「取締役」や「経営者」といった会社の肩書・役職の用語は日常的で、よく見聞きする言葉です。しかし、意味や序列などを正確に知らないという人もいらっしゃるのではないでしょうか。今回は「取締役」とは何か、「経営者」「執行役員」といった用語とはどう違うのかについてご紹介します。
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まず「取締役」とは「取締役会」の構成員です。「取締役会」というのは会社の意思決定をするための機関で、かつては全ての株式会社に必ず置かなければならなかったのですが、2006年5月に施行された「会社法」によって、設置が任意となりました。
取締役をどうやって決めるかというと、年に一度「株主総会」を開き、その場で選出することになっています。取締役は、経営者に代わって会社の経営を実行していく立場なのです。選出された取締役は、通常は2年ごとに株主総会で承認を得て再任されます。
原則的に、全ての取締役が業務執行権と代表権を有していますが、代表取締役を選出している場合には、その役員のみが代表権を有することになります。多くの会社では、社長の立場の人が代表取締役として代表権を持っています。
「経営者」というのは、会社の経営方針、業務計画を立案・決定していく、会社を経営する立場の人のことです。意思決定者を代表するという意味で「代表取締役社長」の肩書を持つ人が近いといえるでしょう。
会社というのは、資本を提供している出資者のものだとも考えられます。株式会社では「株主」として株を買うことで会社に出資しています。出資者というのはお金は出せるのですが、会社の経営はできないので、それはプロに任せたいと考えます。それが経営者であり、取締役というわけです。取締役を「経営陣」などと呼ぶこともありますね。
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