エスカレーションとは?意味、使い方、言い換え表現を解説【例文つき】

更新:2024/06/26

ビジネス用語

「エスカレーション」という言葉をビジネスシーンで耳にしたことがある、でも何のこと?とお困りではありませんか。

エスカレーションとは報告にまつわるビジネス用語。知っておくことで自身の業務の流れがどのようになっているかを把握しやすくなります。

この記事では、「エスカレーション」という言葉の意味と使い方、例文や言い換え表現についてわかりやすく解説。この機会に正しい意味をマスターして、会社内で見聞きした時にすぐ理解できるようにしましょう!

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エスカレーションとはどんな意味?

「エスカレーション(エスカレ)」とは、組織の中でボトムアップ方式で報告や相談を上司に行うという意味を持つビジネス用語です。

ボトムアップとは「下の立場から意見を上げていく」というニュアンス。つまり、エスカレーションは「段階的な上位レベルへの伝達」「段階的に程度を上げていくこと」を意味しています。

例えば、ユーザーからのクレームを受けた場合に、下位レベルの担当者では対応しきれない場合があったとしましょう。その際に、直属のリーダーに相談したり対応を要請したりする場合に用いられます。

さらに上の責任者に報告した方がいいような場合には、状況報告などを段階的にトップレベルまで上げていきます。ビジネスシーンでは良くある一連の流れが「エスカレーション」です。

エスカレーションの英語としての意味

エスカレーションは英語の「escalation」をカタカナ表記したものです。

英語の「escalation」は、

・段階的な拡大・上昇・増大・激化

・深刻化

・意見を上司など上位の立場の人に述べて的確な判断や指示を仰ぐ「上申(じょうしん)」

といった意味があります。

つまり「escalation」は「段階的に」「程度が上がっていく」というニュアンスを持っているのがポイント。

それが日本のビジネス用語の「エスカレーション」における「上司に伝え、指示を仰ぐ」という意味につながっているのです。

英語の意味がわかれば、カタカナ言葉としての「エスカレーション」の意味も想像がつきやすいのではないでしょうか。

エスカレーションのビジネスでの使い方

エスカレーションのビジネスでの使い方

エスカレーションという言葉のビジネスシーンでの使い方を見ていきましょう。

基本の使い方

エスカレーションは主に、障害対応やクレーム処理の場で使われることが一般的。基本的な使い方としては、

・エスカレーションする(します)。

・エスカレーションを行う。

などが挙げられます。

エスカレーションが必要なシーンの例

エスカレーションを行わなければいけない事態は、会社内でも緊急事態の場合だと言えます。個人の判断で報告を怠ることは避けなければいけないことでしょう。

もし、障害やクレームが会社の信用に関わるような問題の場合には、新入社員のあなたは迷わず上司へエスカレーションしてください。上司に相談・報告をすることで、責任は「エスカレーションされた側」に移ります。

もう少し具体的に、エスカレーションが必要なシーンの例を挙げてみましょう。

IT分野でのシステム障害

・管理しているシステムに障害が出てしまい復旧が難しい。
・システムエラーでユーザーへの対応に追われている。
・いつもの担当者レベルでは対応しきれない。

「今回のシステム障害は早急にエスカレーションしなければ」のように使います。

コールセンターでの対応で

・マニュアルにのっていない問い合わせがあった。
・対応の難しいクレーマーからの連絡

重大クレームにつながりそうな場合に、責任者や専門部署が引き継いで対応することを「エスカレーション対応」といいます。

クレームやトラブルが発生したとき

上記のほかにもあらゆる業界で、クレームやトラブルが発生した(しそうな)場合にはエスカレーションが必要です。

・コンビニのレジで因縁をつけられた。
・製造業で納品ミスがあった。

自分の権限を超える判断が必要となるとき

たとえば家電量販店で、顧客から値札以上の値引き要請を受けたときなども、速やかにエスカレーションを行うことでスムーズに事が運ぶケースがあります。

ビジネスシーンにおけるエスカレーションの例文

ビジネス エスカレーション 例文

エスカレーションの例文を以下にご紹介します。

もしも緊急事態が発生した場合には、例文を参考に上司へ「エスカレーション」してくださいね!

例文1

障害が発生したので、エスカレーションします。

本例文では、自分が当事者で上司にエスカレーションする場合に用います。

緊急事態の際には、上司に電話をかけたりすることでしょう。緊急事態だと知らせるためにもエスカレーションしていることをキチンと相手に伝えるようにすることが大切です。

また、例文1のような状況になった場合、誰かに伝達することを定めたルールを「エスカレーション・ルール」「エスカレーション・フロー」と呼びますので、この機会に覚えておきましょう!

例文2

上司にエスカレーションはしましたか?

例文2の場合、当事者が自分以外の他者の場合に用います。

同僚などが緊急事態に巻き込まれている場合にエスカレーションを促す例文です。もし、会社の信用問題に関わるような事態に遭遇した場合には、当事者にエスカレーションするよう促しましょう。

エスカレーションを言い換える場合は?

エスカレーション 言い換え

エスカレーションは次のように言い換えることができます。

●上申(じょうしん)
⇒上役へ意見を述べること。

●段階的拡大(だんかいてきかくだい)

●指示を仰ぐ

●引き継ぎ

●対応要請

●ボトムアップ
⇒下の立場からの意見を意思決定に活かすこと。


ここで注意したいのが、「段階的拡大(だんかいてきかくだい)」という意味で使用する場合、緊急性や深刻性・上司への報告義務(上申)といった意味が含まれなくなるということです。

また、「ボトムアップ」も下の立場の意見を活かすというニュアンスなので、トラブル対応などの緊急時にはふさわしくありません。

ビジネスシーンの深刻な場面で「エスカレーション」を言い換えるような場合は、「指示を仰ぐ」「対応要請」を使ったほうが自然でしょう。

まとめ

エスカレーションとは、ことの深刻さを自身で解決できない場合に上司に伝達して指示を仰ぐという意味で使われます。

会社員であれば、職種に関係なく障害対応やクレーム処理の場ではエスカレーションが必要だと言えます。

顧客も担当者の対応がきちんとしているかどうか、不安を感じるもの。問題が発生したら責任ある立場の上司にエスカレーションを行い、顧客にも納得してもらうように対応してくださいね!

(マイナビ学生の窓口編集部)

学生の窓口編集部

「3度のご飯よりも学生にとっていいことを考える!」の精神で 大学生に一歩踏み出すきっかけコンテンツをたくさん企画しています。 学生生活に役立つハウツーから、毎日をより楽しくするエンタメ情報まで 幅広く紹介していますので、学窓(がくまど)をチェックしてみてください!

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