【ビジネスの筋トレ】STEP1:"時代"を味方に付ける練習

2011/10/25

対人マナー

STEP1:「"時代"を味方に付ける練習」

サービスでも、商品でも、作ったものが人気になれば先輩の覚えはめでたい。とくに入社1年目は「フレッシュな意見がほしい」などと、商品の方向性などについて発言が求められることも多くあります。では、世の中では何が人気になるのでしょう? 絶対的な法則があります。それは「時代の追い風を受けた商品」です。

たとえば、爆発的ヒットを記録した醤油があります。ヤマサ醤油『鮮度の一滴』。使っても中に空気が入らない特殊なパッケージに入れられています。開発者はなぜ、これを作ったのでしょう? 実「核家族化」(1世帯あたりの人数が少なくなること)から発想された商品なんです。

「醤油を普通のペットボトルに入れておくと、空気中の酸素に触れ、味が落ちてしまいます。でも、昭和の昔は問題になりませんでした。『サザエさん』の磯野家のような大家族が多く、1リットルの醤油をご購入されても、1か月くらいで使い切っていたんです。しかし今は、一人暮らしや夫婦だけの世帯が増え、1リットル入りの醤油を使い切るまでに数か月かかる場合が多い。だから、酸化を防止できる特殊なパッケージに入れたんです」(ヤマサ醤油 藤村功さん)

■世の中に流行は数あれど「たまたま流行ったモノ」などない

このように世の中のヒット商品は"たまたま売れた"わけでなく"時代の追い風"を受け、売れているんですね。
ほかの例も挙げたいと思います。たとえば任天堂『Wii(ウィー)』。スーパーマリオを楽しんだ世代が親になった。なら、子どもと一緒にゲームしたいはず、と部屋にこもって遊ぶものだったゲーム機を一家揃って楽しめるリビングに持ち出したのです。昭和の時代、親は子どもに「ゲームしちゃいけません!」と怒ったもの。でも、ゲームと一緒に育った親は、むしろ子どもと一緒に遊びたい。この時代の変化を読み取ったことが勝因なのです。
東芝の『クワイエ』という音が静かな掃除機も時代の追い風を受けています。「働く女性が増えたこと」「集合住宅に住む人が増えたこと」を理由に開発されました。働く女性が増えれば、夜や早朝に掃除する人が増えるから、掃除機は静かな方がいい。集合住宅に住む人が増えたなら、同じく、掃除機は静かな方がいい、と考え、大ヒットさせたのです。

■あなたの企画・働き方は時代の追い風を受けているか

この"時代の追い風"のことを『トレンド』と言います。そして、今から「ヒット商品をトレンドと結びつける」練習をしておいてほしいのです。

たとえば『Twitter』はなぜ流行ったのでしょう?以下は、私なりの分析です。
みなさん、家電を買う前に、ホテルに泊まる前に、ほかのユーザーの「クチコミ」を見ませんか? これらクチコミサイトの発達により、みんながある能力を得たのです。「時には誤解や偽情報も混じっているとは知りつつも、多数の一般人が書いた情報を自分でまとめる」というものです。
とすると、ネットユーザーは短い情報を、しかし大人数からほしいと思うようになります。だから『Twitter』は「140文字」。事件の当事者であろうと、評論家であろうと、みんな平等に140文字しか発信を許されないのです。

と、私は仮説を立てていますが、みなさんにもそんな仮説を立ててみてほしいのです。そして、入社後「フレッシュな意見を聞きたい」と言われた時「広告の文字量が多すぎる。今は140字以内の情報しか受け取ってもらえない世の中ですよ」などと言えば......? 上司は経験豊富ですが、若者のトレンドには疎いかもしれません。だからこそ「時代の流れをとらえた理由とともに」若者の意見を聞かせてくれる部下は貴重な存在なのです。

「流行しているものを見たら、なぜ流行っているか考えてみてください」

プロフィール
夏目幸明(なつめ・ゆきあき) 1972年、愛知県生まれ。早稲田大学卒業後、広告代理店『アサツーディ・ケイ』に入社し、その後、雑誌記者へ。現在、小学館『DIME』にヒット商開発秘話「UN・DON・COM.」を、講談社『週刊現代』の「社長の風景」を連載中。『資格の学校TAC』の『マスコミ・就活対策』の講師もつとめる。Wセミナー講師陣 twitterアカウント@natsumedayo facebookアカウント「夏目幸明」


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