私たち日本人は学校でも家庭でも仕事でも「空気を読め」とか「あうんの呼吸」などと言われ続けて育つことが多いため、コミュニケーションの重要さに気づきにくい文化と言われています。でもグローバルなこれからの時代、この日本独特のコミュニケーションのままではビジネス、ましてや外国人相手にきちんと伝わりません。
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すぐに使える!好印象をあたえる話し方9選
海外でも通用するコミュニケーションには共通のテクニックがあります。ロジカル・コミュニケーションや対人対応のコーチングなどの領域で講師として活躍する安田正さんは、最新刊『10倍うまくいく! 伝え方の基本』(かんき出版)のなかで、55万人のビジネスパーソンに伝授した魔法のテクニックを伝えています。今回はすぐに使える論理的なテクニックを教えてもらいました。
◆「ロジカル・コミュニケーション」の3つのポイント
1.情報を分ける
2.ラベルを貼る
3.予告する
日本人はハイコンテクスト文化なため、「相手に通じて当たり前」という前提で思いつくままに話をします。でも、それでは「話のプラン」がないのと同じ。
まず、最初に伝えたい内容の「1.情報を分け」ます。話す前に要点を取り出し、伝えることとそうでないことに整理して仕分けるのです。
次に、「大きく分けたそれぞれの情報」に「2.ラベルを貼り」ます。「ラベル」とは、それぞれの情報のかたまりに「名前をつける」と考えてください。たとえば、名詞表現(「○○こと」など)なら名詞表現、動詞表現(「○○する」など)なら動詞表現で統一します。
具体的な例を挙げてみましょう。たとえば、「A:中学から英語が好きだった」「B:今、仕事で英語を使っている」の二つに分けたものにラベルを貼るなら、それぞれ下記のようになります。
<ポイント>
A:中学から英語が好きだった
<ラベル>
→【得意だった科目】
<ポイント>
B:今、仕事で英語を使っている
<ラベル>
→【現在の活用状態】
このようにすると、名詞表現で統一され、なおかつ短くなってきます。これが「ラベルを貼る」という行為です。
最後は「3.予告する」。これがわかりやすい話し方の最大のポイントです。2.でつけたラベルをまず、話の冒頭で伝えるのです。たとえば、「私は○○と××のことについて話します」のように言います。
もっと簡単な例だと、映画の予告編です。内容のポイントを最初に「わかりやすく」「魅力的に」伝え、観客を引きこむ作戦です。
「え、こんなことだけ?」と感じるかもしれませんが、多くの日本人は意外と「こんなこと」ができていないのです。「結論を先に言う」のではなく、話の全体を「予告する」話し方は、これまであったようで、実はなかったコミュニケーションの手法。世界標準のビジネスパーソンが使っている「ロジカル・コミュニケーション」を、ぜひビジネスシーンで使ってみてください。
文●編集部
『10倍うまくいく! 伝え方の基本』(安田正 著/かんき出版 刊)
https://kanki-pub.co.jp/pub/book/details/9784761269685
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