1990年代に放送されていたロボットアニメに、「勇者シリーズ」という人気シリーズがありました。今回は、この懐かしの「勇者シリーズ」に、どんな勇者がいたのかをご紹介します。2、30代だと懐かしい人も多いのでは?
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■人気の「勇者シリーズ」、あなたはどの作品を見ていた?
「勇者シリーズ」というのは1990年から1998年にかけて放送されたテレビアニメのシリーズ。『サンライズ』『名古屋テレビ』『東急エージェンシー』の3社によって制作されていました。「主人公と心を持ったロボットが協力して悪と戦う」というのがシリーズ全体を通してのコンセプト。熱血、友情、合体、変形というキーワードが随所にちりばめられ、男の子の心をわしづかみにしました。
この勇者シリーズは全部で8作品制作されました。公開された順に、どんな「勇者」だったのかご紹介しましょう。
●『勇者エクスカイザー』(1990年放送)
勇者シリーズ最初の作品が『勇者エクスカイザー』。地球を狙う「宇宙海賊ガイスター」と「宇宙警察カイザーズ」の戦いを描いた作品です。「宇宙警察カイザーズ」は地球の乗り物と融合し、戦闘時にはロボットに変形します。主役メカのエクスカイザーは、主人公の家のスポーツカーに融合していました。他にも新幹線と融合したりしていましたが、大事な新幹線が突然消えたりして、相当迷惑だったのではと大人になった今は思ってしまいますね(笑)。
●『太陽の勇者ファイバード』(1991年放送)
次に放送されたのが『太陽の勇者ファイバード』でした。前作『勇者エクスカイザー』の9年後の世界が舞台となっています。主人公は宇宙警備隊に所属する「ファイバード」で、地球では救助用人間型アンドロイドと一体化して過ごしています。本作でも他の隊員は地球の乗り物に融合しており、自分のパトカーがたびたび消えてしまうことに疑問を抱くキャラクターなども登場します。やはり前作で誰かから突っ込みがあったのでしょうか?
●『伝説の勇者ダ・ガーン』(1992年放送)
地球の意思で選ばれた少年が、8体の勇者ロボと共に悪と戦うというストーリーの作品。『ダ・ガーン』と聞いて「なんのこっちゃ」と思った子供も多かったと思います(笑)。主人公の命令で各ロボットが行動し、合体の最終決定も主人公が下すというコンセプトは多くの子供が憧れました。ちなみにこの作品でも、「ロボットが融合した乗り物が消えて持ち主が困惑する」というお約束は盛り込まれています。
●『勇者特急マイトガイン』(1993年放送)
前作で「伝説」まで使って、次は何が来るかと思ったらなんと「特急」でした。名前のとおり、機関車や電車が変形してロボットになる作品です。これまでの作品の登場ロボットは、宇宙の生命体などが融合していたものですが、今作では人工知能である超AIが搭載されたロボットになっています。また、主人公も大金持ちのお坊ちゃま。キャラクターの名前も人気俳優がモデルになっていたりと、非常に個性的でした。今でも高い人気を誇る作品です。
●『勇者警察ジェイデッカー』(1994年放送)
『勇者特急マイトガイン』の次は、「警察」がメーンテーマの『勇者警察ジェイデッカー』でした。前作と同じく登場ロボットは人間が作り上げたもので、超AIが搭載されています。主役メカも、警視庁が作った高性能パトカー型ロボットでした。2作品続けて同じコンセプトだったので、「車が勝手に消えて困惑する」というおなじみのシチュエーションはもはや過去のものに......。作品の舞台は「七曲市」で、『太陽にほえろ!』の「七曲署」が由来となっていることに大人になってから気づいた人も多かったのでは?
●『黄金勇者ゴルドラン』(1995年放送)
1995年に放送されたのが『黄金勇者ゴルドラン』です。主人公は小学生の3人組。偶然手に入れた宝石の中に眠っていたロボット・ドランと共に、悪と戦います。これまでのシリーズ作品よりもコメディー要素が多く、敵であったキャラクターとも和解したり、仲間になるようなマイルドな描写が多く見られました。
●『勇者指令ダグオン』(1996年放送)
次に放送されたのが『勇者指令ダグオン』。宇宙警察機構からダグオンという勇者の力を与えられた高校生が、地球を狙う悪と戦う、というストーリーの作品です。本作の主人公たちはダグオンの力でメカと融合し、巨大ロボットとなって戦います。本作の特徴は「ヒューマンドラマ」が多く描かれていることです。もちろんロボットバトルも描かれていますが、終盤には敵が登場しない回もあるなど、シリーズの中でも独特の作風でした。また、主役の高校生たちの女性人気が非常に高かったのも特徴の一つでしたね。
●『勇者王ガオガイガー』(1997年放送)
1990年代に放送された「勇者シリーズ」の最終作品が『勇者王ガオガイガー』です。勇者の「王」ですから、究極でしょう。主人公は事故でサイボーグとなった青年で、地球を狙う機界生命体と戦うために巨大ロボット「ガオガイガー」へと合体します。本作は「熱血」がメーンテーマかと思うくらい熱い描写が多く、主人公もとにかく叫びまくりでした。また、合体するには組織の許可がいるのですが、許可が下りるたびに誤押防止ガラスを叩き割って合体許可ボタンを押します。これには「そのガラスいらないでしょう?」と誰もが思ったはずです(笑)。
「勇者シリーズ」の8作品をご紹介しました。20代だと「知っているけど見たことはない」という人もいるでしょう。最初の『勇者エクスカイザー』などはもう20年以上前の作品ですが、今見ても面白かったりします。機会があれば、ぜひ見てみてください!
(中田ボンベ@dcp)
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