ナレッジとは? ビジネスシーンでの意味と使い方を紹介(例文つき)【スグ使えるビジネス用語集】

更新:2022/11/28

ビジネス用語


ナレッジとは英語の「knowledge」をカタカナ表記したもので「知識」という意味です。そしてビジネスシーンでのナレッジは、「有益な情報」という意味合いで用いられています。

ではナレッジとノウハウの違いは何でしょうか。
ビジネスシーンでよく使われる「ナレッジマネジメント」とはどんなものでしょう。

今回はちょっと難しいビジネス用語「ナレッジ」の意味や使い方を例文つきで解説。よく似た言葉「ノウハウ」「ハウツー」などとの違いについても見ていきます。

ナレッジの意味とは?

【ナレッジ】(knowledge)
<意味>
・知識・情報・知見。
・企業などの組織にとって有益な知識やノウハウ。

ナレッジとは一般的には「知識」「情報」といった意味です。例えば本や新聞、資料のような形で文章化されていて、読むことで得られるような知識のことを指します。

ナレッジのビジネス用語としての意味

ビジネス用語としてのナレッジも基本的に同じですが、特に企業などの組織にとって「有益な」情報、「付加価値のある」経験や知識を指すことが多いです。ビジネスシーンで「ナレッジ」を見たり聞いたりしたら、「有益な情報」と言い換えてみると分かりやすいでしょう。

例えばある企業において、1人の優秀な社員が自分の経験にもとづく有益なノウハウを持っているとしましょう。その社員さんが、せっかくのノウハウを自分の頭に持っているだけだとしたら、ちょっともったいないですよね。

そこで、その頭の中にあるノウハウを言語化し、見える化するとどうでしょう。他の人も「知識」として活用できるようになります。この「知識」こそがナレッジです。

「知識や情報=ナレッジ」を共有することは、企業にとって大きなメリットとなり、また個人にとってもスキルアップにつながることが期待されています。専門家や研究家による「○○のプロ」といったような、企業や組織が必要とする「ナレッジ」をターゲットにしたビジネスも現在注目をあびています。

そもそも英語としてのナレッジはどんな意味?

そもそもナレッジとは英語の“knowledge”を由来とするカタカナ言葉です。英語の“knowledge”について辞書をひくと、

1.知識、学識
2.識別、理解、認識
3.(事実・事情を)わかっていること

といった意味があります。「知識として知っている」「よく理解している」といったニュアンスで用いられることが多いようです。

“a scholar of great knowledge”
(博学の学者)

といった具合に使われます。

ビジネスシーンでのナレッジの使い方と例文

ビジネス ナレッジ 使い方 例文

ビジネスシーンでのナレッジの使い方は、

・ナレッジを共有する
・ナレッジを活用する

などが代表的です。限られた人だけが持っていた知識を、関係者みんなで「共有」しようとするときや、ビジネスのために「活用」しようとするときにナレッジという言葉が登場するパターンが多いです。

企業にとって有益な情報をみんなで共有し、活用していくのはとても大切なこと。その重要性が再認識されるとともに、ナレッジという言葉も多く使われるようになってきているのです。ではナレッジの例文をご紹介しましょう。

(例文1)情報を共有するための環境づくりの場面で

「社内システムに、○○関連のナレッジをシェアするための「Q&A」を設けました。」


(例文2)有益な情報を社内で共有したい場面で

「○○社との提携で得た情報やノウハウを、ナレッジとして共有するためにミーティングを行います。」


もう1点、こちらは実際にある医師・医学生専用Webプラットフォーム「MedPeer」での使用実例です。「ナレッジ」が次のようなフレーズで使われていました。

(実例)MedPeerより引用

「全国の医師が経験やナレッジを『集合知』として共有し合う医師・医学生専用のドクタープラットフォームです。」

ナレッジと似た言葉 ノウハウとの違いは?

ナレッジと意味が似ている類語としては「知識」が当てはまります。それから次のようなカタカナ語も「似ているけどちょっと違う」言葉として挙げられます。「ハウツー」「ノウハウ」「スキル」を順番に見ていきます。

ハウツー

ハウツーは英語の”how to”からきており、「どのように〜するか」という意味を表します。つまり「やり方」や「手順」といった実務の基本レッスンのような意味合いです。ナレッジの方は手順的なものに限らずもっと幅広い知識のことを指します。

例えば身近なTVゲームで考えてみましょう。ゲームでいうハウツーとは、Aボタンで進む、Bボタンで戻る、攻撃するなどの基本的なやり方のことです。

ノウハウ

ノウハウは英語の“know-how”からくる言葉です。ハウツーのように「手順」のようなニュアンスもありますが、そのほかに「専門的なテクニック」や「技術的に優位となりうる情報や経験」「秘けつ」といった意味も持ちます。

専門的なテクニックというのは、簡単には自分のものにできないこともあります。経験を通じて試行錯誤することによって「これだ」という自分なりの方法論を構築できれば強いですよね。つまりノウハウとは「知識」と「経験」にもとづく「知恵」のようなものです。

先ほどのTVゲームでいうと、基本操作ができるようになったとしても攻略するのは難しいもの。「ここは武器を変えた方がいい」「このアイテムを10個持っていこう」「ここで必殺技を繰り出そう」など、自分なりに編み出した攻略テクがノウハウです。

「ナレッジ」と「ノウハウ」はとても似ている言葉で、そのまま言い換えができる場面もあります。ナレッジは「知識」のことなので、その中に誰かの「ノウハウ」が含まれることも。例えば誰かのノウハウをうまく言語化してまとめることで、他の人に共有できることもあります。このとき誰かのノウハウはナレッジになっていくのです。

スキル

スキルとは「技能」のこと。先ほどのノウハウが「専門テクニック」なのでとても意味が似ているのですが、スキルは「能力」というニュアンスがより強くなります。つまり「テクニックを実践できる能力」という意味合いです。

TVゲームの例でいうと、「ここで必殺技だ」と思っていても実際に必殺技を繰り出せないと負けてしまいます。ジャストなタイミングで必殺技を出せる能力がスキル、というわけです。

それに対して「ナレッジ」は文章などで得られる「知識」のことなので、「実践」というニュアンスまでは含まれていません。

ナレッジの使い方バリエーション

ナレッジという言葉はそれ単独ではなく、他の言葉とくっついて使われることも多いです。ここでは、ビジネスシーンでの「ナレッジ+〇〇」のバリエーションをご紹介します。

ナレッジマネジメント

ナレッジマネジメントは、今までバラバラだった個々の知識やノウハウを企業として蓄積し、分かりやすく体系化して共有・活用していこうとする経営手法のことを指します。メリットとして、

・企業の競争力が高まる
・離れた拠点にもノウハウが伝わる
・若手の育成に役立つ

などが挙げられ、ナレッジマネジメントに注目する企業が増えています。

ナレッジベース

ナレッジベースは、先ほどのナレッジマネジメントの運用に際して必要となる、情報を一括管理できるデータベースのこと。ナレッジベースに有益な情報を蓄積し、時代のニーズに合わせて更新を続けることで、企業にとっては大切な知的財産となっていくことでしょう。

ナレッジワーカー

ナレッジワーカーのワーカーとは「働く人」という意味。よってナレッジワーカーは「知的労働者」と訳されます。自身の体を動かして企業に貢献する労働者に対して、「知的労働者」は自身の「知識」を活用して企業に貢献する労働者です。

ナレッジワーカーは「マネジメントの父」と称された経営学者ピーター・ドラッカーが提唱した言葉とされています。

まとめ

ナレッジとは「知識」「情報」という意味を持つ言葉。特にビジネスシーンでは「有益な情報」というニュアンスで用いられています。

ナレッジは関係者間で共有したり、活用したりすることで大きなプラスとなる可能性を秘めています。あなたも新社会人になったら「ナレッジの共有」を意識しながら仕事に取り組んでみてはいかがでしょうか。

文・マイナビ学生の窓口編集部

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