企業にはさまざまな役職と上下関係がありますよね。企業の代表となる社長、各部門の責任者、さらに細かなセクションのリーダーや担当者ーーー。こうした上下関係を意識して用いられる言葉に、ボトムアップとトップダウンがあります。
この2つの言葉は、組織内のベクトルが「下から上へ」なのか「上から下へ」なのかという点に違いがあります。今回は特に「ボトムアップ」の方に着目して、正しい意味やメリットデメリット、トップダウンとの違いについて解説。
ボトムアップを使ったビジネス例文もご紹介しますので、是非これから使いこなしてみてくださいね。
▼目次
1.ボトムアップの意味
2.ボトムアップとトップダウンとの違い
3.ボトムアップのメリット・デメリット
4.ボトムアップを使ったビジネス例文
5.まとめ
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「ボトムアップ」は、“bottom up”と書きます。直訳すると、ボトム(底)+アップ(上がる)となるため「底から上がっていく」という意味ですね。
このことから、ビジネス用語としては「現場レベルの従業員から上がってきた意見や提案をもとに、トップ層が意思決定していく」というマネージメントスタイルを指して用いられています。
ボトムアップのスタイルでは、現場で起きている状況や、改善されるべき意見や提案が経営トップ層に届きやすくなるのが最大の特徴です。
現場から吸い上げた意見やアイデアに対するフィードバックも迅速に行われ、提案内容はビジネスに積極的に活かされて事業の運営に役立てることができます。
ボトムアップと対になる言葉として、トップダウンがあります。両者の違いについて解説します。
トップダウンはベクトルが「上から下へ」向いているのに対し、ボトムアップのベクトルは「下から上へ」向いているのが大きな違いです。
とはいえ、どちらにしても最終決定をするのは経営トップ層であることは共通しています。
たとえボトムアップ方式でも、現場の意見がそのまま通るとは限りません。経営陣が総合的に判断して意思決定を行い、その決定事項に責任を持つのもまた経営陣なのです。
それから、両者ともに中間的な管理職が重要な役割を果たす点も共通しています。経営陣の方針をかみ砕いて現場に反映させたり、反対に現場の声を上手くまとめて経営陣に届けたりといった役割を担っているわけです。
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「トップダウン」とはワンマン経営? 正しい意味や使い方を知ろう
かつての日本企業は、どちらかといえばトップダウン方式の方が主流でした。しかしボトムアップ方式もメリットが大きいということで、取り入れる企業が増えています。
ボトムアップのメリットとデメリットは次のとおりです。
ボトムアップ方式では、従業員1人1人が組織の一員であるという帰属意識と主体性を持って仕事に取り組むことで、1人1人のモチベーションUPや成長につながりやすくなります。
そして、従業員みながアイデアや改善点を出し合う企業風土になるため、イノベーションが起こりやすくなるのもメリットです。
トップダウン方式は、極端にいえば社長の頭の中で一瞬で物事が決まることも。それに比べると、ボトムアップは意見をまとめるプロセスが出てくるため、どうしても意思決定には時間がかかります。
それから経営トップ層の負担が大きくなりやすいのもデメリットの1つ。現場からの意見をさまざまな角度から検討し、フィードバックを行う必要が出てくるためです。
ボトムアップを使ったビジネス例文を何点かご紹介します。
急にボトムアップと言っても、建設的な意見はなかなか出てこない、というのはあるある。会社として「あなたの自由な意見を求めている」という姿勢を示すことも大切でしょう。
いいアイディアが出たので、部長会議に意見として上げてみようか、と話している例文です。
ボトムアップを取り入れることで、活発に意見が交わされるようになれば、会社全体の雰囲気も変わってくるのではないでしょうか。
ボトムアップでは現場の声が企業の方針に反映されていくため、チャレンジ精神や主体性を持った人材が育っていきます。一方で、多種多様な意見をまとめたり共有したりする必要があるため、組織の中でコミュニケーションを密に行っていくことが大切です。
ボトムアップがしっかり定着している企業風土なら、個々の才能が活かされ、組織全体が活性化することにより、大きなビジネスチャンスに繫がる可能性もあります。ボトムアップの意味と使い方をしっかり把握してビジネスに役立ててくださいね。
(学生の窓口編集部)
学生の窓口編集部
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