日本人サラリーマンの平均貯金額がどのくらいなのか? といった記事はいつも話題になります。自分が平均より上なのか下なのかは誰でも気になりますものね。でも統計によってその数字はずいぶん変わります。今回は『フィデリティ退職・投資教育研究所』がサラリーマン1万人に行ったアンケート結果についてご紹介します。
例えば政府統計で「二人以上の世帯における2015年平均の1世帯当たり貯蓄現在高(平均値)は1,805万円」といった発表がされていますが、これには単身者世帯の数字が入っていません。また保有資産の多い上の世代に引っ張られた結果ですから、「1,805万円」は20-50代の現役サラリーマンの皆さんの肌感覚とは合わない数字ではないでしょうか?
『フィデリティ退職・投資教育研究所』では、毎年数万人のサラリーマンに退職準備状況についてのアンケートを行い、「どのような資産を持ち、退職に備えてどんな準備をしているか」を分析。結果をレポートとして公表しています。
アンケートは2016年2月18日-26日にかけて行われ、会社員・公務員を含めて計1万2,389人が回答しました。最新レポートの中に「退職準備額」について言及した部分があります。これを取り上げてみましょう。
男性20代:493.2万円
男性30代:704.5万円
男性40代:818.5万円
男性50代:1,052.1万円
女性20代:396.2万円
女性30代:603.0万円
女性40代:743.1万円
女性50代:1,070.8万円
退職準備額の全体平均:760.1万円
※保有資産の中には「株式」「投信」などを含みますので、全てが現金ではなく、あくまでも時価である点に注意してください。
退職準備額は、退職するときに備えて現在持っている資産の額ですから、これを「保有資産」の金額と読み替えてもいいのではないでしょうか。男女とも50代になると保有資産(退職準備額)は1,000万円を超えています。ただし、その一方で退職準備額が「0円」という人が「39.7%」いることもデータに出ています。
現在では公的年金がアテにならないのではないか、と不安に思っている人が多いとされます。保有資産が多いほど老後も安心なことは言うまでもありません。このアンケート結果の全体平均「760.1万円」と比較して、あなたの貯金額、また保有資産は多いですか? それとも少ないでしょうか?
⇒データ出典:『総務省統計局』の「家計調査(貯蓄・負債編) 調査結果」
http://www.stat.go.jp/data/sav/sokuhou/nen/pdf/h27...
⇒『フィデリティ退職・投資教育研究所』
https://www.fidelity.co.jp/retirement/
(高橋モータース@dcp)
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