文理出身者ともに大活躍! 世界を変えるモーターの研究開発拠点に大学生が潜入
この世を動かしている影のフィクサーは、どうやら「モーター」らしい──。
そんな“噂”を聞きつけた大学生2人が、茨城県つくば市にあるオリエンタルモーター株式会社の事業所を訪問しました。開発部門と生産管理部門で働く社員の方々に、学生の視点からモーターの可能性やオリエンタルモーターで働く魅力に迫っていきます!
調査してくれたのはこの2人!
ゆうすけさん
理工学部1年。サークルで複数のモーターを活用して二足歩行ロボットを製作したことから、開発や技術の話に興味津々!
ゆいさん
国際商学部2年。今春から就職活動が始まる。事前に多様な企業を知ることで視野と将来の選択肢を広げておきたい!
理系・文系学生、いざ研究開発拠点へ
「モーターが社会を動かしている」ってホントかな?
その真偽をたしかめようと、ついに研究学園都市である茨城県つくば市までたどり着きました!
初めての企業訪問だし緊張してきちゃったなぁ。
ようこそ、オリエンタルモーター株式会社つくば事業所へ!
答えてくれたのは、この2人!
横島さん
制御機器システム事業部 制御開発部 開発1課リーダー。2013年新卒入社。高専(高等専門学校)から大学院に進学し、ロボット製作に青春を捧げる。現在は回路製品の設計・開発をメインに行い、23年2月にはリーダーに昇格した。1児の父でもある。
佐藤さん
2019年に新卒入社し、生産企画部生産管理課に配属された。学生時代は文学部コミュニケーション文化学科で語学やメディアについて学ぶ。現在は納期スケジュールの調整をスムーズにするべく、営業部門と製造部門の橋渡しをおこなう「PI(Product Information)」業務に従事する。
早速ですが、聞きたいことってなんでしょう?
理系学生の間で「モーターの開発者や研究施設で働く人たちは、そのうち世界を制するのでは?」という噂があって。その真偽をたしかめに来ました!
私は文系の学生として、理系や技術の知識に疎くても活躍の場があるのかお聞きしたいと思いまして。
じゃあ今日はつくば事業所を案内してから、いろいろお話ししましょうか。
よろしくお願いします! レッツゴー♪
オリエンタルモーターのモーターが搭載されているロボットを動かしてみた
ここはオリエンタルモーターの歴代製品が並んでいる展示スペースです。
ひと口にモーターや回路製品といっても、こんなにも種類が!
私たちがつくった移動ロボット「iCart3」です。昨年つくば市内を移動ロボットが自律走行するプロジェクト「つくばチャレンジ(※)」に参加しました。人追従のデモンストレーションができるので、ロボットの前で動いてみてください。低い位置についている2次元LIDARという装置で、ゆうすけくんの足を認識しています。
※つくば市内の遊歩道等の市街地で移動ロボットが自律走行する技術チャレンジで、研究者と地域が協力して行う、先端技術への挑戦と公開実験の場
いいんですかっ♪ ホントだ、すごい!
動きすぎじゃない?疲れない程度に、ほどほどにね(笑)
自分の動きについてくるロボット、なんかカワイイですね! プロジェクトにはお披露目のために参加したのですか?
今後の日本のスマートシティ化に向け、早くから検証をしてオリエンタルモーターのモーターが未来のスマートシティを推進する役割を担い、けん引できるよう参加しています。
あらゆる「動く」ものにモーターが使われているので、ロボットはもちろん街のスマートシティ化にはモーターの技術が必要不可欠なんです。
未来の社会の可能性はモーターにかかっているということですね!! ワクワクします。
ここは、製品の試験や評価をおこなう施設です。例えば振動にさらしても製品が狙いどおりに出来ているか、 高温、低温にさらすとどのような問題が発生するのかなどをテストしています。
製品の信頼性を担保するうえで欠かせない施設ですね。耐久試験はすさまじい機械音!
そうそう。箱詰めした製品を落下させて壊れないか、ケーブルを曲げたりひねったりするとどのくらい耐久性があるのか、物理的なことも調べているよ。
オフィスには壁がないので部署やチームを問わずシームレスにコミュニケ―ションが取りやすく開放的になっています。
オリエンタルモーター株式会社とは
精密小型モーターや制御用電子回路の開発・製造・販売をおこなうメーカー。FA(ファクトリー・オートメーション)市場における、ステッピングモーターシェアナンバー1(※)を誇る。厳しい省エネ基準をクリアした製品や従来よりもエネルギー効率の高いモーターを開発。カーボンニュートラルの実現に向けた取り組みにも力を入れている。※「2022年 注目メカトロニクスパーツ 市場実態総調査」/出典:(株)富士経済
つくば事業所について
研究開発拠点として2009年に操業を開始。2012年には標準品ビジネス、汎用サービスのグローバル展開を目的としたトレーニングセンター、2014年には量産ラインとは別に試作センターが立ち上がり、2016年には信頼性試験棟を増築。品質保証本部、生産本部、生産管理本部、技術開発部、信頼性技術センター、ファン事業部開発部、モーションコントロール事業統括部、ロジスティクス統括部といった各部門の社員約300名が働く。
研究開発拠点で働くリアルとは!? 大学生Q&A
【Q&A】どんな点に魅力・やりがいを感じてオリエンタルモーターで働いているのですか?
お二人は普段どんなお仕事をされているのですか?
モーターを制御するドライバ、モーター軸の角度を検出するエンコーダ、最近ではロボットを制御するコントローラなども開発しています。人に例えると、エンコーダが目、モーターが手や足、ドライバとコントローラが頭です。私は、それらの回路や基板設計を担当しています。
今後、モーターの需要は増えていくと思いますか?
はい、需要はどんどん増加しています。近年、人手不足であらゆる仕事の自動化が進められ、その動力としてモーターが活用されているためです。私たちは、その自動化を簡単に実現できる商品を目指して、日々開発に取り組んでいます。
佐藤さんが携わっている生産管理って、どんなお仕事でしょうか?
お客様が必要な時に必要なものをしっかりとお届けできるように納期スケジュールの調整を行っています。営業を通じ、お客様の要望をお聞きして製造現場に問い合わせをして回答する、というポジションで、オリエンタルモーター独自の名称かもしれませんが、営業部門と製造部門の橋渡しをおこなう「PI(Product Information)」業務と呼ばれる仕事ですね。
駆け引きや交渉力が鍛えられそう!
大変だけど、うまく橋渡しできたときは達成感がありますよ。たとえば「大口の注文が入りそうだ」という情報を得たら、「生産体制に余裕を持たせておこう」「先の予定だけど、製造に必要な部品をあらかじめ発注しておこう」と動いておく。それでスムーズに受注・生産・納品できたら、私もうれしくなっちゃいます。
入社してからどんなお仕事をなさってきたのですか?
入社時から今の部署に配属され、回路設計をやってきました。その中で3年間は、回路・ソフトウェア・モーター制御・機構設計などの基礎を学ぶため、別の部署への異動もありました。「修行期間」みたいなイメージですね。
海外との交流はありますか?
はい。海外拠点の営業マンと共に海外のお客様と打合せすることがあります。回路設計で海外メーカーの部品も採用しますので海外メーカーの技術者と打ち合わせすることもありますね。
私は入社してからずっと「PI」の仕事をしています。
生産管理には、PI以外にどんなお仕事があるんですか?
生産計画を立てるポジションですね。「このラインだと一日あたりの負荷はこのくらいで、いつまでにこのくらいの量だったらつくれそう」みたいに。あと「うちの製品はいまどういった業界に売れているのかな」「あの業界にもっと売れそうだな」とか営業に使えるデータをつくっている人もいますよ。
文系でも活躍できる環境なのですね。
横島さんはどんな学生生活を送っていたのですか?
私は「高専ロボコン」に出場したり、大学院でもロボットの研究室に入ったりと、ロボットづくしの学生時代でした。
どうしてオリエンタルモーターに入社を決めたのですか?
私が就職活動で優先していたことは、自分自身でモノづくりができる会社なのかということです。「企画書」だけを作成して、設計や開発、試作などのモノづくりを、外部委託してしまうメーカーには行きたくありませんでした。会社見学や先輩社員と話をすることで、モノづくりへの取り組みだけでなく、開発環境や職場の雰囲気が良いことなどを知り、入社を決意しました。
横島さんはご自身で設計を手がけたかったのですね!
はい。自分で設計した商品の発売後、「こんなの欲しかった!」とお客様に言われた時は、嬉しさで胸がいっぱいになります。他に、開発を通して自分の知識や技術が上達していくこと、自分のアイディアを形にした製品が作れることなど、モチベーションは青天井ですね。
文系出身者が活躍できるフィールドって、生産管理以外にどんなお仕事があるのでしょう?
購買部で取引先から部品を購入したり、技術部門に配属されて何も知らない状態からCAD(※)を勉強して、実際に図面をつくったりする人もいますよ。
営業を担うのも文系出身者が多いですか?
そうですね。もし技術の知識に欠けていても、技術に精通した社員が集まった「営業技術」という部署のサポートを受けられます。
※ CADとは「Computer Aided Design」の略でコンピューターを使用して設計するソフトやコンピューターによる設計支援ツールのこと
【Q&A】教育制度や働く環境は?
成長を感じた研修のエピソードはありますか?
入社したばかりの頃、鶴岡に3〜4ヵ月いて回路の製造を実際に体験できたことは大きいかもしれません。設計者って、現場がどうつくっているかわからない人もいる。でも当社の場合は製造の事情まで理解したうえで「こうすれば、現場の人たちも短時間で大量の製品がつくれるだろう」という設計に繋げられる。研修期間に出会った現場の方々との関係性や考え方が今も自分の糧になっています。
私も似た経験があります。「何年目」という節目で同期と集まって、キャリアについて共有するワークショップがあってモチベーションアップやキャリア形成のヒントなっています。
「あの子もがんばっているな」と刺激になりそう! 文系だと入社してから専門的な知識を勉強しなければならないイメージがあります。
私のポジションは「この工程に時間がかかるから期日までに納品できない」という説明を現場から聞ききます。最近やっと「全工程におけるこの部分を指しているんだな」とわかるようになってきました。
どのようにわかるようになったのですか?
OJTですね。先輩に「この工程って何のためにどんなことをしているのですか?」と聞くと、詳しく教えてくださって。普段の業務で生じた疑問をぶつけて回答をもらう中で、自然と身につきました。
どうして時間がかかるかがわからないと、お客さんにご納得いただける説明ができないんですね!
そうそう! 早くもPIの勘どころを掴んできましたね(笑)
多様な働き方をしている方はいますか?
自身や家族の体調不良時だけでなく、旅行のための有給休暇取得でも、休めないことはほぼありません。他に、育児のための時差勤務をしている人や、週2日くらいのペースでテレワークしている社員もいます。
私の部署にテレワークの人はいませんが、いまの上長は育児のための時短勤務していますね。定時から60分短縮して、16:45の定時に上がっているよ。早めに帰って保育園へお迎えに行けるような勤務体制を取っています。
【Q&A】今後期待できるモーターの可能性や目標は?
「SDGs(持続可能な開発目標)」が話題ですが、御社のモーターや電子回路も「持続可能な社会」に対してどのように貢献していらっしゃるのでしょうか?
「2030年にCO2排出量を50%にするために、事業活動に伴うCO2排出量ゼロを目指して取り組んでいる」というのが社の目標です。省エネのモーターは電気使用量を抑えられるから、CO2の排出量削減に貢献できると考えています。
環境にやさしいモノづくりですね。
追及しているのは「小型化」です。あと当社にしかない機能を開発したいですね。「オリエンタルモーターの商品を使うと、すごく楽にロボットが組める」とか、小型・高効率にプラスアルファして、お客様にとって使いやすい機能を価値として提供したいですね。
どうやら「モーターが社会を動かしている」は事実のようだ!
ロボットだけではない、あらゆる動くものを支えるオリエンタルモーターの技術は、人にも、社会にも環境にも貢献していることがわかりました。省エネのモーターは私たちの未来を変えてくれるもしれません。
オリエンタルモーターって文理問わず活躍できる会社
開発職や研究職って部屋に閉じこもって作業するから「職場が窮屈なのでは」というイメージを持っていたけど、そんなことなかった! 開発部門は海外との交流もあるし。働き方も多様化していることをお聞きできてよかったです。
いろんな部署や役割の人と関わって成果を出す「チーム戦」だったよね。私はBtoBの製造業ってどんな仕事なのか、うまくイメージできなかったのですが、今日のお話を聞いて興味を持ちました。
世の中にはいろんな仕事や働き方があるということを知ることができて楽しかったですね。
はい! 今年の春から就職活動が始まりますが、今日の経験をもとにいろんな業界や企業、仕事を見てみたいと思います。
君が動けば、世界が動く。オリエンタルモーター株式会社
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