税金について知りたい! 毎月の給料からいくら引かれるの?

2015/06/15

税金・年金

アルバイトでも会社員でもそうですが、給料や保険などに関わる税金について、少しでも知っておきたいです。法学で少し学びましたが、ややこしくてさっぱりでした......。いったい、毎月の給料からいくら引かれてしまうのでしょうか。
(オーロラさん/女性/その他内定)



★松本 佳之さんからのアドバイス
確かに毎月の給料明細書を見ると、様々な項目で給料から差し引かれていますね。
いずれも従業員が支払うべき税金や社会保険料などを会社が一旦預かって、会社から国などに支払われるもので、法律で決められています。では、内容を見ていきましょう。

(1)所得税
所得税は、お給料に対してかかる国に支払う税金です。扶養親族の状況と毎月の給料から社会保険料などを差し引いた後の金額によって、天引きする金額が決められています。たとえば、社会保険料などを差し引いた後の給料が25万円で扶養親族なしのときは6,530円と決まっています。

このように毎月天引きする金額は決められていますが、実際にその人が納める税金は年末時点の扶養親族の状況や生命保険料などの支払い、住宅ローンの有無などをもとにして、細かく計算します。その手続きが年末調整と言われるものです。通常12月に一年間のお給料やその他の状況をもとに税金の計算を行い、天引きした金額と実際の税額との過不足を調整します。

(2)住民税
住民税は、住んでいる地方自治体(都道府県や市町村)に支払う税金です。住民税の金額は前年一年間の所得によって決まります。そのため給料が増えると、その翌年から住民税が増えることとなります。これによって手取りが減ることもありますので、仕組みをしっかりと理解しておきましょう。

(3)社会保険料(厚生年金、健康保険など)
厚生年金は、将来みなさんが年金を受け取るために支払うものです。
健康保険は、ケガや病気などに備える医療保険制度です。
これらも基本的に給料の金額等によって決められています。ただし、毎月変わるものではなく、4月~6月の3ヶ月間の平均給与をもとに決定し、大きな給料の変動がない限り、一年間同じ金額を支払います。
料率は条件によって変わりますが、東京都の標準的なケースで、健康保険料が4.985%、厚生年金保険料が8.737%です。額面給与が28万円の場合で38,421円となります。

(4)雇用保険料
雇用保険は、失業したときなどに備えるための保険制度です。毎月支払う金額は給料等の金額によって決められており、一般の事業の場合の労働者負担は給料等の0.5%です。これも額面給与が28万円とすると1,400円となりますね。

税金や社会保険料などはみなさんが思っているよりもたくさん払っているかもしれません。
給料明細をしっかり確認して、自分がいくら税金や社会保険料を払っているのかを考えておくことが大切でしょう。



■回答:税理士・公認会計士・行政書士 松本 佳之さん
難しい会計や税金の言葉をお客様にわかりやすく伝え、納得してもらう。そして、経営に活かしてもらうことによりお客様の成長をサポートすることを目指しています! http://profile.ne.jp/pf/kitahama-matsumoto/


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