【拝啓・敬具は必要か不要か】ビジネスメールでの使い方と例文

2022/07/21

電話・メール

ビジネスメールに「拝啓・敬具」は必要かどうかで悩んだ経験、ありませんか?

書面などで見かけたことがあったとしても、仕事中に取引先やお客様とのメールでやりとりで使っている人は、ほとんど見かけることがないという方もいるでしょう。

特に現代でのビジネスメールでは「拝啓」「敬具」を使うケースは稀だと言えますが、書面では見かけるため必要か不要か迷ってしまいますよね。

「拝啓・敬具」の正しい意味を理解することで、相手に失礼のないメールが送れるようになれます。

そこで今回は、拝啓の本来の意味や手紙での使い方からなぜメールでは不要なのかについて解説します。

ビジネスメールに必要?「拝啓・敬具」の意味とは

一般的なビジネスメールに「拝啓・敬具」が必要なのかを知る前に、書状や手紙で使われる「拝啓」と「敬具」の意味と「時候の挨拶」について知ることが大切です。

拝啓の意味

拝啓の意味は「あなたのことを尊敬しつつ、これから謹んで申し上げます」です。

「拝啓」の「拝」は「あなたのことを尊敬しつつ」という意味を持っています。

「啓」は「謹んで申し上げます」と言う意味があります。

古くは「拝啓仕候」(はいけいつかまつりそうろう)という4文字の複合形で用いられていました。

「拝啓仕候」から「拝啓」へ簡略化されたのは、明治時代の中頃だといわれています。

「拝啓」の後には一般的に時候の挨拶が来る

手紙や書状では「拝啓」のあと、二十四節にちなんだ季節の言葉を用いた本文の書き出しである「時候の挨拶」が続きます。

いきなり本題を切り出してしまうと、せっかちな印象を相手に与えてしまうので、時候の挨拶をクッションがわりにはさんでから本題へ移行するという仕組みです。

また「敬具」の前の末文としても使われます。

敬具の意味

「敬具」は、「これにて謹んで文章をしめくくります」という意味で使います。

「敬」は「謹んで」、「具」は「整える」という意味です。

実際に「敬具」が使われはじめたのは大正時代に入ってからだといわれており、それ以前までは「敬具」は使用されていなかったのだとか。

「敬具」は「拝啓」よりも後出なのが意外ですよね!

通常のビジネスメールに「拝啓・敬具」は原則不要!

以上を踏まえて「拝啓」と「敬具」の意味を把握したところで本題に戻りましょう。

結論から言うと、ビジネスメールで要件を先方に伝える際「拝啓」と「敬具」は原則不要です。

使うシーンが限られているだけでなく、「お世話になっております」から始めて、要件や結論を先に示すことが最優先だからです。

詳しく見てみましょう。

ビジネスメールは要件優先

ビジネスメールの場合は、要件を相手にわかりやすく伝えることが重要課題とされています。

そのため、一般的な「拝啓・敬具」の結びや時候の挨拶は省略して「お世話になっております」「お疲れ様です」程度の簡略化した挨拶にし、すぐ本題へ移行します。

ビジネスメールは「お世話になっております」「何卒よろしくお願いいたします」などを使おう

親しい相手の場合は「今日はよい天気ですね」くらいは入れてもいいかもしれませんが、前述の通り、ビジネスメールでは「拝啓」と時候の挨拶のかわりに「お世話になっております」「お疲れ様です」といった文言を入れます。

「敬具」の代わりとして「何卒よろしくお願いいたします」もしくは「よろしくお願い申し上げます」などの定型文が入ります。

前略もメールでは使わないほうが無難

手紙で挨拶を省略する際に使う「前略」もメールでは原則使用しません。

急ぐのだったら「お世話になっております」という挨拶だけで十分と判断されます。

そのため、ビジネスメールでは最低限の敬意を払いながら、スピードと効率化を重視することが重要です。

【例文でわかる】ビジネスメールの「拝啓・敬具」はマナー違反と思われる可能性がある

忙しいビジネスパーソンに向かって「拝啓」や長々とした時候の挨拶を挟むとかえって失礼にあたる可能性があるため、注意が必要です。

ビジネス上の要件を伝えるメールに、一般的な「拝啓」「時候の挨拶」を付け加えた例文を以下にご紹介します。

上記のように、一般的な書状や手紙のように時候の挨拶を書くことで、メールを受け取った相手は「それよりも要件を早く伝えてよ!」と思うことが想定できます。

さらに「蝉時雨(せみしぐれ)」のように常用外漢字が使われているような文面は、忙しいビジネスパーソンにとって意味や読み方を把握するだけでもストレスだと言えるでしょう。

相手に負担をかけずに要件を明確に伝えることが、ビジネスメールのマナーです。

「かしこ」も原則使わない

同じ理由で、手紙では女性らしさが表現できる「かしこ」も原則使用しません。

メールでは過剰にかしこまった表現だとされているためです。

ビジネスメールで「拝啓・敬具」を使う場面はあるの?

細かくなりますが、ビジネスメールでは全く「拝啓・敬具」を使わないというわけではありません。

上司や取引相手へのお礼文や挨拶文といった書状に相当する内容をメールで送信する際は「拝啓」と「敬具」を使うことがあります。

より丁寧な文面に見えるだけでなく、会社全体の印象が上がるためです。

こういった場合に送るメールは、会社によって体裁が異なっている場合があります。

上司や先輩に相談の上、過去の慣例を確認しながら形式に沿った形式で文面を仕上げるようにしましょう。

時候の挨拶は「時下」も使える

書状に相当するメールを配信するにあたり、時候の挨拶の代用として「時下」を利用することが良くあるので、この機会に覚えておくと役立ちます。

  • ・「拝啓 時下ますますご清祥のこととお慶び申し上げます」
  • ・「拝啓 時下ますますご清栄のこととお慶び申し上げます」など

上記のフレーズを見聞きしたことがある方もいるかもしれませんね!

「敬具」の代わりに「時節柄」「季節柄」も使用可能

メールを書状代わりにする際は「時節柄(季節柄)、どうぞご自愛ください」のように、いつでも使える末文を使用することもできます。

こちらについても、会社によってあらかじめ決まった体裁がある可能性があるため、上司に確認しましょう。

手紙や書状での「拝啓・敬具」の使い方

「拝啓・敬具」はビジネスメールでの使用は限定的だと言えますが、一般的に自身と距離がある方で尊重・尊敬したい相手には、手紙や書状において「拝啓・敬具」の組み合わせを使います。

この項目ではかんたんに書面における「拝啓・敬具」の使い方をご紹介しますので参考にしてみてください。

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【例文つき】ビジネスシーンにおける「拝啓」と「敬具」の意味と正しい使い方

手紙や書状での時候の挨拶

前述の通り、「拝啓」の後には時候の挨拶が続きます。

時候の挨拶には季節にちなんだ単語や慣用句が使われ、以下のような体裁になります。

  • ・春の時候の挨拶例:「桜のつぼみも膨らみはじめ、日を追うごとに暖かくなってまいりました」
  • ・夏の時候の挨拶例:「蝉時雨がにぎやかに降り注ぐ季節となりました」
  • ・秋の時候の挨拶例:「木々の梢が色づきはじめた今日この頃」
  • ・冬の時候の挨拶例:「寒気ことのほか厳しい日々が続いておりますが、お元気でお過ごしですか」
  • ・季節を選ばない挨拶例:「時下、ますますご清祥のこととお慶び申し上げます」

時候の挨拶は上記以外にもさまざまなバリエーションがあるため、お気に入りの時候の挨拶を見つけて使ってみることも風流かもしれません。

「前略」で始まる手紙は挨拶を省いて本題に入る

「拝啓」でなく「前略」ではじまる手紙の場合は「早々」で結びます。

「前略」は「失礼ながら時候の挨拶をはぶかせていただき本題に入らせていただきます」という意味になり、「早々」では「失礼ながら取り急ぎ要件のみをお伝えしました」という締めくくりになります。

まとめ:ビジネスメールでは場面に応じて「拝啓・敬具」を使い分けよう!

ビジネスメールで要件を伝える際は「拝啓」のかわりに「お世話になっております」、「敬具」のかわりに「よろしくお願い申し上げます」などといった言葉を使用します。

ただし、取引先やお客様宛ての新年の挨拶やお礼のメールなど、書状に相当するような文面を送信する際は「拝啓」と「敬具」をつける場合が想定できることを覚えておくと便利です。

このような場合、メール上でも書状のように「拝啓・敬具」の結びを意識した文面にすることで、受け取り手とってより丁寧な文面になり、相手にも気持ちが伝わりやすくなります。

最低限の常識的な形式を守りながら、自分でも読み返してみて自然な文面に仕上げるようにしましょう。

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