「取り急ぎ」の正しい意味とは? ビジネスメールで使うときの注意点をおさえよう【例文付き】

2018/06/28

電話・メール

ビジネスメールにおける『取り急ぎ』は、本題で伝えたい要件については「十分な対応や準備ができていない状態だが、急いでわかる範囲で現状を伝えます」「間に合わせの処置として」というニュアンスが含まれます。『取り急ぎ』と似た言葉に『とりあえず』がありまが、これは「すぐに、さっそく」や「さしあって、ともかく、まず」という意味です。後者には、「まだ準備が完璧ではない」というニュアンスが含まれているように受け取れます。

『取り急ぎ』の正しい意味とは? ビジネスメールで使うときの注意点をおさえよう【例文付き】

『取り急ぎ』はビジネスメールで使う場合、意外と間違った使い方をしがちな言葉でもあります。では、どういったビジネスシーンで使い、その後にはどんな言葉が続くのか、正しい意味や使い方を例文とともにご紹介します。

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<『取り急ぎ』を使う例>
『取り急ぎ』は、ビジネスメールにおいて使える便利な言葉です。ビジネスシーンでメールの返信が遅いと、相手に悪印象を与えかねません。そのため、遅くとも24時間以内には返信したほうがよいでしょう。すぐに答えは出せないけれども、メールが届いていることを相手に伝えたい場合には『取り急ぎ』を使います。

『取り急ぎ』を使った例文1:御礼と日程変更について

いつもお世話になっております。

この度は展示会のご案内をいただき、誠にありがとうございます。
取り急ぎメール拝受のご連絡を申し上げます。

週末には来月のスケジュールが決まりますので、
追ってご連絡させていただきます。

どうぞよろしくお願い申し上げます。


日程変更などの差し迫った要件も取り急ぎ連絡します。変更後の日時が決定していなくても、相手が変更前の日時のスケジュールを空けていてくれているのですから、とにかく早く連絡しましょう。

『取り急ぎ』を使った例文2:期日などが差し迫った内容の連絡

お世話になっております。〇〇の田中です。

先日お伝えしておりました4月30日(月)のイベントが、
中止になりましたので取り急ぎご連絡いたします。
日を改めて開催する予定にしておりますので、
決まり次第追ってご報告させていただきます。

引き続きどうぞよろしくお願いいたします。


例文を最後まで読むと、2つとも文中に「追ってご連絡」という言葉が入っています。取り急ぎの連絡は、差し迫った要件のために詳細が未定であったり、本来回答すべき返事ができていなかったりする状況がほとんど。そのため、必ず後から詳細や回答を連絡すべきです。また、不十分な回答で相手を不安にさせないために、「いまはこんなご案内またはお返事しかできませんが、後からきちんとしたご連絡をします」ということを明記しておくとよいでしょう。

その他にお礼やお祝いなど、できるのであれば会って気持ちを伝えたいけれども、距離や時間の関係ですぐには会えないような場合の結びの文でも『取り急ぎ』を使います。以下例文のように、本文でお祝いの言葉を伝えたあとで「聞いてすぐにメールした」ことが伝わる文章で締めくくります。

『取り急ぎ』を使った例文3:お祝いの挨拶

平素は身にあまるご高配を賜り、
誠にありがとうございます。

さて、この度は北関東支社長にご就任されましたとのこと、
まことにおめでたく、心からお祝い申し上げます。
佐藤様の長年の実績と信用によるものと改めて感服しております。

今後ますますお忙しくなられることと存じますが
くれぐれもご自愛の上、
いっそうご活躍されることを、心からお祈りいたします。
取り急ぎ、略儀ながらメールにてお祝い申し上げます。


お祝いの挨拶など、相手から特別返信を求めず、こちらからの言葉を早く相手に伝えたいような場合のメールでも『取り急ぎ』を使うことがあります。対応してもらいたい内容や用件などは特になく、ひとまずお祝いの挨拶を送る場合は締めの言葉としても使えるので便利です。

『取り急ぎ』は目上の人に使っても大丈夫?

『取り急ぎ』には「不十分な準備」や「急場しのぎ」のようなニュアンスが含まれます。そのため、目上の方やクライアントへの使用は避けたほうがよいと考える方も少なくありません。しかし、相手からのメールが急ぎの要件であった場合、まずは「見ました」ということだけは伝えておいたほうがよいでしょう。また、レスポンスの速さを重視する上司などの場合にも、取り急ぎの連絡をしたほうが無難です。

<『取り急ぎ』を使う場合の注意点>
急ぎの用件の書き方に、「取り急ぎご連絡まで」といった「取り急ぎ◯◯まで」という定型表現があります。この表現は、言い切りの口調がキツく感じてしまいますし、あとに続く「申し上げます」を省略してしまっている点においても印象がよくありません。急ぎであることを強調しなくてもいい場合は、「まずは、御礼申し上げます」のように、言い換えたほうがよいでしょう。

まとめ

言葉から受ける印象は、人それぞれです。自分では全く気にならない言葉でも、人によっては気になるといったこともあるでしょう。『取り急ぎ』という言葉にも「急場しのぎ」というニュアンスがある一方で、お祝いやお礼の気持ちを「すぐに伝えたい」というニュアンスも感じとれます。受け取り手によって、さまざまな感じ方があることを頭の隅に置いておきましょう。

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・執筆:小西尋子(こにしひろこ)
編集者・ライター。広告代理店で約10年間営業を経験したのち、クリエイティブに転向。ハウスエージェンシーでのコピーライター、編集プロダクションでの編集・ライター職などを経て2018年2月フリーランスに。京都の観光記事や企業の採用ページのインタビュー記事などを手がける。

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