ビジネスシーンにおいて、「リソース」という言葉を耳にする機会があるかもしれません。何となくそのニュアンスは分かるような気がする、でも正直あまり自信がない、そんな方は多いのではないでしょうか。
リソースとは一言でいうと「資源」を意味します。資源といえば、石油などの天然資源もリソースの1つ。一方、ビジネスで欠かせない資源とは…?そう、「人間」も大切な資源です。
今回は、ビジネスシーンでの「リソース」について徹底解説。リソースとは具体的に何を指すのか、リソース不足とはどういうことなのか、こんな疑問にもお答えします。さらに「リソースを割く」「リソース配分」といった表現のバリエーションも例文つきで解説します。
▼こちらもチェック!
社長?それとも平社員? あなたの出世力診断
ビジネス用語としてのリソースという言葉は、ビジネスを行う上での資源全般を指しています。もとは英語の“resource”からきているカタカナ言葉です。
資源のほか、上記のような言葉に言い換えてみても分かりやすいかもしれません。それからリソースはIT分野で使われることも多い言葉です。IT用語としてのリソースは、求められる処理を実行するのに必要なコンピュータの能力やシステム環境のことを指します。
ビジネスシーンでの資源とは、具体的にどんなものを指すのでしょうか。もしあなたがこれから何らかのビジネスを立ち上げるとしたら、どんな資源が必要でしょうか。よろしければ起業家になったつもりで考えてみてください。
まず代表的なリソースが「人間」です。事業を行うにあたって、最初は1人でも良いかもしれませんが、事業を大きくしていくにはアシスタントや営業などの人材がだんだん必要となってくるでしょう。
この人的リソースは、
などと言い換えることができます。
また、自分が雇われる側になって考えてみると、「資源」と呼ばれると何となく物質的で「使われる」といったイメージになりませんか。人に対してマイナスなイメージを避けるためにあえてカタカナ語で「リソース」といったり、あるいは「ヒューマンキャピタル(人的資本)」と呼ぶこともあります。
経営リソースとは、会社を経営していく上で必要となるリソース全般のことを指します。先ほどの「人的リソース」も、この後の「外部リソース」も、実は全て経営リソースに含まれるものです。
外部リソースとは、自社だけでは不足する部分をまかなってもらうための「会社の外にある資源」のこと。例えば、人手が足りない業務についてはアウトソーシング(業務委託)するといった方法があり、これは「外部リソースの活用」といえます。
あるいは、会社を経営する上では専門家のサポートが必要になることも。税務に詳しい税理士や、法律に詳しい弁護士などですね。こうした専門家と顧問契約するようなケースも外部リソースの一例です。
このようにリソースとは大切な「資源」なので、適材適所に配分することが大切。例えば新しい店舗を出店するなら、そのお店を運営していくための人的リソースの投入が必要でしょう。お店の設立に向けて、資金を確保する必要も出てくるでしょう。
うまくリソースを確保できず、リソース不足になるとどうなるでしょうか。
このようなマイナスの影響が出ることが懸念されます。事業が円滑に運ばなくなったりトラブルが生じやすくなったりすることから、リソース管理はしっかり行うことが大切。会社によっては「リソースマネージメント担当」を置いているところもあります。
ところで、「リソース不足」という言葉を聞くと「私に何かが不足している?」と焦ってしまうかもしれません。ですが、人間個々のスキルが足りないというよりも、組織として必要な人員が足りないというニュアンスとなります。
リソースとは資源のことなので、代表的な使い方としては「リソースを確保する」「必要なリソース」「リソース不足」などとして使います。
リソースの基本的な使い方を例文で見てみましょう。
例文1では人気の新商品シリーズ発売を控え、ECサイトでは発売開始と同時にアクセスが集中、店頭も混雑すると想定。サーバーダウンしないように「サーバーを増強」したり、「対応人員を確保」したりして備えることを「リソースの確保」と表現しています。
例文2は、プロジェクトで不足している何らかの資源を補うという意味。人員の場合もあるでしょうし、資金の場合も考えられます。または、場所や物品の可能性もあるでしょう。
ちなみに、リソースはIT用語としてコンピュータ処理に必要なCPUやメモリ、システム環境などを指すことがあります。例えば「そのシステムを導入するにはリソース不足だ」といった風に使います。ただしIT分野でも人材が不足していることから、エンジニア不足を「リソース不足」と表現することも多いです。
そのほか、リソースという言葉を使った例文を何点かご紹介します。
「リソースを割く(さく)」とは、今までの資源を分けて、他のことにも役立てることを意味します。
「リソース配分」とは先の「リソースを割く」とほぼ同じ意味合いで用いられます。組織においては適切にリソースを配分することが求められます。
リソース配分で難しいのは、やはり人的リソースでしょう。人それぞれに採用条件やスキルが違いますし、住む場所に家族の事情もあるかもしれません。せっかく異動してもらったにもかかわらず退職してしまう可能性も否めませんし、反対に新卒採用をするには時間もお金もかかります。
ということで「人間」は最も大切なリソースであると同時に、扱いが最も難しいという特徴があります。そのため、数あるリソースの中でも「人間」を取り上げリソースと表現することが多くなっている傾向があります。
「リソース管理」とは、企業にとって大切な資源を適材適所に配分し、有効活用するためのマネージメント(管理)のことです。
リソースとは一言でいえば「資源」のこと。ですが「人」「モノ」「お金」「時間」などさまざまな種類があるため、パッと聞いただけでどれを指しているのか把握しづらい言葉でもあります。自分で使う際は「人的リソース」「資金リソース」といった具合に、何を指しているのかを頭につけてあげると分かりやすくなります。ちょっとした工夫が円滑なコミュニケーションに役立ちますよ。
文・マイナビ学生の窓口編集部
関連キーワード:
2023/05/09
2023/04/26
【企業での社会人経験を経てお笑いの世界へ】親しみやすい経歴を持つお笑い芸人・コットンのお二人が、新社会人のみなさんに伝えたい事とは?
2023/04/26
海に浮かぶ水上レストランや泥温泉も!世界一幸せな国フィジーで週末コスパ&タイパ旅しない?
[PR]2023/04/17
2023/03/15