就活での「強み」は「凄さ」より「組み合わせ」で差をつける
凄い「強み」がなくても就活は勝てる
エントリーシートを書き、書類選考を通過し、面接へ。就活もそろそろクライマックスを迎える時期になってきたことでしょう。
就活が進む中で、改めて大事だと感じるのが「自分の強み」です。本連載第3回『自己分析を深めても「強みが被る」とドツボにはまる、使える強みを作るコツ』でも解説した通り、他の就活生と「強み」が被ることを実感している人も多いのではないでしょうか。
一方で、同じような強みや経験でも、自分より面接でうまく伝えているライバルを見ると、焦ったり、自信をなくしたりすることもあるでしょう。「面接官に一緒に働きたいと思ってもらう」ことが決め手だと頭ではわかっていても、ライバルを意識してしまうのは心理的にも致し方ありません。大本命の企業の面接となれば、なおさらです。
そんな時、頭をよぎるのは、「ライバルに負けない、私にしかない『凄い強み』が欲しい」という思いではないでしょうか。面接テクニックを身に付けても、その中核となる「強み」に自信がなければ、不安を払拭することはできないからです。
今回は、あなた独自の、ライバルに負けない「強み」の作り方を解説します。材料として、今まで何度も行ってきた自己分析の結果をご用意ください。
「強み」は単体ではなく、組み合わせることで効果を発揮する
「強み」に関して、多くの人が思い込んでいることがあります。それは、「強み」は一つだけでなければならない、という考え方です。実は、「強み」は一つだけである必要はありません。自分の「強み」にインパクトが足りないと感じるのであれば、いくつか組み合わせればいいのです。
やってみましょう。
自己分析の結果、「任せられたことを正確に行うこと」が一番の強みだとします。
「正確に物事を進めるのが強みです」だけでは、少しインパクトに欠けますし、ある意味当たり前とも言えます。
ここに「(任せられたことを)速く仕上げる」という強みが加わると、
・正確 × 速い = 「仕事が速くて正確」
普通の強みを2つ組み合わせるだけで、そこそこインパクトのある強みになります。
さらに、「気が利く」という強みが加わると、
・正確 × 速い × 気が利く = 「仕事が速く正確で気が利く」
頭一つ抜きん出た「強み」になります。
ゲームでいう「コンボ」と同じです。一つ一つの技だけでは限界がありますが、組み合わせることで、より大きな力を発揮します。就活での「強み」も同じです。強みを一つに絞り込むのではなく、組み合わせを考えることで、新しい強みが見えてきます。
当然ですが、組み合わせた強みを示すエピソードも、それぞれの強みを組み合わせた内容になるため、具体性やインパクトが増し、自然と説得力のある自己PRにブラッシュアップされていきます。
「強み」の組み合わせは「OR」ではなく「AND」がマスト
同じような強みよりも、ギャップのある組み合わせをしたほうがインパクトがある、と考える人もいるでしょう。しかし、組み合わせる時には注意が必要です。
例えば、Dead or Alive(死ぬか生きるか)のように、「OR」はどちらか一方を選ぶ考え方です。この発想のまま真逆の要素を無理に組み合わせようとすると、相手を混乱させてしまいます。さらに、ネガティブな資質にも目が向き、気づいたらそのままの弱みを組み合わせてしまうリスクも高くなります。
ポイントは、「OR」ではなく「AND」。前回の連載でもお伝えしたように、「弱み」をポジティブに変換したものも「強み」です。そうした強みを組み合わせることで、他の就活生にはない、あなただけの強みが生まれます。
例えば、
・全体を捉える一方、細かいことに気づく
・論理的に考えている一方、話し方はすごく情熱的
このように強みを「AND」でつなぐと、良い意味でのギャップが生まれ、「強み」に奥行きが生まれます。しかし、普通に考えると、魅力的な「AND」の組み合わせはなかなか思いつきません。
コツは、いきなり文章にするのではなく、ステップを踏むことです。まず、メインとなる強みを書き出します。
・俯瞰(着眼大局:全体を見る)
・論理的
次に、その強みと組み合わせたい強みを書き出します。
・細部(着手小局:細かなところを見る)
・情熱的
最後に、それぞれを「AND」でつなぎ、一つの文章にします。
・全体を捉える一方、細かいことに気づく
・論理的に考えている一方、話し方はすごく情熱的
いかがでしょうか。このようにステップを踏めば、誰でも自分だけの強みの組み合わせを見つけやすくなります。
客観的なレビューが選考本番の自信につながる
オリジナルの強みの組み合わせが決まったら、本当にその組み合わせでいいのか、必ず客観的なチェックを入れましょう。人は誰しも、自分を少しでも良く見せたいという心理が働くため、「独りよがりの強み」や自己PRになってしまうことがあるからです。
まずは、自分自身で冷静に振り返り、「この企業は、この強みを持つ人と一緒に働きたいと思うだろうか」と自問自答してみましょう。その企業で働くOB・OGとのつながりがあれば、レビューしてもらうのも良いでしょう。
つてがなければ、キャリアセンターや新卒紹介エージェントのアドバイザーに相談してみるのも一つの方法です。企業が求める人物像や採用傾向を把握しているため、「強みを盛りすぎていないか」「エントリーする企業が求める人物像と合っているか」「他の応募者との差別化ができているか」といった、就活の成否を左右する視点からアドバイスを受けることができます。
第三者の視点を取り入れることで、自己PRの完成度は高まります。自信をもって選考に臨めるよう、本番前に一度立ち止まって客観的なレビューを受けてみることをお勧めします。




















