■酪農製品を輸入すると?
TPP関連で何かと話題になっている「酪農製品」についてはこのようになっています。
●チーズ:22.4 - 40%
●バター:29.9% + 1.159円/kg - 35%
●ソーセージ:10%
チーズ、バターなどの関税は高めになっていますね。輸入チーズが高級品なのは、関税が高いという面もあるのかもしれません。
■魚介類を輸入すると?
日本は海の幸をたくさん消費する国ですが、魚介類(16類:調製品)の関税についてはこのようになっています。
●サケ:9.6%
●イワシ:9.6%
●マグロ:9.6%
●サバ:9.6%
●ウナギ:9.6%
●カニ
缶詰:5%
浜茹でカニの冷凍:4.8%
●茹でたロブスターの冷凍:4.8%
●茹でたエビの冷凍:4.8%
●かき(気密容器入り):9.6%
●キャビア:9.6%
●イカ:10.5%
●タコ:9.6%
●ウニ:10%
魚介類はだいたい10%ぐらいの関税率のようです。日本はいつの間にか、お正月に大量にカニを消費する国になりましたが、皆さんがネットで注文する「浜茹で冷凍カニ」の関税は4.8%です。魚類に比べると関税は安いのですね。
ちなみにお米はどうなっているかといいますと......。
■精米(基本税率):402円/kg
精米でその他のもの(WTO協定税率):341円/kg
※詳細は記事末の実行関税率を参照してください。
スーパーなどで売られている10kgのお米の袋がありますが、もしお米を海外から輸入しようとすると、あの小売りパッケージに3,410円、または4,020円の関税が掛かるわけです。これは輸入しようという気にはならないですね。
いかがだったでしょうか? 関税率表を見ると、とにかく穴がないようにいろいろな品目について関税率が設定されていることが分かります。関税を掛けるのは国内の産業を守るためでもあるわけですが、気になるのはTPP交渉の行方ではないでしょうか。
※データは全て「WTO協定」の規定を表記しました。
⇒データ出典『財務省貿易統計』の「実行関税税率」(2015年1月15日版)
http://www.customs.go.jp/tariff/2015_115/index.htm
(高橋モータース@dcp)