「ご足労おかけいたしますが」「ご足労いただき」の正しい意味と使い方【例文つき】

更新:2024/02/08

ビジネス用語


「ご足労おかけいたします」や「ご足労いただきありがとうございます」の使い方、知っていますか。

「上司に使ってもいいんだろうか」「上から目線だし、失礼なのでは?」と、知ってはいても使えないという人も多いようですね。

なんとなく使っている人もいるようですが、使うなら本当の意味や使い方を理解した上で使った方がいいでしょう。

この記事では、「ご足労」の意味とマナー違反にならない使い方、言い換え表現などを紹介します。

▼こちらも合わせてチェック!
【嫌われ度診断】 あなたの好感度はどれくらい?

「ご足労おかけいたします」の意味は?

ビジネスシーンでよく用いられる「ご足労おかけいたします」という表現は、基本的にはわざわざ来てもらうことに対して感謝を表すために用いられるます。「こちらの要望に応じて、わざわざこの場にまで足を運ぶようにお願いしてしまいますが」という意味を持ちます。

「ご足労」の意味

足労の本来の意味は足を働かせるというものであり、平たく言えば「歩く、行く、来る」などの行為を示すものです。「ご足労」はそれを敬語表現としたものであり、この場に足を向けて来てくれたことを意味します。

「ご足労おかけいたします」「ご足労いただく」は場面に応じた使い分けが必要になりますが、いずれも相手がわざわざ出向いてくれたことに対して敬意を表するための表現です。

「ご足労おかけいたします」は社外の人・目上の人に使える

「ご足労おかけいたしますが」は敬語表現のため、社外の人や目上の人に使って問題ありません

基本的には社外の人に使いますが、例えば、上司にわざわざ現場の視察に来てもらったり、会議への出席や交渉の場への隣席を依頼したりする場合に、「ご足労おかけいたしますが、よろしくお願いいたします」といった形で使うのは問題ありません。

「ご足労おかけいたします」を使用するタイミングと注意点

「ご足労おかけいたします」という表現は、使用する上でいくつか注意点があります。

来訪が決まる前には使わない

「ご足労おかけいたします」は、来訪を承諾してもらった後です。来訪の承諾に対するお礼として「ご足労おかけしますが」という表現を使うのが適しています。

来てもらうことを意味してしまうからこそ、確定するまでは使用しないのが原則です。

まだ来訪を承諾していない時点から「ご足労おかけしますが」と言ってしまうと、来てもらうことが前提になってしまい押し付けがましい印象を与えます。

取引先の人がいる中で社内の人間に使うのはNG

他の敬語表現と同じように、取引先などの社外の人がいる中で社内の人間に対して「ご足労をおかけいたします」と使うのはNGです。社外の人に対して失礼になります。

「ご足労様です」は失礼な表現なので使わない

「ご足労様です」は、「ご足労をおかけいたしました」を短縮したものですが、適切な表現ではありません。

「ご足労おかけいたします」が相手に対する感謝の表現なのですから、省略せずにきちんといいましょう。

「ご足労おかけいたします」「ご足労いただき」の使い方・例文

「ご足労おかけいたします」の使い方を具体的な例文で紹介します。

「ご足労おかけいたします」は本来の意味の都合上、相手がわざわざ出向いてくれるというビジネスシーンでの利用が基本です。どのような言い回しがあるかを知って覚えておくとすぐに使用できるようになるでしょう。

取引先が来社前の段階での例文

基本形としてまず覚えておくといいのが

「ご足労おかけいたしますが、どうぞよろしくお願い申し上げます」

という表現です。

ビジネスメールのやり取りの最後によく用いられる表現です。

直接会話しているビジネスシーンでも、イベントへの参加の承諾を得たり、後日に会社まで来てもらえる交渉に成功した際にはよく用いられます。

取引先が来社後の段階での例文

実際に来てもらった場合には

「本日はお忙しい中、ご足労いただきありがとうございました」

が基本表現です。

「本日はお足元の悪い中、ご足労いただきありがとうございました」(雨天の場合)

雨の日に来ていただいた方に対して「本日はお足元の悪い中」をプラスしましょう。

「ご足労おかけいたします」の言い換えフレーズ例

「ご足労おかけいたします」の言い換えフレーズについて紹介します。打ち合わせなどで来社してもらう際、「来てください」だと直接的過ぎますね。

来社してもらいたい場合は、

  • ・弊社までお越しいただけますか?
  • ・ご来社願えますか?
  • ・お出でいただくことは可能でしょうか。
  • ・こちらまでいらしていただけませんか。
  • ・お出でいただけると幸いです。

などのフレーズが使えます。

▼こちらも合わせてチェック!
「ご来社」「ご来訪」の違いは? 正しい意味と使い方を理解しよう

「ご足労おかけいたします」を使いこなして敬語マスターに近づこう

「ご足労おかけします」や「ご足労いただき」といった、「ご足労」を使った表現の意味と使い方について解説しました。

「ご足労おかけいたします」や「ご足労いただき」は、ビジネスでお世話になる相手への気遣いや配慮を表す大切な言葉です。

ぜひ意味と使い方、使い分け方をしっかり押さえてスムーズに使えるようにしましょう。

(学生の窓口編集部)

学生の窓口編集部

「3度のご飯よりも学生にとっていいことを考える!」の精神で 大学生に一歩踏み出すきっかけコンテンツをたくさん企画しています。 学生生活に役立つハウツーから、毎日をより楽しくするエンタメ情報まで 幅広く紹介していますので、学窓(がくまど)をチェックしてみてください!

関連記事

新着記事

もっと見る

HOT TOPIC話題のコンテンツ

注目キーワード

 ビジネス用語・カタカナ語80選

 キャリアロードマップの一歩目

  • ピックアップ