「ご参照ください」の意味と使い方は? 「ご参考」「ご照会」との使い分けに注意

2018/07/12

マナー全般

ご参照(ごさんしょう)は、「照らし合わせてみること」を意味します。「参照」に丁寧語の「ご」の接頭語を付け、「〜してください。」という丁寧な依頼の形にしたものです。この「参照」とは、メインの物(または文章)をよく理解するために添付される付属の資料を指します。主に紙媒体など文字で伝えられるものを意味し、「ご参照ください」は簡単にいうと以下のようなニュアンスになります。

・これも本文(本体)と一緒に見た方がわかりやすいですよ。ぜひ見てください。

組み立て説明書のように見ないと分からない場合もあり、「本文とセットになった詳しい補足資料を見てくださいね。」という意味になります。

「ご参照ください」の意味と使い方

「ご参照」の使い方

では、次に使い方を見ていきましょう。これは文章でも、口頭で説明するときも同じです。

 「この機械の起動法方はマニュアルをご参照ください。」
(この機械をスタートさせる方法は、マニュアルに書いてあるので、それを見てください。)

 「明日の会議用売上データを添付いたします。ご参照ください。」
(明日の会議に使う売上データも一緒に送るので、それを見てください。)

 このように、本文(または本体)があってそれをわかりやすくするために、「補足がありますよ。」「見た方がいいですよ。」という誘導として用いられます。よって、「本文(または本体)+照らし合わせるべき資料」が揃っての言葉です。照らし合わせるべき添付媒体がない場合は使えません。

 「なお、料金につきましては添付の料金表をご参照ください」

 は問題ありませんが、

 「なお、料金につきましてはお電話にてご参照ください」

 は間違い。電話で聞かないといけないので、照らし合わせる手段が揃っていません。「お電話にてお問い合わせください」なら大丈夫です。

類語に注意「ご参考」と「ご照会」

次に、「ご参照」と間違えやすい類語をいくつかお伝えしていきます。

 「ご参考」

・例文:この機械の起動法方はマニュアルをご参考ください。

 「ご参考」は、考えるときのヒントにしてくださいという意味。必ずしも使わなければならない訳ではないということです。マニュアルがなくても、誰もがすぐ起動できる簡単設計なら「ご参考」で構いません。しかし、そうでない場合は「ご参照」を使います。

特に目上の人に対する「ご参考ください」という言葉は、「あなたには難しいかもしれないのでヒントをあげますよ」と言ったニュアンスに取られる場合があり、少々強すぎます。この場合、「ご参考にしてください」「ご参考になれば幸いです」などに言い換えると、丁寧にアドバイスしている印象を与えられるでしょう。

 「ご照会」

・例文:この機械の起動法方はマニュアルをご照会ください。

 「ご照会」は個人では使わず、公のものを引き合いに出して参照にする場合に多く見られます。この場合では「ご参照」の方がしっくりくるでしょう。「ご照会」は以下のように、公共の機関などから情報を引き出す場合に多く使われます。

 「こちらのATMで残高をご照会いただけます」(このATMで残高を知る事ができます。)

まとめ

普段から何気なく使っている言葉も、意味を理解して正しく使いこなすと言葉の説得力が増します。「ご参照」という言葉も、社会人になると頻繁に用いることとなるでしょう。しっかり意味を理解し、ビジネスシーンで活用してください。


執筆:山河丸々(さんが まるまる)

海外で外国人に日本語を教えている兼業ライター。現在はアジア某国在住。日々生まれてゆく新しい日本語と、日本語能力試験に出る日本語との乖離に悩む。趣味はB級グルメ食べ歩き。

関連キーワード:

関連記事

おすすめの記事

新着記事

もっと見る

HOT TOPIC話題のコンテンツ[PR]

注目キーワード

マナー全般の人気記事ランキング

  • 新生活準備応援クーポン特集


    ピックアップ [PR]