先行研究とはなにか・どこまでなのか?ない場合はどうすれば?

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卒業論文を書く際、教授から「先行研究を調べるように」と言われるかと思います。

先行研究はこれから論文を書く学生にとって、一番参考になる研究です。

しかし、先行研究は探し方やどこまでを先行研究とみなすのかが難しいですよね。

そこでこの記事では、先行研究を読む理由から探し方まで解説しています。

先行研究とは一体なに?

先行研究とは、一体どういうもので、どこまでを先行研究とみなすのでしょうか。

以下2つについて説明します。

  • ・自分の研究の基礎となるもの
  • ・参考にしてるところまでが先行研究

自分の研究の基礎となるもの

先行研究は、自分の研究の基礎となるものなので熟読する必要があります。

ある研究を始める場合、ほとんどの研究に先行研究が積み重なっているはずです。

そもそも新しい研究を始めるためには、基となる研究の成果があるからこそ、新しいテーマを思いつくはずなので、 先行研究を熟読することは自分の研究の助けになるといっても過言ではありません。

参考にしてるところまでが先行研究

先行研究を確認するために、どこからどこまでを網羅すれば良いのか悩んでいる方もいるかもしれません。

先行研究は基本的に、自分の研究で参考にしているものすべてが先行研究です。

たとえば、下図の通りとなります。

これらの論文をすべて網羅した上で新しい研究テーマになるはずなので、 先行研究は一つだけとは限りません

自分の研究テーマを確立するためにも、先行研究はすべて理解できるようになりましょう。

先行研究を読む理由とは?

先行研究を熟読しなければいけない理由は、大きく分けて以下の通り2つあります。

  • ・自分の研究の背景となるから
  • ・自分自身の研究の新規性を伝えられるから

自分の研究の背景となるから

先行研究とは、 自分の新しい研究テーマの背景となります。

先行研究があったから新しい研究テーマになったということは、 先行研究を説明できれば簡単に自分の研究の背景を伝えることができます

研究を説明するときは、ほとんどすべての研究はまず導入として前提である先行の結論を述べるでしょう。

前提部分を説明するためには、先行研究を説明するのが一番です。

そのため、先行研究の熟読は自分の研究の基礎となるので大切だと言えます。

自分自身の研究の新規性を伝えられるから

自分自身の研究の新規性を伝えるためには、 これまでの研究で同じ研究テーマがないことを述べる必要があります

比較対象がなければ「このテーマはオリジナルだ!」と伝えることが難しいです。

そのため、変な疑いをかけられずに、また独自性をもって研究ができるためにも、先行研究の熟読は大切となります。

先行研究の探し方

先行研究の探し方は、主に以下3つの方法があります。

  • ・大学の図書館で探す
  • ・論文データベースで探す
  • ・参考文献の引用リストから探す

大学の図書館で探す

先行研究は論文として発表されているため、 大学の図書館にも置いてある可能性は高いです。

大きな大学であればあるほど学術誌は豊富にあるでしょう。

しかし、大学の図書館で探すのはアナログの方法なので大変である可能性は非常に高いです。

論文データベースで探す

論文データベースで探す方法が最もオーソドックスでしょう。

先行研究のほとんどは、データベースに管理されているはずです。

キーワードを入力し、先行研究だと考えられる論文を見つけて閲覧してください。

▼おすすめの論文データベースは以下の記事を参考にしてください。
論文データベースおすすめ6選 CiNii以外の論文サイトや使い方も解説

参考文献の引用リストから探す

参考文献をすでに教授から受け取っている場合は、 参考文献の引用リストから関連性の高いものを見つけていくと、先行研究を網羅できます

この方法が最も見つけやすく、網羅しやすい方法といえるかもしれません。

参考文献自体が他の論文を参考にしている可能性が非常に高いので、芋づる式に多くの参考になる論文を獲得することができます。

先行研究は多ければ多いほど、自分の研究テーマの支えになります。

多くの論文を読み、知識を増やしていきましょう。

もしも参考文献をもらえていない場合は、あらかじめ教授などに聞いてみると良いかもしれません。

先行研究の書き方

先行研究は、自分の研究の説明を行う前に先行研究について説明する形で執筆します。

なぜなら、先行研究がなければ自身の研究について説明するのは難しいからです。

また、自分の研究テーマがあるのは、先行研究の内容があるからとも言えます。

そのため、先行研究を書くことはすなわち自分の論文の説明にもなるのです。

先行研究を書く際は、「先行研究全般の結果と考察」を具体的に書き、その結果から得られる仮説(=自分の研究テーマ)を述べるように書いてください。

自分の研究テーマについて前提となることを理解してもらわなければ、研究テーマを完璧に理解してもらうことはできません。

このことからも、先行研究を書く際は誰が読んでも容易に理解できるように書きましょう。

先行研究がない場合はどうしたら良い?

先行研究がない場合は、自分でヒアリングをしたりアンケートをとる必要があるでしょう。

新しいテーマを決める際、必ず何かの疑問があるからこそ決めることができるはずです。

そのため、言い換えれば 「先行研究がないことはない」と言えます。

しかし、文系の場合は先行研究がない場合も考えられます。

そういったときは、徹底した前調査が大切になるため、入念におこなっていきましょう。

一方、理系の場合は、必ず先行研究は掲載されているはずです。

「先行研究がない」とあきらめるのではなく、あらゆる論文検索データベースで隅から隅まで探すようにしてください。

例えば、論文の検索には以下のようなデータベースがあります。

  • ・PubMed
  • ・Google Scholar
  • ・CiNii Articles

▼論文検索データベースについては、以下の記事も参考にしてください。
論文データベースおすすめ6選 CiNii以外の論文サイトや使い方も解説

先行研究をしっかりと把握して論文の作成をしよう!

先行研究は自身の研究テーマを伝える上で欠かせない研究です。

自分の研究テーマがあるのは、先行研究があるからともいえるからです。

そのため、 新しい研究テーマに着手する前には、必ず熟読しましょう。

先行研究は今までの研究や実績の積み重ねであり、自身の研究を支える基礎となる部分です。

論文を書き切るまでには、自分の研究テーマと同じく詳細に理解し、説明できるようになってくださいね。

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