部下を混乱させる、“気にしすぎおじさん”とは? #モヤモヤバスターズ

2020/07/30

社会人ライフ

社会人のみなさんの、なかなか言えないモヤモヤを解決していく連載 #モヤモヤバスターズ。
今回は、“世代間ギャップに関するモヤモヤ”を解決していきます。
相談者のタカヒロさんは、若い世代に変に気を遣ってくる上司たちにモヤモヤしているとのこと。
モヤモヤバスターズ隊長、瀧波ユカリ先生の回答をさっそく見ていきましょう!

★今回のモヤモヤ(お相手:職場の上司)
世代間ギャップをかなり気にしている上司たちにモヤモヤします。たとえばカラオケに連れて行かれた際に、ある上司は歌う前にわざわざ「この曲知らないよね?やっぱりおじさんなのかなぁ〜」と先回りして言ったりします。僕はその曲は知ってるけど…と思いつつも、否定してしまうのも失礼にあたると思い、知らないふりをします。おじさんたちも、僕たち若い世代に変に気を遣わないでほしいです。
(タカヒロ 情報・通信系/25歳)

うわああ!!ごめんなさい!!
……上司の気持ちがわかりすぎて、反射的に謝ってしまいました。たぶんその上司、私と同世代です。昭和生まれが大変失礼いたしました。

そうそう、こうやって「昭和生まれ」とかいちいち言っちゃうところが、ダメなんですよね。頭ではわかってるんですよ、若い人は「平成生まれにとって、昭和なんて大昔でしょ?」とか言われすぎて、もういいよそういうのって思ってること。私も若い時は「1980年生まれ?すごい!新世代!」とか言われすぎてうんざりしてたから。でも今は、それを言っていた側の気持ちもわかっちゃう……。

「おじさんなのかなあ~」は嫌われないための予防線


ここであらためて上の世代の気持ちを説明するとですね、「昭和生まれ」とか「やっぱりおじさんなのかなぁ〜」とか先回りして言っちゃうのは「予防線」なんです。気を遣ってるんじゃなくて、誤解されたくない一心でついつい張っちゃう予防線。

誤解されたくないってどういうことかって?

「この人、自分がもうおじさん(おばさん)だってことに気が付いてないんだな」って思われたくないってことです!

彼らは、自分たちがおじさん(おばさん)だって気が付いています。もう若者の流行は全然わからないし、話し言葉が若干古い自覚もある。容姿だってばっちり中年の風格ゲットしちゃってることは、鏡を見るたびに痛感してる。ああ、いやだな、と思ったりもするけど、なんとか現実を受け入れているわけです。

で、この「現実を受け入れている」というところが彼らにとってはめちゃくちゃ大事なところなのであります。「自分はまだ若いと思ってズレた言動を繰り返す痛いおじさん(おばさん)と一緒にされたくない!」という強い気持ちがあるのです。

だから若い人と何か話す時にまず「昭和生まれ」って言ったり、歌う前に「この曲知らないよね?やっぱりおじさんなのかなぁ〜」と言ったりすることで、「自分は!!!気付いてるほうの!!!おじさん(おばさん)なんですよ!!!そこだけは!!わかって!!」と伝えようとしているのです。

……って丁寧に説明しながら思ったんですが、中年の自覚があることを知ってもらいたがるって、そうとう面倒くさいですよね。しかも結局その真意は伝わらず(当たり前だ)、なんか変に気を遣われてるな……って気持ちにさせるだけだという……。

いや本当、モヤモヤさせてごめんなさい。私が厚生労働省のトップなら、全企業に向けて「上司は自分が自覚のない中年だと誤解されたくないばかりに要らぬ予防線を張って部下を混乱させるようなことは厳に慎むべき」と通達を出したい。(厚生労働省の方、もしこのコラムを読んだらそのあたりぜひご検討願います)

職場の気にしすぎおじさん(おばさん)への対処法


タカヒロさんの「その曲は知ってるけど……と思いつつも、否定してしまうのも失礼にあたると思い、知らないふりをした」という対応、めちゃくちゃ大人すぎて眩しくて涙が止まらないレベルです。きっとこれからも、予防線を張ってくる上司たちにモヤモヤさせられることがあるでしょう。そんな時は「ああ、この人は自分がおじさん(おばさん)だという自覚があるって僕に知ってもらいたいんだな。正直ウザいな」と思っていただいて全然いいです!

最後にこの場を借りて、つい予防線を張りがちな昭和生まれの皆さんにお願いです。若者にどう思われるのかを、気にしすぎるのはやめませんか。気にしたところでどっちみち、若者は私たちの自意識になどちっとも興味はありません。世代間ギャップを用いた自虐ネタや、「昭和」「おじさん(おばさん)」などの自己申告をしそうになったら、ぐっとこらえて!そして若い時に、自分がそういうことを上司から聞かされるたびにに感じていた困惑を思い出して!私も、若者とのカラオケの場では好きな歌を前置きなしで堂々と歌おうと思います。…けっこう勇気いるけどね!

文・瀧波ユカリ
漫画家、エッセイスト。北海道生まれ、日本大学芸術学部写真学科卒業。主な著書に『臨死!! 江古田ちゃん』『ありがとうって言えたなら』等。雑誌Kissにて『モトカレマニア』連載中。

Twitter:@ takinamiyukari
公式サイト:Takinami Yukari Official Site


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