みなさん、こんにちは。人生サポーターの百太郎です。私の担当も5回目を迎えました。お読みいただいている方も少しずつ増えてきていると聞き喜んでいます。みなさんはいかがお過ごしですか?
この記事が掲載される頃には、新型コロナウィルスの影響も小さくなっていることを願っていますが…… 新入社員研修が短縮されたり、webでの研修に変わったりいつもとは違う状況に少し戸惑っている方も多いのではないでしょうか。
不安な気持ちもあると思いますが、前え向きに乗り越えていきましょうね!
さて、前回は「キャリアアップしたい」というお悩みについてお話しをさせていただきました。今回はその真逆、「キャリアアップしたくない」というご相談についてお話しさせていただきます。
<目次>
1.キャリアアップしたくない! と考える人は実は多い
2.なれない"ではなく、"ならない"も選択できる自分になろう
3.考え方は時と共に変わるもの
その理由としては、「責任が重くなる」「業務量が増え、長時間労働になる」「現在の職務内容で働き続けたい」「部下や後輩の指導をする自信がない」などが上位を占めています。 まずみなさんにお伝えしたいことは、キャリアアップをしたくないと思う自分が特別にやる気がないと思わなくてもいいということです。 ワーク・ライフバランスを考える中で、そこまで頑張りたくないと思ったり、部下の指導なんて自信がないと思うことは決して間違いではありません。企業側も多様な価値観や働き方を受け入れるため様々な勤務形態を用意するようにもなってきています。 ただし、キャリアアップを選択しないことと、キャリアアップできない自分を作ることは混同しないようにしてくださいね。 働き始めた今の自分はどんな専門性を身につけられるのか、また与えられた責任を果たすことができるのかなど不安も多いはず。そんな状態から「将来、管理職は絶対にいや!」って考えているかもしれません。ただ、長い職業人生の中で自分のやりがいや仕事への気持ちが変化していくことは多いに考えられます。 人は現状を維持することを本能で求めるものだと言われています。今のままの仕事でずっとやっていけたら……、気軽な役割で働くことができたらな……、なんてことを考えるのは誰しもにあることかもしれません。ただ、若手社員の皆さんは今後、結婚したり親になったり様々なライフイベントを経験し変化していくものです。 残念ながら、今の多くの企業は役職につくことによって収入が変化する仕組みをとっています。 管理職になるかならないかを選択できる自分になっていかれることをおすすめします。 その理論とは、「アイデンティティ」という言葉で有名なエリクソン氏が提唱した「ライフサイクル理論」です。 「ジェネラティビティー」なんてほとんどの人が初耳ですよね? 初耳でも当然で、この言葉はエリクソン氏の造語で「次世代育成能力」という意味を持っています。具体的には「自分の職場の後進を育成することで自身が属する共同体において後の世代に貢献すること」です。 日本の会社に置き換えると少し年齢のずれはあるかもしれませんが、自分の仕事にある程度自信が持てるようになったり、後輩たちにも頼られる存在になったりしてくるのがこの世代です。後輩たちの活躍に自分が貢献できることが嬉しくなって来たりもするのです。 そんな時に、仕事ができなくて頼れない存在になっているのは避けたいものですね。 ご自身のキャリアプランを考えるうえで、管理職になるかならないかだけを基準にされないようにしてくださいね。 自分らしく仕事ができる状態を作り出させるように、将来の漠然とした不安にだけ心を奪われず、自分らしいキャリアロードマップを描かれることをおすすめします。そんなお役に立てれば嬉しいです。 文・百太郎
キャリアアップしたくない! と考える人は実は多い
平成30年版労働経済の分析(厚生労働省)の調査によると約60%の人が管理職になりたくないと考えているという結果が出ています。
逆に管理職になりたいと考えている約40%の人は、「賃金が上がる」「やりがいのある仕事ができる」「仕事の裁量度が高まる」といった理由が見られます。
どちらの理由も確かに……と納得してしまうものがありますね。
転勤や部署異動もあり得る「総合職」ではなく「一般職」や「地域限定」といった雇用の形態もその代表例です。"なれない"ではなく、"ならない"も選択できる自分になろう
キャリアアップだけが働く上での選択肢ではないとわかっていただければ、少しは安心してもらえるかと思います。
自分はこのままが良いからといって、仕事をおろそかにするなどして将来の自分が選択する幅を狭めることはお勧めできません。
自分のライフステージが変化し、十分な収入を得ることが必要になったとき、あの時頑張っていれば良かったと嘆かなくても良いようにしておくことが大切。考え方は時と共に変わるもの
さらに、あるキャリア理論では、年齢を重ねるとこれまで感じていなかった「次世代を育む仕事をしたい」という欲求が生まれてくるとも言われています。
エリクソン氏は、人間が発達していく過程を8つのライフステージに分けました。この理論でいくと「壮年期」(だいたい40歳から65歳頃)になると「ジェネラティビティー」という課題が生まれてくると。
この世代になってくると、自分の時間やエネルギーを子どもや若者に使うことで生きがいを感じるという人も多くなってくると言われています。最後に
少し「キャリアアップ=管理職になる」のような話になってしまいましたが、実際の会社の中で管理職と呼ばれるポジションに就く人は3割程度だと言われています。希望してもしなくても約7割の人は管理職というポジションにつかずに退職を迎えます。
本気で生きる人をサポートしたい人生サポーター。15年の教員経験&スポーツ指導の後、現在は企業内で人事採用&社内面談に従事しつつ、個人としても活動中。キャリアコンサルティングとコーチングを掛け合わせ、ワクワクするキャリア創りをサポート。
Twitter:@ 100taromomo
公式サイト:https://peraichi.com/landing_pages/view/100taromomo
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