【JR東海の先輩社員】広報部東京広報室:富久保晴彦さん
2013年JR東海に入社。新幹線車掌、新幹線運転士、駅係員を経験。2015年1月からは静岡支社運輸営業部管理課での業務を経て、2016年1月より広報部東京広報室に配属。
東京駅から新大阪駅まで走る東海道新幹線、また東海地方の在来線などを運営している東海旅客鉄道株式会社。一般の方にはJR東海という通称がおなじみです。里帰りなどで頻繁に利用するという大学生の読者も多いかもしれませんね。今回は、このJR東海で働く先輩社員・富久保晴彦さんに、仕事内容や学生時代の経験について聞いてみました!
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今のお仕事はどんな内容?
2013年に入社し、駅業務、運転士業務など現場の仕事を経験した後に、2016年から広報部に配属となりました。広報部は報道対応が主な業務です。マスコミに向けて会社の取り組みをニュースリリースとして発信したり、月1回社長会見を行うなど、会社の情報を外に発信することがメインの仕事です。また、テレビや雑誌などから取材依頼を受けた際の対応も重要な仕事になります。他にも、より正確な記事を書いていただけるよう、報道を担当する記者と交流して鉄道に関する知識を深めてもらうような取り組みも行っています。
情報の発信が主な仕事となりますが、広報活動の中で外部から情報を得て、それを社内にフィードバックすることも広報部の大事な仕事です。例えばJR東海に関するユーザーのイメージを聞くことができれば、そのイメージを事業の中で生かせるよう、関係部署に伝えたりしています。
広報の仕事は会社にとってプラスになる情報だけでなく、ネガティブな情報を発信することも求められます。例えば鉄道会社の場合、一定の時間以上遅延した場合は必ず運転状況を発信する必要がありますが、大きな事象になるとそれだけネガティブな反響も大きくなるので、発信する側としては心苦しい気持ちになることがあります。
しかし、いずれにしても「自分たちが手掛ける情報が社会に発信される」のはおもしろいと思うことの一つです。会社から直接発信されるもの、マスコミを通して発信されるものなど伝え方はさまざまですが、より多くの人に伝えることができるかどうかは「自分たちの考えや戦略次第」なので、そこは大きなやりがいを感じる部分ですね。
また、鉄道会社の仕事には、駅員や運転士といった一般の人に認知されている仕事以外にも魅力的な仕事が多くあります。そうしたあまり知られていないけど頑張っている人たちにスポットライトを当てることができるのも、広報部ならではの仕事の魅力です。
一番楽しかった&つらかった仕事は?
「新幹線の夜間保線作業」を取り上げるテレビ番組の取材を受けたときのことです。実際に現場で取材をした際に、作業員が「自分たちの仕事を取り上げてもらえてうれしい」と話していたことが印象深かったです。夜間保線作業は、新幹線を安全に走らせる上でなくてはならないもので、新幹線業務の土台ともいえる仕事。そこにフォーカスを当てたことで、現場の人たちに喜んでもらえたのは本当にうれしかったですね。
つらかった仕事で印象に残っているのは、異常時対応で長時間列車を止めてしまったことです。雪で1日中大幅な遅れが発生している状況で、マスコミの方からの問い合わせも多く、長時間の戦いで気持ちも疲弊しそうになりました。もちろんそれだけ反響が大きいのは、私たちの仕事に対する期待の裏返しですので、常に謙虚に、真摯(しんし)に対応することを心掛けています。
今の会社を選んだ理由は?
就活時に「人々の日常を支える仕事っていいな」と考え、鉄道や電力、また不動産といった業界に興味を持ちました。その中でJR東海を志望したのは、人々の日常を支えるだけでなく、リニア中央新幹線という「数十年先を見越したチャレンジ」を行っていることに魅力を感じたからです。日本の大動脈を新たにもう1本作るという壮大な取り組みに携わることができればと思い、志望しました。
入社して現場の仕事を経験し、現在は社内の多くの部署と連携して情報発信する広報の仕事をしていますが、ゆくゆくは就活のときに興味をもった「リニア」の仕事に携わることができればと思います。例えば世の中に対してリニアのいいところを発信するなど、10年後に開業予定のリニア中央新幹線の「形作り」に貢献したいですね。