は2つです。ひとつは子供が熱を出したときなど、緊急な休みが必要になったときにすぐに育児休暇が取得できる制度。もうひとつは夫の育児休暇が取れる制度です。
今のチームでも育児休暇を取得したお父さんがふたりいて、ひとりは2ヶ月間、もうひとりはこれから6ヶ月間の休暇をとる予定です。ここまでまとまった休みが取れるのは、なかなか他の会社にはない制度だと思います。
――仕事と育児を両立するために心がけていることなどはありますか?
子育てもプロジェクト管理と一緒で、食事や保育園の準備など、毎日いろんなタスクが溢れていますが、それらを頭のなかにしっかりインプットして実行することが大事だと思います。ひとつでもずれたらドミノ倒しのように後ろ倒しになってしまうので、常にバッファも考えなくてはいけません。
――今の仕事のやりがいを、どういうときに感じますか?
初めて自動化システムをネットワークに導入したときはすごくやりがいを感じました。自動化システムによってインテグレーションの時間はだいぶ減って、日々使っている5Gネットワークの構築にも貢献できたと思いました。
――この仕事に求められるスキルは何ですか?
一番必要なのは、通信のインテグレーションの知識だと思います。私も苦労したところでした。私はまったく通信の経験がなかったので、リーダーに「わからないことがあったら聞いてね」と言われても、どこがわからないかもわからない状態でした。
でも、会社のオンライン勉強会で学べたので、1〜3ヶ月で理解できるようになりました。この仕事はハードウェアに触ることが多いので、ハードウェア関連の知識も必要ですね。
――これまで一番印象に残った仕事はなんですか?
初めて自動化システムを商用ネットワークに導入したことですね。サーバ上にシステムに必要なSWがインストールされなくて、ネットで解決策を調べてインストールできたこと、NG対応手順の建付けについて先輩に話を聞いたり、過去の手順を参考にしたりして作成できたこと……最後無事に自動化システムを商用ネットワークに導入できたことはとてもやりがいを感じてうれしかったです。
いろんな障害を克服することで、仕事のモチベーションにもつながっています。
――オフタイムの過ごし方を教えてください。
休日は大体、子どもを連れて家族で一緒に出掛けていますね。公園や動物園、遊園地などに行っています。
――プライベートの中で仕事に活かされていると思うことはありますか?
変化に応じて常にチャレンジ精神でいられることだと思います。子供は成長して行くと共に変わり続けるので、親が子供にどう接するべきかを、試行錯誤と反省の繰り返しの中で、柔軟に対応する能力を身につけました。
仕事では子育てから学んだ臨機応変さがチャレンジ精神に置き換わり、その時その時のトラブルに対して常に前向きに対応できるようになり、新しく任される仕事も一生懸命に頑張れるようになる事だと思います。
――最後に、学生のみなさんにメッセージをお願いします。
この業界で働く人は日々の業務に追われているので、どうしても目の前の仕事にとらわれがちです。しかし、なぜこのやり方なのかということに疑問を持ち、もっと効率的なやり方がないかを考えることが大切です。
無駄なことをせず、自分の考えや意見を相手に伝えられると評価もされやすいと思うので、自分の考えを持つこと、そして自分の考えを人に伝えることを重視すると良いと思います。
文:猿川佑
編集:学生の窓口編集部
取材協力:エリクソン・ジャパン