どこかに勤務してお給料をもらう人はみな、「扶養控除等申告書」を書く必要があります。しかし、職場で書類を渡されても何を書けばいいのか分からない人も多いのがこの手の書類です。
特に実家から離れて暮らす人も多い大学生にとって、「住所又は居所」は書く時に疑問が生じやすい欄の1つ。
そういった人に役立つように扶養控除等申告書の住所欄について解説します。
基本的に、扶養控除等申告書の「住所又は居所」の欄には、住民票がどこにあるかに関わらず、現在住んでいる住所を書けば問題ありません。
その年の1月1日時点の住所を書くようにという情報もありますが、勤務先(会社・アルバイト先等)に引越していることを連絡してあれば、そちらで異動の手続きを行っているはずです。
1月1日の住所にとらわれすぎず現在住んでいる住所を書けば大丈夫です。
住所が同じ同居家族である場合は、「同上」の記載で大丈夫です。
わざわざ同じ住所を書く必要はありません。
また、扶養控除等申告書はマンション名やアパート名は不要です。
書いて提出する人が大半ですが、長い場合は部屋番号だけ書いてもOKですよ。
世帯主は、住民票上の世帯主を書きます。
住民票の世帯主が、実家の保護者の場合は保護者の名前。あなた自身の場合はあなた自身の名前ということになりますね。
基本的には、今住んでいる住所を書けばいいのですが、年末調整で書類を書く際に、引越しが決まっている場合は注意が必要です。
例えば、引越しの日程が1月1日までに完了する場合は、まだ住み始めていない新住所を書きます。
引越しが翌年の1月2日以降の場合には、住民税の基準となる住所地が以前のままなので、引越し前の現住所を扶養控除等申告書に書きます。
ただし、引越し後に異動の届け出を書くことになることは覚えておきましょう。
地方から出てきて一人暮らししている場合、住民票に登録されているのは実家の住所で実際に住んでいる住所と異なっているケースがあります。
特に大学生は、進学で一人暮らしをするものの、卒業後に実家に戻るので住民票は実家に残したままにしておくという人もいるでしょう。社会人でも単身赴任や短い転勤が多くある人の場合、住民票を移さずにおく人もいますね。
どちらの場合もそのとき実際に住んでいる住所を書くのが一般的です。しかし、実際に住んでいる住所を書いた場合は、市区町村から住民票と扶養控除等申告書の住所が異なることについて確認の連絡が入る可能性があります。
働いている会社にとっては対応に手間がかかってしまうことになるため、どちらの住所を書くべきか統一していることが多いです。どちらの住所を書くべきなのか、事前に会社に確認した方が良いでしょう。
間違いや訂正があった場合の対処法は、こちらになります。
詳しくは、こちらの記事も参考にしてください。
○ 扶養控除等申告書の書き間違いの修正方法は? 提出忘れや嘘を記載した場合のトラブル対処法も
扶養控除等申告書を提出する人の中には、引越しで提出する時点と年末調整する時点の住所が異なっている場合があります。
「どっちの住所を書いても住民税を収めているので問題ないのでは?」と思っている人もいるかもしれませんが、多少問題があります。
住民税は、ゴミ回収など行政の提供しているサービスを利用するために支払うものなので、住んでいる住所で住民税を支払わないことは市町村にとって負担になります。
そのため、扶養控除等申告書の「住所又は居所」の欄を書く際には、基本的にそのとき住んでいる住所を書くと覚えておくとよいでしょう。
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