電力が足りてない!? 2014年夏の状況は!? 各電力会社に聞いてみた。

3.11の大地震以来、電力が足りるかどうかについては大きな注目を集めています。そこで、今年の夏はどのような状況にあるのか、その現状を各電力会社さんの広報の方にお話を伺いました。

ちなみに、「予想使用率」とは、必要となる「予想最大電力」を、電力会社の供給する「ピーク時供給力」で割ったものです。また「予備率」はどのくらいの余裕があるかを示した数字で、これが「3％」になると「非常にひっ迫した状況」だとされています。

▼こちらもチェック！
停電時の冷蔵庫の使い方。食品を保存するときの注意点

■北海道電力
8月4日
予想最大電力：443万kW
ピーク時供給力：503万kW
予想使用率：88.1％／予備率：13.5％

⇒「北海道の電力需要のピークが冬ということもあり、今夏は特段ひっ迫した状況にはなっておりません。とはいうものの、火力発電所に何かあったら大変ですので、節電のお願いはしております」。

■東北電力
8月4日
予想最大電力：1,300万kW
ピーク時供給力：1,524万kW
予想使用率：85.3％／予備率：17.2％

⇒「現在のところ電力がひっ迫した状況にはなっておりません。引き続き安定供給に向けて取り組んでまいります。現在までの最大電力は8月4日に記録した1,342万kWとなっています」。
＊......8月5日には最大電力1,360万kWを記録しています。

■東京電力
8月4日
予想最大電力：4,920万kW
ピーク時供給力：5,256万kW
予想使用率：93.6％／予備率：6.4％

⇒「今夏については、お客さまにご協力いただいている節電の効果などにより、電気の安定供給を確保できる見通しです。お客さまにおかれましては、引き続き、無理のない範囲で節電へのご協力をお願いいたします」。

■中部電力
8月4日
予想最大電力：2,220万kW
ピーク時供給力：2,473万kW
予想使用率：90％／予備率：11.3％

⇒「当社管内の今夏の需給状況につきましては、お客さまに引き続きご協力いただけると想定した節電効果112万kWを見込んだうえで、最大3日平均電力に対し、安定供給の目安となる8%の予備率を確保できる見通しです。お客さまには、誠にご不便をおかけいたしますが、無理のない範囲での節電の取り組みを継続していただきますよう改めてお願い申し上げます」。

■北陸電力
8月4日
予想最大電力：495万kW
ピーク時供給力：574万kW
予想使用率：86.2％／予備率：16.0％

⇒「予備率が一番小さな数字になったのは7月25日の6.7％でした。現在までの最大電力需要は8月1日の518万kW。この時の予備率が10.4％。現在までは予測の範囲内で動いております」。

■関西電力
8月4日
予想最大電力：2,330万kW
ピーク時供給力：2,769万kW
予想使用率：84％／予想予備率：19％

⇒「需給ひっ迫には至っていないものの、8月4日までに電気使用率が90％以上となった日が7日ありました。今後も気温の変動などによる電力需要の急増や、発電所のトラブルなどの不測の事態により需給ひっ迫することが考えられます。当社は引き続き、安全・安定供給に向けて最大限努力してまいりますが、節電・省エネに引き続きご協力賜りますよう、よろしくお願いいたします」。

■中国電力
8月4日
予想最大電力：910万kW
ピーク時供給力：1,047万kW
予想使用率：86.9％／予備率：15.1％

⇒「現在までで最も厳しかった日でも予備率は9％。2010年並の猛暑となった場合、予備率4.1％と見通していますが、現在までのところ、そこまで厳しい日はありませんでした。安定して電気をお届けできています」。

■四国電力
8月4日
予想最大電力：450万kW
ピーク時供給力：531万kW
使用率：84.7％／予備率：18.0％

⇒「現時点における今夏の最大需要は7月25日の526万kWで、その時の使用率は92％。予備率が一番厳しかったのは7月10日の7％です。現在まで電力の安定供給を行えています」。

■九州電力
8月4日
予想最大電力：1,340万kW
ピーク時供給力：1,572万kW
予想使用率：85.2％／予備率：17.3％

⇒「使用率が一番大きくなったのは7月8日で94％でした。最大電力量だったのは7月25日で、1,522万kW。安定供給ができています」。

各電力会社さんのお話によれば、現在までのところ電力は安定供給が行われているようです。それでも、何があるか分かりませんから、節電は普段から心掛けた方がいいですね。
＊......データは全て取材時8月4日のものです。

(高橋モータース＠dcp)