上記を踏まえ、欠勤控除の計算は次のような式で計算します。
・欠勤控除(1日)=固定給÷所定労働日数
・欠勤控除(1時間)=固定給÷所定労働日数÷1日の所定労働時間
1カ月当たりの所定労働日数は月によって変動しますが、欠勤等の控除額が変動するのは会社側から見ても労働者側から見ても、あまり合理的とはいえません。そこで多くの企業では、1年間の平均値(20日等)を用いて計算する方法を採用しています。この計算方法を用いて欠勤控除を計算した場合に不都合が生じるケースもあります。例えば、固定給が20万円の人がある月に病気で19日欠勤(2日出勤)したとします。この月に実際は21日の出勤日があったとしても、欠勤控除では平均値で計算した場合は20万(固定給)-19万で1万円を支給する計算になります。
実際には21日の出勤日のうち2日出勤しているので細かく計算すると、20万(固定給)÷21(所定労働日数)×2(所定労働時間)で約1万9,048円を支給しなければなりません。このような場合、欠勤控除で支給額を算出せず、日割り計算で支給するのが合理的だといえます。実際にも日割り計算を採用している企業が多いようです。
欠勤控除の制度はいわゆる「ノーワーク・ノーペイの原則」という考えによるものです。社会人として、一度制度の内容を把握しておくといいでしょう。
(藤野晶@dcp)
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