はじめまして。ファイナンシャル・プランナー(FP)の花輪陽子です。私は外資系の金融機関で8年間働き、会社をリストラされたことを契機にFPとして独立をしました。現在はお金のコラムを書いたり、講演をしたり、メディアに出たりしています。
今でこそ"お金のプロ"と言われるようになった私ですが、20代の頃は貯金がまったくできず、クレジットカードの借金が200万円になったこともありました。なぜなら、カードの正しい使い方や上手な貯金の方法など誰も教えてくれなかったからです。
そんな失敗だらけの私がみなさんにお伝えしたいことは、できるだけ若い時期から正しいお金の知識を身に付け、私のようにお金で損をしないで欲しいということです。
多くの人にとって一生のうちに稼げるお金には限りがあり、早くから計画を立てたほうが、人生設計においてとても有利です 。大卒・大学院卒の生涯賃金は男性2億9000万円、女性2億5000万円というデータがあります(ユースフル労働統計-労働統計加工指標集-2011)。
約3億円と聞くと多いように思えるかもしれませんね。しかし、生きているだけでお金はかかるものです。例えば、生活費が年間300万円(毎月25万円)かかる人の場合、60年分に換算すると1億8000 万円にもなります。
その上、マイホーム(6000万円 物件3000万円/ローンの利息1000万円/ 維持費・税金 2000万円 40万×50年)、マイカー(3000万円 100万円×40年 車両コスト・維持費)、子供の教育費(1人約1000万円)、高額な保険(1000万円 25万円×40年)など無計画にお金をつぎ込んでしまうとあっという間に生涯賃金がなくなってしまいます。
では、どうすればよいかというと、支出に優先順位をつけることが大切です。例えば、住居費はできるだけ節約して、人づきあいや趣味にお金 をかけるなど、メリハリが大切なのです。物やサービスを購入する場合、ランニングコストも含めて「トータルでいくらかかるのか」を考える癖をつけることも必要です。
また、パートナーを見つけ、収入を合算するという方法もあります。男女の生涯賃金を単純に合算すると5億4千万円になります。かたや生活費は家賃や通信費など合理化できる部分が多く、倍にはなりません。
どんな生活を送りたいのか、パートナーとしてどんな人を選べばよいのか、人生のロードマップを考えるのは早いに越したことはありません。私のように、「ぼ~っ」としていたらワンルームマンションが買えるほどのお金を浪費していた、なんてことにもなりかねません。このコラムでお金についてしっかりと学んでいきましょう。
(2011.10.14)
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ファイナンシャル・プランナー 花輪陽子(はなわ ようこ)
CFP認定者、1級ファイナンシャル・プランニング技能士。日本FP協会「くらしとお金のFP相談室」2011年度相談員。元外資系の投資銀行勤務。現在は雑誌・新聞・テレビ・ラジオ出演や全国講演などを精力的に行っている。『貯金ゼロ 借金200万円!ダメダメOLが資産1500万円を作るまで』(小学館)、『夫婦で年収600万円をめざす!二人で時代を生き抜くお金管理術』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)など著書多数。日経マネー、日経ウーマンオンライン、CREA webなどで連載。
■Twitter:@yokohanawa ■公式サイト:http://yokohanawa.com/
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