「んー、それなら辞めてもらうしかない」
あなたが妊娠した時、上司や人事担当にこんな言葉を言われたら......?
安倍政権の方針により女性活用の推進が打ち出されてから半年、「1年で充分?」「3年まで認めるべき?」などなど、育児休業をめぐって様々な意見が飛び交っています。ある地方都市で医療事務として働くAさんには、最初の勤務先で長男を妊娠したときに、冒頭の言葉を上司から言われた経験があります。現在は、3人の子どもを育てながら別の病院に勤務しているAさんですが、つい最近、以前の職場の後輩が3年の育児休業の後に復帰したという話を聞き、時代の変化と共に、元の職場の変貌ぶりにとても驚いたそうです。
マイナビスチューデントが実施したアンケートによれば、出産を経験した働く女性の半数以上が、出産を機に退職しています。出産後、元の会社に戻らなかった主な理由として挙がっているのは以下の通り。
・仕事よりも育児を優先したいと考えたから
・育児をする上で、職場復帰するのが難しいと感じたから
育児を優先したいという、自分のライフプランに基づく退職に対して、「それでもあなたは働くべき!」と主張するのは、価値観が多様化している今となっては多少押し付けがましいかもしれません。でも、「育児をする上で、職場復帰するのが難しいと感じたから」という「あきらめ」が理由で、退職している女性がいる事実は見過ごせません。では、あきらめずに職場復帰するには、どうしたらよいのでしょうか? 先輩たちの言葉にヒントがありそうです。
今回のアンケートに答えてくれた職場復帰をしたママたち(29名、出産経験者の47.5%)の多くは、育児と仕事を両立するには職場とのコミュニケーションが大切だと語っています。
・休んでいる間も同僚と連絡をとる(22歳/三重県/通信)
・産休中も職場に顔を出すと、抵抗なく復帰できる(24歳/三重県/医療・福祉)
・上司や同僚に迷惑をかけることが多いので、いつも感謝する気持ちをもつ(29歳/大阪府/金融・証券)
・休む前に、しっかり上司との打ち合わせや制度の確認をする(30歳/福岡県/SE・プログラマー)
・上司や周囲の理解が一番重要なので、信頼されるよう産前から仕事はしっかりやっておく(30歳/東京都/医薬品・化粧品)
育児休業の権利は当たり前とはいえ、日頃から同僚や上司とのコミュニケーションをおろそかにしないこと。そして、たとえ育休中でも、たまには会社に顔を出すくらいの継続的な関係を保つこと。ワーキングマザーを目指すためにはかかせない、重要なポイントのようですね。
文●はなのやすこ(エフスタイル)
調査期間:2013/7/31〜2013/8/5
アンケート対象:マイナビウーマン会員
集計対象件数 494件(インターネットログイン式アンケート)
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