「ほめの達人」に聞いた! 後輩を伸ばす上手なほめ方

更新:2017/06/09

対人マナー

みなさんは普段上手な「ほめ方」ができているでしょうか? 「人はほめて育てよう」なんて言われます。それはわかっているけどなかなかできない、という人もいるのでしょう。そこで今回は、ほめる達人に「ほめることの効能」「ほめる技術」について取材しました。上手なほめ方を知って、後輩のモチベーションアップにつなげましょう!
今回は、『一般社団法人 日本ほめる達人協会』専務理事の松本秀男さんにお話を伺いました。

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■ほめることの意義と効果とは!?

――「ほめる」ことにはどのような効果がありますか?

松本さん 人というのは、他人と接したときにネガティブな面を捉えがちです。それは生存のためには「不安材料」を発見しないといけないからで、「危害を加えられないか」とか、「こういう点を注意しないと」など認識しておかないといけないからです。

それは野生の生活を送っている場合は大変有効なのですが、私たちは人間同士のコミュニティーの中、社会の中で生きているわけですから、そういったマイナス面ばかりを認識していると、どんどんギスギスしてきますね。

「ほめる」ことで、そのようにならなくできます。ほめるという行為には単に相手を賞賛するだけではなく、

・相手を承認すること
・相手を応援すること

という意味があります。そして、相手を承認・応援することができれば、それは最終的には自分に戻ってきます。他人を承認できるということは、自分も承認できるということです。相手を認めることができる人は、自分を認めることができる人なのです。

――なるほど。

松本さん 私たち『日本ほめる達人協会』では、
「ほめるとは、人・物・起きる出来事、この3つの価値を発見して伝えてあげること」
と定義しています。ほめる達人とは「価値を発見する達人」のことです。

■「ほめる効果」が出た実例も

――企業でも「ほめて人材を育てよう」という動きになっているようですが。

松本さん そうですね。企業も変わろうとしていらっしゃいますね。実は『ほめ達』協会でも企業の研修で呼ばれることが非常に増えております。例えば、NTTグループさんが「24万人の社員にほめる文化を取り入れたい」といった動きをされていたりだとか。これは新聞で報道されていましたね。

要は、企業がこれから成長していく上で、一番大事な人材をいかに育てていくのか、そのためには「人をほめる・認めること」が大事なのではないか、という時代になってきたということだと思います。

――ほめることの効果が表れた実例はあるのでしょうか?

松本さん ある公益企業の1,000人の従業員の方たちを対象に、同志社大学の太田肇教授と行った共同研究があります。

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