【外務省の先輩社員】中東アフリカ局中東第一課:菊池歩さん 2ページ目
菊池さんの「ガクチカ(学生時代一番力を入れたこと)」は?
何か一つを挙げるのは難しいのですが、大学ではよく遊び、よく学びましたね。「何事にも一生懸命」というのが、私の学生生活を表している言葉だと思います。勉強、サークル、ゼミ……海外で草の根支援を行う学生のNGO団体の立ち上げなどもしましたが、どの活動も常に一生懸命取り組んだことを覚えています。
また、少しでも自分のスキルアップにつながるようにと意識するようにしていました。例えば私は料理で飲食店の調理のアルバイトをしていたのですが、そこでも包丁のスキルを磨いたりしました。海外赴任中は、そのスキルを存分に生かして、よく自宅で料理を振る舞ったりもしました。また、現地の食文化や食材の調達ルートの開拓にも積極的になることができたのも大きな経験になりました。
仕事で役立っている大学時代の経験は?
まずは「自分が決めたことは一生懸命にやる」という学生時代の姿勢が挙げられます。その経験があるからこそ、今も仕事をする上で、限られた時間の中で自分には何ができるか、何をしないといけないのか、達成するためには何が必要かを常に自問自答して取り組めています。
また、旅行やNGOの活動で何度も海外に行ったことで、「外から見た日本」をいろんな国、いろんな視点で見ることができました。「この分野において日本はこのように見られている」「この国の人たちは日本をこのように見ている」といった学びがありました。この経験は、日本を背負って外交の仕事をしている今に生かせています。
就活前にやっておいたほうがいいことは?
内定をもらうための方程式はあってないようなものなので、究極の解はありません。結局は「自分をどれだけ売り込めるか」だと思います。そこで大事なのは「学生時代にどんなことをやってきたか」と「やってきたことを客観的に分析すること」です。
客観的に分析することで、どうやって課題を乗り越え、いかに目標を達成したか、結果として何を得ることができたかなど、自分を売り込むために必要なことを明確に伝えることができます。何となくで取り組んだものであれば分析するのが難しいこともありますが、一生懸命になったものであれば、当然試行錯誤や自問自答をすることになるでしょうから客観的に分析する要素もたくさん見つけることができるはずです。先々のことを考えるならば、勉強でもスポーツでもアルバイトでも何でもいいので、とにかく「一生懸命に取り組む」ことを意識してほしいですね。
イスラエルとパレスチナの紛争問題に関する中東和平政策を統括している菊池さん。「難しい課題ばかりですが、日本の経験や知恵、優秀な技術力や人材など『日本の強み』を生かすことで、一つひとつの課題を乗り越えることができれば」とおっしゃっていました。また、今後も中東以外の国々にも、日本のよさをアピールしてきたいとのこと。そこでも学生時代に得た「外から見た日本」の知識や、「何事にも一生懸命」の精神が生かされることでしょう。
趣味:料理、スポーツ全般(特に野球)、映画鑑賞
特技:料理、スポーツ全般(特に野球)
就活で受けた企業:1(外務省のみ)
志望していた業界:国家公務員
今の会社の魅力:激動の国際情勢の中で,日本が国益の確保および増進のためにどのような政策を打ち出し実行していくべきかを常に考えながら、アイデアを考え続けることができる職場。ひいては歴史作りの一旦を担うことができる職場。
文:中田ボンベ@dcp
写真:中邨誠
取材協力:外務省