国家公務員になるには 仕事内容や試験について知ろう 3ページ目
上記のとおり、国家公務員になるには、まず国家公務員採用試験に合格しないといけません。国家公務員採用試験には、主に以下の4つの試験があり、それぞれに「院卒者試験」「大卒程度試験」「高卒程度試験」といった種類があります。またそれぞれの種類で「試験区分」があります。
この試験区分はいわば専門に当たり、府省の職務内容の違いによって設けられており、例えば、総合職試験の院卒者試験であれば、行政、人間科学、工学、数理科学・物理・地球科学、化学・生物・薬学、農業科学・水産、農業農村工学、森林・自然環境という区分があります。受験者は、種類と区分に応じて受験することになります。
●国家公務員試験の主なもの
・総合職試験
主として政策の企画立案など、高度な知識・技術または経験を必要とする業務に携わる係員を採用するための試験
・一般職試験
主に、法律や政令などの執行に関わる手続きや運用などの事務処理等の業務を行う係員を採用するための試験
・専門職試験
特定の行政分野に関わる専門知識を有するかどうかを重視して行う係員の採用試験
・経験者採用試験
民間企業等で実務経験のある人を主に対象とした採用試験
また、受験資格についても異なっていますので、受験希望者はその点にも注意してください。例えば、総合職試験の大卒程度試験(平成29年度)なら、
(1)昭和62年4月2日~平成8年4月1日生まれの者
(2) 平成8年4月2日以降生まれの者で次に掲げるもの
ア 大学を卒業した者及び平成30年3月までに大学を卒業する見込みの者
イ 人事院がアに掲げる者と同等の資格があると認める者
という具合です。
⇒引用元:内閣官房『国家公務員Career Guide』
http://www.cas.go.jp/jp/gaiyou/jimu/jinjikyoku/recruit/howto/
⇒データ参照元:『人事院』「国家公務員採用 総合職試験(院卒者試験・大卒程度試験)受験案内」
http://www.jinji-shiken.go.jp/pdf/shiken11-13.pdf
ちなみに試験の難易度は高く、人事院の「平成28年度国家公務員採用試験実施状況」によれば、「院卒者・大卒程度、高校卒業程度」試験の受験者計13万6,079人に対して、最終合格者は2万1,222人ですから、その倍率は「15.6%」となります(試験の種類・区分などの別を含みます)。
⇒データ出典:『人事院』「平成28年度国家公務員採用試験実施状況」
http://www.jinji.go.jp/saiyo/siken/28_jissijyoukyou.pdf
国家公務員になるには? をまとめてみましたがいかがだったでしょうか。試験がまず難関ですが、それを突破しても官庁訪問をクリアしなければなりません。本採用を勝ち取るのはかなり難しいのが現実です。国家公務員を目指す人は試験対策だけでなく、長丁場を乗り切るための体力を付けることも忘れないようにしてください。
(高橋モータース@dcp)