就活の「正解」が分からなかった私が納得できる“自分の答え”を見つけた——エージェント活用のリアル

西谷忠和

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「新卒向け就職エージェント」と聞いても、具体的にどんなサポートが受けられるのか、イメージが湧かない学生も多いと思います。実際は、就活や企業に詳しいキャリアアドバイザーが一人ひとりの悩みを整理し、希望に沿った企業選びや面接準備を支えてくれるサービスです。

今回は、5年前に新卒向け就職エージェント(以下、就職エージェント)を活用してオリコンに入社し、アカウントセールスでグループリーダーを務めている依田琴音さんにお話を伺いました。

就活の進め方に悩んだとき、どのようなサポートが力になったのか。利用者のリアルな体験から、エージェント活用のヒントを探ります。

ランキングの価値を企業のブランディングにつなげる

——現在のお仕事を教えてください。

弊社では、「オリコン顧客満足度ランキング」として、さまざまなジャンルのサービスを対象に満足度調査を行い、毎年ランキング形式で発表しています。現在は約200のランキングがあり、「人材サービス」「住宅」といった業界ごとに分かれていて、さまざまな企業様に活用いただいています。

私はその中で営業担当として複数のカテゴリを担当し、調査結果の報告だけでなく、ランキングで得た評価を企業PRに活かしていただくための提案を行っています。具体的には、ランキングの順位を広告などに活用できる商標利用の案内や、調査データの提供、Webプロモーション支援などが主な業務内容です。

——グループリーダーとしてどんな役割を担っているのでしょうか?

今担っているのは、チーム全体で売上目標を達成するために、メンバーを支えながら成果につなげていく役割です。具体的には、案件の進捗を確認しながら優先順位を整理したり、提案内容を一緒に考えたりして、必要に応じて自分も前に出てフォローに入ります。

また、メンバーが悩みや不安を抱えたまま仕事を進めないように、普段から話を聞きながら状況を把握し、相談しやすい環境をつくることも意識しています。

「今なにを優先すべき?」迷った就活を立て直せた

——入社前の話になりますが、依田さんの就活時期をコロナ禍真っ只中だったと思います。どのような就職活動を行われたのでしょうか?

2020年の2〜3月頃に就活を始めるも、すぐに緊急事態宣言が発令されて会社説明会や採用選考が一斉に延期になってしまいました。先輩たちの進め方を参考に動き始めていたので、すべて白紙の中「何をすればいいのか分からない」状態になったのを覚えています。

その後オンラインでの選考が始まりましたが、友達とも会えず、周りがどんな動きをしているのか情報を得にくかったこともあって、不安も大きかったですね。
 
——それで、就職エージェントを活用されたのでしょうか?


そうです。コロナ禍で就活の進め方が分からなくなり、今の自分の考えを整理したいと思ったからです。

大学1年生の頃から「本やコンテンツを世の中に届ける仕事」に憧れがあり、当初は出版業界を第1志望に就活を進めていました。

ただ、出版業界は採用枠が少なく競争も厳しい上に、コロナ禍で説明会や選考が急に止まってしまいました。4月頃になってようやく本選考が動き出す状況で、これまでの就活の常識が通用しませんでした。「今は何を優先して動くべきなのか」「出版にこだわりながら進めていいのか」と迷いが出てきたのです。

そこで就活サイトで新卒向け就職エージェントを知り、「相談しながら方向性を整理したい」と思って登録しました。

——就職エージェントを使ってみて、いかがでしたか?

率直に、よかったと思っています。当時は出版業界しか見ていなかったので、自分の中で考えが凝り固まっていて、他の業界や仕事のイメージがほとんど湧いていませんでした。でも相談する中で、「自分は何がやりたいのか」「何を大事にしたいのか」を一緒に整理してもらえたことで、少しずつ視野が広がっていった感覚があります。

担当のキャリアアドバイザー(以下、CA)の方は、ただアドバイスをするだけではなく、実際の仕事や出会った人の話も交えてくれたので、ざっくばらんに相談できました。就活中は友人同士だとライバル意識もあって本音を話しづらい場面もありますが、第三者としてフラットに聞いてもらえたことで、自分の本音を言葉にしやすかったと思います。

そうやって話していく中で、自分の根底にある「やりたいこと」の棚卸しができて、結果的に業界の見方も広がりましたし、自分の仕事観も少し変わったように感じています。前向きに就活を進められるようになった点でも、相談してよかったと思っています。

視野が広がり、安心して挑戦できる会社に出会えた

——御社に入社したのも就職エージェントの紹介ですか?

そうですね。オリコンに決めたのは大きく2つの理由があります。1つ目は、もともと私が大事にしていた「コンテンツを多くの人に届ける仕事がしたい」という思いと、オリコンの事業がつながったことです。出版業界を第一志望にしていたのも、その軸があったからなのですが、相談を通じて「メディアという広い選択肢でも実現できる」と気付けたことで、オリコンの仕事がすごく自然に入ってきました。

2つ目は、選考を通じて会社の雰囲気や働くイメージが持てたことです。最終面接の後に質問の時間を設けてもらえたり、オフィスを見学できたりして、自分の中で納得感が高まりました。同じ会社の中でも部署によって雰囲気が全然違うとCAさんから聞いていたのですが、見学でフロアを回ると、その通りでした。

静かに集中して働いているチームもあれば、にぎやかに会話しながら進めているチームもあり、それが面白いなと思いました。もし最初の配属が自分に合わなかったとしても、社内にいろいろな選択肢が持てそうだと感じ、「ここなら安心してチャレンジできそう」と思えたのが決め手になりました。

——CAとのやりとりでエピソードはありますか?


すごく印象に残っているのは、オリコンの選考が進んだときのCAさんの対応ですね。一次選考を受けたあと、合否の連絡が本当に早くて、確かその日中にCAさんからお電話がありました。

そのときの報告がすごくテンション高く「一次選考、通りました!」と一緒に喜んでくれて。コロナ禍で気持ちが沈みがちな時期でもあったので、「ちゃんと見てもらえているんだな」と感じられて、すごく心強かったのを覚えています。

合否の理由が分かり、改善しやすい

——自分一人で就職活動を行うのと比較して、就職エージェントの魅力は何だと思いますか?

一番の魅力は、選考の「見えない部分」が分かること。自分だけで就活を進めていると、受かった理由や落ちた理由が分からないまま次に進むことが多いのです。その点、就職エージェント経由だと企業側の評価などをフィードバックしてもらえます。その結果、次の選考に向けて何を改善すべきかが明確になり、準備にも手応えを感じました。

それに加えて、就職エージェントは企業の情報を多く持っているので、面接に向けた対策も組み立てやすい点も大きいです。たとえば私も、選考前に社風や職場の雰囲気について詳しく教えてもらっていたので、「面接でどんな点を確認すればいいか」「何を質問すれば納得して判断できるか」を事前に整理できました。結果的に、入社後のギャップも少なく、納得感を持って決められたと思います。

自分の軸を持った上で、活用しよう

——就職エージェントサービスに興味のある学生に、利用者として何かアドバイスはありますか?

私の経験からお伝えすると、就職エージェントを利用するときは、CAの意見を参考にしながらも、自分の譲れない部分はしっかり持っておくことが大事だと思います。

相談の中で視野が広がる一方で、全部お任せにしてしまうと、あとから「もう少し考えておけばよかった」と後悔してしまうことが出てきます。

まずは自分なりに自己分析をしておくと、面接準備や企業選びも整理しやすくなり、納得感を持って就活を進められると思います。ぜひ頑張ってください!

取材協力:依田琴音(よだ・ことね)

中央大学で社会情報学を専攻。2021年オリコンに新卒入社以降、オリコン顧客満足度調査のクライアント窓口として、住宅系、人材系企業を中心に、商標利用、データ販売、WEBプロモーションなどメニュー提案を担当。現在はグループリーダーとしてメンバーのフォローも行う。

西谷忠和

西谷忠和

ライター兼キャリアコンサルタント。奈良県橿原市出身、東京都在住。リクルートメディアコミュニケーションズにて制作ディレクターを経験後、2006年にフリーとして活動。おもに人材採用・育成、キャリア教育などのHR領域の記事を得意としている。書籍の編集協力も手がけている。

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