「オンスケ」とは? 正しい意味と使い方を解説 【例文つき】

更新:2024/04/25

ビジネス用語


社会人がよく使うビジネス用語「オンスケ」。上司に「オンスケです」と報告している先輩の様子に、意味がわからず戸惑った経験を持つ人もいるのではないでしょうか。なかなかまわりには聞きにくいビジネス用語、オンスケの意味や使い方を知っておきましょう。

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オンスケの意味

「オンスケ」とは、「オン・スケジュール(on schedule)」を略したものです。「作業や計画がスケジュール通りに進んでいるさま」を意味します。

オンスケには「予定に沿っている」「順調である」「問題なく進んでいる」というニュアンスがあります。

また、設計の分野では「縮尺が載っている図面」のことをオンスケール=オンスケと呼ぶことがあります。

「オンスケ」と「オンタイム」の違い

オンスケと似た表現に「オンタイム」もあります。「オンタイム」にも「予定どおり」という意味合いがあるので混同しやすい言葉です。

オンタイムは「決まっていた時間通り」「定刻通り」という意味で、時間を点で捉えるニュアンスがある一方、オンスケは「スケジュールに沿っている」という時間軸の長さを感じさせる点に違いがあります。

オンタイムは「今日の会議はオンタイムで始めよう」といった具合に使います。

オンスケのビジネスでの使い方

オンスケはビジネスシーン、特にIT業界を中心によく登場する言葉。オンスケのビジネスでの使い方について解説します。

基本の使い方

オンスケは基本的に次のようなフレーズで使われることが多いです。

・オンスケです。
・オンスケで進む。
・オンスケで動く。
・オンスケしている。
・今のところオンスケ。

予定通りであることを報告するときの「オンスケです。」が基本のフレーズ。「オンスケで〜」という使い方も多くみられます。

ちなみに「オンスケ通りに〜」という使い方をする人がいますが、オンスケという言葉自体に「(スケジュール)通りに」という意味が含まれています。そこへさらに「通りに」と付けなくても「オンスケで」の方がいいでしょう。

オンスケが使われるシーン

オンスケが使われるシーンは、主にミーティングや取引先との打ち合わせなど。作業や計画が予定通りに進んでいる、遅れがないことを「報告」するために「オンスケです」と使います。

また、日常的な上司への「報告・連絡」のシーンも挙げられます。

作業の進み具合の確認で「オンスケで進んでる?」などと聞かれたりします。特に、進行中のプロジェクトがある場合など、常に進捗状況を確認したいようなときには頻出するでしょう。

それから、IT業界のシステム開発の現場でもよく使われます。開発がスケジュール通りに進んでいる状況をオンスケといっています。

オンスケが使える相手は?

オンスケは社内では先輩や上司、そして社外では目上の人や取引先など幅広く使われる言葉です。

ですが、注意したいのは、使える相手はあくまでケースバイケースであるということ。

例えば、普段オンスケという言葉を使い慣れない職場で急に使ってしまうとアウトです。反対に、普段からオンスケという言葉が飛び交っている職場環境なら、上司にも取引先にも使えるということです。

そもそもオンスケとは「オン・スケジュール」の略語であり、敬語表現ではありません。ですから誰に使えるかは周囲の状況を見ながら判断しなければなりません。

一番確実なのは、周囲の先輩方の言葉づかいをよく観察すること。先輩方が誰にオンスケを使っているかを見れば、おのずと使える相手が分かってくるはずです。

その場で使えるかどうか迷う場合には「予定通りに進行しています」と丁寧に言い換えた方が無難です。特に顧客へのメールなど、書き言葉の場合には話し言葉よりもワンランク丁寧な表現が求められますので気をつけましょう。

オンスケを使った例文

オンスケの例文

では、実際にオンスケはどのように使われるのか、例文で見ていきましょう。

<例文1>

上司:「例のあの件、進捗状況はどうなっている?」
部下:「はい、オンスケです。」

このように、予定通りに進んでいる場合にオンスケを使います。実際は遅れているというときは、後々困ったことにならないように、素直に遅れているという報告を行いましょう。

<例文2>

「プロジェクトの件、オンスケで進んでいます。」

上司やプロジェクトリーダーに作業の進み具合を報告している例文です。このような場合は、「順調です」という意味も込められています。

実はいくつかトラブルがあったけれど何とか遅延なく進められている、そんなときに「オンスケです」と伝えることで、相手に「総じて順調なのだな」という安心感を与えることができるわけです。とはいえ報告すべきトラブルがあるときには、必ずそのことについても言及するようにしましょう。

オンスケの類義語と対義語

ここからはオンスケの類義語、そして反対の意味となる対義語について解説します。

オンスケの類義語

●予定どおり

●順調

●計画どおり

どれも聞きなじみのある日本語なので、言い換え表現としても使いやすいでしょう。

オンスケの対義語

●ビハインド(behind)
⇒予定よりも遅れていること。

●遅れが出ている

●遅延

●ペンディング(pending)
⇒保留となり先送りになっていること。

遅延どころか何らかの理由で進行が止まってしまっていることを「ペンディング」といいます。また、逆に予定より早く物事が進んでいる場合は「前倒し」といいます。

前倒しで進んでいる場合はスケジュール通りではないものの、問題なく順調に進んでいることからオンスケに含めて表現することも多いです。

「リスケ」は対義語?

リスケとは「リ・スケジュール」の略で、「予定を組み直す」「計画変更」という意味です。

「トラブルが出たのでリスケする。」

「ご都合が悪いようならリスケさせていただきます。」

のように使い、金融の分野では「ローン返済予定の組み直し」にも使われます。

オンスケと同様に「スケ」が付くので対の言葉にも感じられますが、オンスケは前述の通り、予定どおりに進んでいる「状態」を指します。すると対義語としては「予定通りに進んでいない状態」ということで「ビハインド」「遅延」の方が適当ということになります。

リスケも対義語に近いですが「予定通りに進んでいない状態」から一歩進んで「予定を組み直す」という動詞的な意味を持つ言葉です。

まとめ

オンスケの意味と使い方について解説しました。これで、業務の中でも胸をはって「オンスケです!」と報告できるのではないでしょうか。もちろん、スケジュール通りに進んでいる場合に限られますが、ぜひ、進捗状況を聞かれたら使ってみてくださいね。

文・マイナビ学生の窓口編集部

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