【見えないお花屋さん? しずかでうるさい洋食屋さん?】下北沢でアートやワークショップを楽しむ「FUNclusion Week 2025」開催

安藤茉耶

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 “FUN(楽しい)”と“Inclusion(包摂)”を掛け合わせた言葉「FUNclusion(ファンクルージョン)」。これをテーマにした体験型イベント「FUNclusion Week 2025」が、障害者週間に合わせた12月5日、6日の2日間、下北沢のBONUS TRACKを中心とした下北線路街で開催されました。

イベントは障害のある作家たちのアートを起用したプロダクトを届ける株式会社ヘラルボニーと株式会社大広が共同で主催し、さまざまなクリエイターが参画。会場内にはアートの展示はもちろん、ワークショップも大充実!誰もが自分らしく楽しみながら、ちがいを感じ、まざり合う。そんな体験ができるイベントの様子を、レポートします。

色彩豊かなアートに触れる展示スペース

下北沢駅南西口から歩くこと数分、イベントのスタート地点付近で来場者を迎えてくれるのが、ヘラルボニーがキュレーションしたアート展です。
会場内には、わんちゃさん、赤池僚也さん、マイマ・タニさん、カレヴィ・ヘルヴェッティさんの
4名のアーティストによる作品を展示。
動物や生き物をテーマにしたアート作品はどれも色彩豊かで、強いエネルギーに満ち溢れていました。

また屋外には、Fumie Shimaokaさんの作品「ミラーボール」をモチーフにしたフォトスポットも登場。実はこのフォトスポット、ヘラルボニーの契約作家の作品と、化学製品メーカー・ダイキン工業の新ブランド「The Art Line」とのコラボレーションによって誕生したものなんです。
The Art Lineは、本来無機質なエアコンや空気清浄機に美しいイラストをまとうというユニークな発想で、アートなプロダクトを生み出しています。記念撮影を楽しむ人々でにぎわう空間は、アートが持つ楽しさと、多様な価値観が軽やかにまざり合う素晴らしさを象徴しているようでした。

「見えないお花屋さん」や「しずかでうるさい洋食屋さん」!? ワークショップも盛りだくさん

イベントで特に賑わいを見せていたのが、ブラインドコミュニケーターとして活動する石井健介さん、クリエイティブコレクティブMAGNETの高橋鴻介さん、日比谷花壇が共同で開催した「見えないお花屋さん」です。

2016年にほぼ全ての視力を失い、2021年から「見える世界と見えない世界を繋ぐ」ためワークショップや講演活動をしている石井さん。
そんな彼が手がける今回のお花屋さんは、いつもとは違った方法で花を楽しむための特別なショップです。参加者は目隠しをし、何も見えない状態のままで、石井さんが差し出すお花の中から好きなものを選びます。頼れるのは視覚以外の感覚。花の香りを嗅ぎ分けたり、茎や葉の触感を頼りにしたり、普段使わない感覚をフル活用して好みの花でブーケを作っていきます。

体験した参加者からは「思っていたのと違う花を選んでしまった!」「不思議な感覚だった」といった驚きや発見の声が多く聞かれました。

 ルールがユニークな「しずかでうるさい洋食屋さん」もオープン。ここでは、無料でスープやコロッケなどのミニフードを注文できますが、一つ守らなければならないルールがあります。それはズバリ「声を使わずジェスチャーで注文すること」です。

身振り手振りといった、いつもと異なるコミュニケーション方法を駆使して注文するのは想像以上に難しいもの。日頃のコミュニケーションがいかに会話に頼りきりだったかを改めて気づかせてくれます。参加者が一生懸命、ジャスチャーで注文を伝えようとする姿は、まさにお店の名前通り「しずかでうるさい」空間。

店員さんは、難聴者・聴者がお互いに歩み寄る場を提供する
「ろうちょ~会」の方々が担当されており、ろう文化に触れるワークショップが開催されていました。
伝わった時の喜びや、伝わらない時の工夫など、普段の会話では意識しない「伝える」ことの奥深さを楽しみながら学ぶことができる貴重な体験です。

五感で楽しむ遊びの広場も登場!

クリエイティブコレクティブMAGNETや視覚障害のあるクリエイター川端ミキさんがサポートした、五感を使った遊び体験ができる「FUNclusion Park」も大盛況でした。

目を閉じて指先の感覚だけを頼りに同じ触り心地のカードのペアを探す「たっちまっち」は、簡単に思えて大人でも大苦戦!触覚だけで目当てのものを探す難しさを実感しました。

他にも、たくさんの駄菓子の中から手探りだけで欲しいお菓子を当てる「手探り駄菓子屋さん」や、目を閉じて手すりや足元の触覚のヒントを読み解きながらゴールを目指す「たっちパーク」などが登場し、大人も子どもも夢中になって遊んでいました。

このほか、画家・小池アミイゴさんによる「誰でも絵が描けるワークショップ」では、参加者たちが自画像に思い思いの色付けをし、オリジナルアートを制作。
また、本屋B&Bでの「FUNclusion」をテーマにしたブックフェアでは、多様な価値観に触れる書籍が厳選されており、参加者たちの学びのきっかけになりました。さらに、シモキタエキマエシネマK2では「FUNclusion映画祭」を実施。「誰でも映画を鑑賞できるユニバーサルシアター」シネマ・チュプキ・タバタとの初コラボレーションにより、バリアフリー字幕・オリジナル音声ガイド付きの作品が上映され、音で観る、文字で聴く、新しい映画体験を提供しました。

アートやワークショップ、映画などを楽しみながら、さまざまな人の感覚や価値観を知ることができる「FUNclusion Week 2025」。このイベントを通して、コミュニケーションのあり方や、ちがいを楽しむ視点を改めて考えることができました。


取材・文/安藤茉耶
編集:学生の窓口編集部
協力:FUNclusion Week 2025 
https://funclusion.jp/

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