日本の先生は世界で一番働いているが、授業にかける時間は少ない事実

Jeana

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「日本の教職員が世界で一番働いている」との発表がされ、28日に放送された「ちちんぷいぷい」(毎日放送)で、何が負担になっているかを調査し、尾木直樹氏に話を聞いた。

文部科学省の調査によると、全国の教職員の8割は、国や教育委員会からの調査やアンケートに負担を感じると回答。

つまり、どんなことが負担に感じるかとアンケートをしたら、そのアンケートこそが負担と答えている。

昨年6月にOECD(経済協力開発機構)が行ったデータによると、中学校では、1週間あたりの平均勤務時間は、参加国(33の国と地域)で38.3時間に対し、日本は53.9時間と参加国中とダントツで最長。

しかし、そのうち授業に使った時間は。参加国の平均が19.3時間に対し、日本は17.7時間と少ないことが判明。授業以外の時間に使っている時間が長いということになる。

この結果をうけて、文科省がさらにどの程度学校にいるかを調査した結果、

1 中学校の副校長・教頭 12時間53分
2 小学校の副校長・教頭 12時間50分
3 中学校の教員 12時間06分
だった。

また、小中学校の教職員が負担に感じていることでは、
1 国や教育委員会からの調査やアンケートへの対応 87%
2 研修会や教育研究の事前レポートや報告書の作成 72.2%
3 保護者・地域からの要望・苦情対応 71.3%
4 児童、生徒、保護者アンケートの実施・集計 68.3%
5 成績一覧、通知表の作成、指導要録の作成 64.2%
となり、直接授業とは関係のないことへの負担が多いと感じている。

評論家の尾木直樹氏によると、「今さら…、こういう(忙しい)状況はずっと続いている。日本は国際平均の1.4倍働いている。これはきついです。7項目調査して、低い項目が2つあり、そのひとつが授業で、もうひとつは保護者対応。何が多いのかというと、課外活動、つまり部活動。国際平均は2.1時間、日本は7.7時間で3倍強。(部活動の時間を減らすことではなく)教師だけでやろうというのが無理。副担任がやる、教師の数を増やす、ボランティアを増やすなどが必要。日本は先生ひとりで頑張っている。
アンケートは1年間で2000本ぐらいくるのに、そういうことも伝わっていない。だから文科省も減らしている。
行政も良くない。学校は閉鎖的で東京ではテレビは入れないです。閉鎖しているから伝わらない。イジメが起きれば、隠ぺいが行われる。閉鎖的なのがものすごく社会に影響している。
GDPにしめる教育に対する予算が国際平均より低い。日本はお金があるのに教育にケチっている。政策があっていない」など、教育に対して厳しい意見を述べた。

子どものとき、学校の先生は、夏休みがあっていいなあと思った人も多いが、とんでもない間違い。

先生の数を増やせばひとりの負担が減るというだけの問題ではなく、尾木氏が言うように、「今さら…」では済ますことはできない状況のようだ。

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