企業型確定拠出年金での掛金の決め方について解説

2020/08/28

税金・年金

企業型確定拠出年金とは、将来に備えて資産を作る年金制度の1つです。企業型という名称の通り、一般的には企業が掛金(積立金)を拠出(積立て)し、従業員が年金資産の運用を行います。さらに、マッチング拠出という自分で掛金を追加する方法があります。今回は、企業型確定拠出年金における掛金の決め方などを解説します。
(監修協力:野原 亮)

企業型確定拠出年金 掛金の決め方

企業型確定拠出年金での掛金の平均について

序文でも触れたように、企業型確定拠出年金では掛金の拠出を企業が行いますので、拠出金額も企業が決めるのが一般的です。
しかし、この企業が決めた掛金(事業主掛金)が企業型確定拠出年金の拠出限度額に満たない場合、企業によっては加入者(従業員)自身が掛金を上乗せで拠出できる「マッチング拠出」という制度を取り入れている場合があります。

マッチング拠出での加入者自身の拠出額は、企業年金連合会が実施した「2016年度(平成28年度)決算 確定拠出年金実態調査」の調査結果によると、5,000円以上10,000未満の金額で拠出する人の割合が過半数(52.3%)と最も多く、平均で7,806円となっています。

拠出限度額について

企業型確定拠出年金にも、個人型確定拠出年金iDeCo(イデコ)と同じように拠出の上限額が設定されています。具体的には、以下のようにその企業が取り入れている制度によって異なります。

企業型確定拠出年金 拠出限度額

企業型確定拠出年金と退職一時金、厚生年金基金をすべて併用しているという場合には、初出限度額は月額27,500円(年額330,000円)となります。

掛金の算出根拠となる「想定利回り」について

具体的な掛金の算出にあたっては、その根拠が必要です。根拠となるのは「想定利回り」で、これは確定拠出年金の加入者にどの程度の運用結果を求めれば良いのか、といった指標になるものです。

企業型確定拠出年金 想定利回り

想定利回りが高ければ、運用結果に期待する額の比重が高くなりますので、企業の掛金拠出負担は少なくなりますが、従業員の運用負担は大きくなります。一方、想定利回りが低ければ運用結果に依存する額の比重は低くなり、企業の掛金拠出負担は大きくなりますが、従業員の運用負担は軽減されます。

マッチング拠出と選択制DCについて

マッチング拠出とは、企業型確定拠出年金で企業が拠出した掛金に加え、月額の拠出上限額を超えない範囲で従業員自身も掛金を追加できる制度です。企業型確定拠出年金を採用している企業でも、マッチング拠出を採用しているかどうかは企業ごとに異なります。

選択制DCとは、企業型確定拠出年金に加入するかどうかを選べるシステムで、「退職金を給与として前払いで受け取るか、企業型確定拠出年金に拠出するかを選択できるタイプ」と「給与の一部を退職金と同等の扱いに定義し直し、従来どおり給与として受け取るか、企業型確定拠出年金に拠出するかを選択できるタイプ」の2つがあります。

退職金等を給与として受け取ると、税金(所得税・住民税)が課税され、社会保険料(健康保険・厚生年金保険料など)の算定対象にもなりますが、これを企業型確定拠出年金に拠出すると給与収入としてみなされません。その結果、所得税・住民税が軽減され、社会保険料も標準報酬月額(4~6月の平均報酬額)の等級が下がれば、その分軽減されます。しかしその反面、将来受け取れる老齢厚生年金や各種手当の公的保障が減少することもあります。

まとめ

企業型確定拠出年金の掛金は一般的に企業が金額を決定し、企業が拠出するものです。マッチング拠出なら従業員も掛金を上乗せでき、選択制DCを採用する企業もあります。いずれの場合も、よく検討して選びましょう。

(学生の窓口編集部)

監修協力:野原 亮(のはら りょう)
確定拠出年金創造機構 代表。証券営業、株式ディーラー、営業マーケティング会社を経てFPとして独立。中小企業の確定拠出年金を中心とした福利厚生の社外担当として活動。上場企業等の金融研修なども担当している。
https://fpsdn.net/fp/rnohara/

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