マンガ研究者に聞く「マンガ賞に名が挙がっていない隠れた名作 」

2012/10/24

新生活・準備

読書の秋。小説やビジネス書もいいですが、マンガにも面白い作品は数多くあるもの。毎年さまざまな作品がマンガ賞などに輝いていますが、世の中には影に隠れた名作がまだまだあるはずです。『マンガ大賞』や『このマンガがすごい!』などに挙がっていない、みんなが知らない隠れた名作を、誰か教えて!

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今回のちょいたつ(ちょい達人の略)は、漫画研究者の吉村和真さん。京都精華大学のマンガ学部の准教授であり、京都国際マンガミュージアムの研究センター長をつとめる吉村さんに、『マンガ大賞』や『このマンガがすごい!』などのマンガ賞に載っていない名作マンガを聞きました!

■『江豆町ブリトビラロマンSF』(太田出版) /小田扉 著

「『江豆町』というちょっと不思議な町を舞台にした、オムニバス形式のマンガ。うまいマンガというのは、何度も読みたくなる仕掛けがあるマンガのこと。同作はまさにそういったマンガです。読む度に新しい発見があるので中毒性が高く、読んだ後には毎回不思議な優しさに包まれる、他に類を見ない名作です」

下手なようでうまい、独特な絵柄を描くことでも知られる著者の作品。現在は絶版になっており、古本屋や一部ネットショップだけで購入できるそうです。

■『劇画・長谷川 伸シリーズ 沓掛時次郎』(イブニングKC)/長谷川伸 原作、小林まこと 脚色・構成・作画

「著者の小林まことさんは、マンガ家が尊敬するマンガ家の一人です。また、原作の長谷川伸さんは、「股旅物」と言われる技法を確立するなど、日本を代表する時代劇作家です。その二人のエッセンスが入ったこのマンガが面白くないわけがない。「ひきこもり」や「ニート」が社会問題化されたり、「絆」の大切さが再認識されたりと、対面による人間関係の重要性が問われている現代日本において、「義理と人情」というストレート過ぎるほどの本作のテーマは、忘れかけていた感動をもたらしてくれます」

原作『沓掛時次郎』は、過去8回にわたって映画化された作品。ちょっと目上の人との会話に上がった際、「知っています」と言えると一目置かれそうです。

■『アドリブ王子』(白夜書房)あかつきけいいち 著

「雑誌『別冊パチスロパニック7』というパチスロ雑誌で連載している、パチスロに関するマンガです。ストーリーは、アドリブ王子という主人公が各地のパチスロイベントで勝負するというもの。彼の傲慢で目立ちたがり屋な性格や、彼を取り巻くちょっと変わったキャラに重点が置かれているので、パチスロやパチンコをやらない人でも十分楽しめる作品です。ほかにも『パニック7』シリーズには面白い作品が多い。まずは、こうしたジャンルがあることを知ってほしいですね。」

コンビニなどに並んでいても、パチスロをやらない人は手に取ることの少ないパチスロ雑誌。その中に名作が隠れていたとは......。世の中にはまだまだ隠れた名作がありそうです。

■ひと言アドバイス

「有名誌のマンガばかりが注目されがちですが、時代劇やパチスロマンガなど、実験性が高いジャンルのマンガも多く描かれています。また、そういったマンガが実は数十万部単位で売れているのが日本のすごさ。ぜひ一度手にとってみてください」

マンガが好きだけど、最近いい作品に出会ってない......という人は、いつもとは違ったジャンルのマンガにチャレンジしてみるのもよさそうです。もしかすると、知らずにいた名作に出会えるかもしれませんね。

(山本莉会/プレスラボ)

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