おすすめのミステリー小説20選! 大学時代に読みたい、あの名作を紹介 2ページ目
おすすめのミステリー小説6. 『向日葵の咲かない夏』 道尾秀介 ~「僕」と「妹」の、夏の思い出~
主人公の僕は、夏休みに入る終業式の日、クラスメイトが死んだことを知ります。ところが一週間後、その子は違う姿となって主人公の前に現れたのでした。
子どもの視点で書かれているため、読みやすい作品です。とはいえ、内容はしっかりしたミステリー小説。読みながら少しずつ違和感を抱き始めます。だんだんとその違和感の正体がつかみはじめたとき、もう一度はじめから読み返したくなります。
おすすめのミステリー小説7. 『半落ち』横山秀夫 ~警察官が妻を殺した、たったひとつの理由~
警察官である梶は、「妻を殺した」と自首します。勤勉だった彼がなぜ妻を殺したのか。殺したことは認めても、理由については決して口を割りません。すべてを白状することを「完落ち」ということに対し、すべてを語らないことを「半落ち」といいます。彼はなぜ「半落ち」のままでいようとするのか。その答えが明かされたとき、ひとつの愛の形を目の当たりにします。
おすすめのミステリー小説8. 『秘密』東野圭吾 ~秘密を抱えて、生きてゆくこと~
母、直子と娘の藻奈美が乗っていたバスが転落し、娘は一命を取り留めるものの、その体には母の魂が宿っていることを父は知らされます。世間からは父と娘に見える、夫婦の「秘密」。妻として接しようと思っても娘の姿をした妻に戸惑いを隠せません。次第に2人の感情はもつれていきます。
妻と娘。夫と父。家族でいるということ、家族の幸せを願うということ。ミステリーでありながら、家族の絆を丁寧に描いた作品です。
おすすめのミステリー小説9. 『闇に香る嘘』 下村敦史 ~
孫の腎臓移植を試みるも、拒否されてしまった主人公は、兄に懇願します。中国残留孤児であった兄は、30年ほど前、急に現れました。全盲だった主人公はその存在を認めるしかありませんでしたが、果たして、目の前の人物は兄なのか? と疑い始めます。満州や中国残留孤児など、色褪せて行く時代にスポットをあてたミステリー小説です。
おすすめのミステリー小説10. 『戦場のコックたち』深緑野分 ~戦場に潜むミステリー~
舞台は第二次世界大戦。祖母の作る料理が大好きだった主人公は、徴兵にあたり、特技兵―戦場のコック―として祖母のレシピブックをお守りに戦場へ旅立ちます。戦闘の場面が多い戦争小説に対し、こちらは戦闘の場面も登場させつつ、大半は戦場で起こる盗難や事件について解決していくミステリー小説となっています。ノンフィクションのようなストーリーも魅力です。